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坂の街長崎で、折りたたみ自転車に乗り続ける男の話

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#長崎

長崎三大名物

九州の西の端に位置する長崎県。その県庁所在地は長崎市。「修学旅行で行ったことある」という人もいらっしゃると思います。カステラ、ちゃんぽん、皿うどん、海の幸、山の幸、食べ物は何でも美味しいです。グラバー園、出島、大浦天主堂、平和公園、稲佐山、歴史が息づく観光の街でもあります。まだ未訪問の方はぜひ一度おいでください。いい街です。 と、観光PRをしている場合ではありません。長崎名物数々あれど、地元民が言う長崎三大名物は「坂、墓、バカ」であります。 そこの自転車乗りの人、「坂バカ」

自転車受難の街

 長崎市内は平地が少ないので、斜面に沿ってたくさんの住宅が建っています。JR長崎駅や繁華街、市役所などの公共施設、大企業の支店が入っているビルなどは、中心部の平地に集まっています。傾斜地に住んでいる人、ひと山越えた町に住んでいる人は、バス・電車等の公共交通機関、車、オートバイ、徒歩で、その平地へ向かうことになります。自転車は使いません。なぜならば、下りは楽勝だけど、帰りはとてもじゃないけど、登れないから。 さらに、通勤はもちろん、中学や高校への通学でも自転車は使いません。長

自転車に乗れない人

さて、しつこく書きますが、自転車に乗る環境としては甚だよろしくない長崎。そこで育った子どもはどうなるか。自転車に乗れないまま大人になる人が結構います。特に女性には多いです。私の愚妻も乗れません。女性の自転車乗れない率は80パーセント強です(筆者調べ)。乗れる人もいますが、ほとんどの女性は、日常的に自転車に乗っていないので、自転車の話題を振っても、九割方スルーされます。ごくたまに平地をママチャリで、子どもさんを乗せて、疾走している女性を見かけますが、ほとんどが転勤族の奥様です。

地元で買えなかった自転車

私の愛車は折りたたみ自転車のbirdyです。2015年の10月に福岡市の自転車店で購入しました。長崎市内には自転車店がほとんどありません。自転車人口が少ないので商売として成り立たないのかもしれません。長崎市の人口は約40万人。九州の県庁所在地では宮崎市が同規模の人口です。電話帳で調べてみると長崎市内の自転車店は12軒。しかしこれは、ほとんどがオートバイをメインとして扱っており、自転車のみを扱う専門店は1軒だけです(筆者実施調査済み)。一方、宮崎市は48軒。さすがに広々とした平

自己満足でいいんです

自転車を楽しむためには、ある程度の値段のスポーツタイプの自転車を購入することがスタートになります。あまり安物だと安全面からもよろしくありません。私が今乗っているbirdyは約15万円でしたが、ここ10年位の買い物の中で一番満足度が高いものとなりました(自家用車、家電製品、家具等すべての中での1位です)。 ある商品について、値段が高いとか安いとか、損したとか得したとか、人それぞれ、いろんな分析の仕方、考え方があると思いますが、私の場合は、この折りたたみ自転車を買ったことによっ

廃線跡サイクリングロード

長距離でなくても、隣の駅でも自転車を列車に積んでいけば、立派な輪行です。もちろん混雑する朝夕の通勤、通学時間帯は避けなければなりません。私のbirdy購入後の最初の輪行はお隣の佐賀県でした。JR長崎駅から佐賀駅まで列車で行って、そこからbirdyで佐賀市内を巡りました。 主に佐賀環状自転車道を走ったのですが、途中、徐福サイクルロードという自転車道があって、これは1991年に廃止された旧国鉄・佐賀線の跡地を利用した自転車専用道路です。ここは木陰も多く気持ち良かったです。春は桜