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■民間企業と公務員の仕事の違い■経験者が感じたギャップ5選

公務員と民間の仕事には、共通点もあれば明確な違いがあります。特に、公務員として働くと、日々の業務や対応すべき問題において、民間企業ではなかなか経験できないようなギャップに直面することが多いです。

今回は、実際に民間から公務員に転職した経験者が感じた「公務員と民間の違い」を、仕事内容を通じてご紹介します。公務員の業務がどのように異なるのか、その特徴を理解することで、転職を考えている方にも役立つ情報をお届けします。


1. プロセス管理が明確かつ厳格

手順やルールが厳格

公務員の仕事には、企画や立案などのクリエイティブな業務もありますが、その基本はしっかりとした「ルール」(法令や規則、要綱など)に基づいて行われています。この「ルール」を守ることで、業務が正当かつ透明に進行し、また、結果だけでなくその過程に対しても説明責任が問われるため、過程をきちんと記録することが求められます。

民間企業と比べると、公務員の仕事では特に内部手続きが非常に厳格であることに気づきます。例えば、部署間で何か依頼をする際、電話やメールで済むことは少なく、必ず文書で依頼内容をまとめ、上司や課長の確認を得てから実行に移さなければなりません。これは、業務の透明性や責任を確保するために必要なプロセスであり、デジタル化が進んでも手続きそのものが完全になくなることはありません。

特にお金に関わる案件では、見積もりを取ったり、委員会の承認を得たりするなど、時間がかかる場合があります。例えば、予算の承認や大きな設備投資に関わる場合、細かく手続きを踏む必要があり、迅速に進めることは難しいです。このように、細かい部分までしっかりと管理されているため、民間企業のように「とりあえずやってしまおう」というスピード偏重の進め方は通用しにくい場面が多いのです。

2. マニュアルがあるとは限らない

すべてがマニュアル化されているわけではない

公務員の業務において、必ずしもマニュアルが整備されているわけではありません。その理由は、公務員の仕事が定期的なルーティンワークに留まらず、臨時の業務や特別な事案も多いためです。

例えば、毎年発生する業務や一時的な業務に関しては、過去の類似事例を基に進めることが一般的ですが、その時々の状況に合わせて柔軟に対応する必要があります。さらに、ルーティンワークであっても、長年行われている業務の中には、手順や方法が明文化されていないことが少なくありません。結果として、書類が整備されていない、あるいは手順が曖昧な場合があり、初めてその業務を担当する際にはそうした状況にも適応が求められます。

しかし、この点には改善の余地が多くあります。既存の手順を見直したり、より効率的な方法を提案したりすることは、組織にとって重要な仕事です。特に、長年同じ組織で働いている職員よりも、外部から転職してきた社会人経験者が新しい視点で気づくことが多いため、そうした観点からの活躍が求められる場面が増えてきます。この柔軟性と改善力は、中途採用者にとって大きな強みとなるかもしれません。

3. 圧倒的な業務量

サービスを提供するのは万人単位

公務員として働く上で驚く点の一つは、業務規模の大きさです。特に市役所や自治体に勤務する場合、その対象は何万人、何十万人という規模になります。例えば、給付金の支給に関する業務を考えてみましょう。対象が20万人のうち10%だとすると、その手続きは2万人分となります。このような規模の業務は、数人の職員でこなすことはできません。そのため、業務を効率よく分担したり、一部を外部に委託することが不可欠です。

民間企業では、これほど大きな規模での業務を経験することは少なく、その規模に圧倒されることもあります。

このような大規模な業務に携わる経験は、公務員としての成長だけでなく、将来民間企業に転職する際にも評価される貴重な経験となります。大規模な業務管理や調整能力は、どの業界でも求められるスキルです。これらの経験を積極的に自身のスキルとして変換していきましょう。

4. イレギュラーが多い


住民生活そのものがイレギュラーである

公務員の業務では、予想外のイレギュラーな事態に直面することも少なくありません。ルーティンの業務に加えて、急に発生する問題や対応すべき事態も多くあります。

例えば、予算や法改正、社会的な問題によって新たな対応を迫られることがあります。これにより、業務の進行が大きく影響されることがあり、職員は柔軟に対応できる能力が求められます。参考として、直近の社会変化への対応事例について下記の表にまとめました。

変化への対応は公務員にも求められる

5. 空前絶後の業務がある

ときには驚くような業務も・・・!

「公務員ならではの業務」が存在するのも、公務員として働く魅力の一つです。民間企業ではあまり経験しない、特別な業務を担うことがあります。例えば、私が市役所に勤務していた際、市内で亡くなった身元不明の方の火葬手配や納骨の手配を担当したことがあります。このような業務は、民間の事業者が関与することはなく、公務員が責任を持って実施することになります。

このような「空前絶後」の業務に関わることで、普段の生活では決して触れることのない現実や課題に直面します。こうした経験を通じて、社会の幅広い側面を知り、価値観や考え方に新たな視点を持つことができます。教養を深め、世の中への理解を深めることで、自分の考え方が広がるとともに、人として成長できる瞬間が訪れることもあります。

民間の仕事では見逃しがちな社会的な問題や課題に直面し、直接的に解決に向けて行動することで、非常に大きなやりがいを感じることができるのが、公務員の仕事の一つの特徴です。このような貴重な経験は、他では得難いものです。


6.だから公務員の仕事は面白い

期待と覚悟をもって職務に取り組もう

公務員の仕事には、ルーティンワークが多い一方で、イレギュラーな業務も多く発生します。実際、約7~8割はルーティン業務であり、残りは予期しない事態に対応するイレギュラーな業務です。しかし、このイレギュラーこそが、仕事のやりがいや成長につながる大きなチャンスとなります。社会変化への対応や予想外の業務に対する柔軟性を身につけることで、公務員として、また社会人としてのスキルを高めることができます。

公務員として働く際には、こうしたギャップや予期しない出来事に対する覚悟が必要です。しかし、これらを乗り越えていく過程で、貴重な経験を得ることができるのは確かです。期待と覚悟をもって業務に取り組むことが、結果的には大きな成長に繋がります。

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