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破産確率はおいくつ?

FXはレバレッジの効く証拠金取引ということもあり、構造的に破産(ゼロカット)しやすい金融商品です。

この点について、実はあまり良く考えずにトレードしているのではないでしょうか?
自分は正直あまり意識してませんでした。
現物取引(株とか)とそんなに変わらないでしょうと。

しかし、証拠金取引はその性質上現物の取引とは全く異なるゲームであると言えます。

端的にいえば、現物取引では価格が上がるか下がるかが分かれば良いのです。
いつかは分からなくても、いつかは上がる可能性が高いと知れれば、買えば儲かります。

しかし、証拠金取引の場合、耐えれる値動きに限界があります。つまり、どのトレードも、証拠金が尽きる前に、上がるか下がるか予想する必要があるのです。
「証拠金が尽きる前に」という条件が新たに追加されたゲームになります。
そして、この条件がFXを難しいものへ変貌させます。

つまり、FXで勝つためには、「ストップロスまで価格が下がる前に上がる」か「ストップロスまで価格が上がる前に下がる」必要があるのです。
これは、単に上がるか下がるかを予測する現物の取引とは大きく異なります。(単純計算でも勝つ確率は25%になる)

上がる下がる、勝つ負ける以前に、破産するかしないか(どこまでなら破産せずに耐えれるか)、ということを意識しなければなりません。

破産確率を意識する

破産確率は計算をすることができます。
元金・1施行あたりの掛金(%)・勝率・リスクリワードが分かれば計算可能です。
計算にはいつもこの方↓のサイトを使っています🙏(外部リンク)

ここでポイントとなるのが、破産確率は想定の破産確率と実際の破産確率の2つがあるということです。
想定される破産確率は、理論上の破産確率です。つまり、バックテストを通して得られた勝率やリスクリワードをもとにしたものです。
しかし、実際にトレードをしていると、想定通りの勝率を維持し、毎回必ず一定のリスクリワードでトレードすることは不可能です。
実際の勝率やリスクリワードは日に日に変化します。
よって、トレード結果から最新の勝率と平均リスクリワードを算出して、それを破産確率の計算機に入れないといけません。

上記の記事でも予実管理の重要性について説明しています。
そこで使った1日の利益と損失の管理表から、実際のリスクリワードを求めます。勝率はプロップのダッシュボードから最新値を引っ張ってきます。

トレード記録の例

この時のトレードの実績を整理すると、
勝率:50%
リスクリワード:1.5
でした。
ちなみに、想定していた勝率とリスクリワードは以下の通りです。
勝率:42%
リスクリワード:2.5
想定より勝率が高い分リスクリワードが悪いです。
実際にトレードすると分割エントリーや途中撤退などがあるので理想通りの勝率やリスクリワードにはなりません。

さて、これらの情報をもとに破産確率を計算してみます。
先ほどのサイトに値を入力します。
なお、資金額は$10000で、プロップの制約上−$600が最大損失であるため、破産と判断する資金残高は9400としています。
損失の許容も、$10000に対して0.5%程度($50)としています。

破産確率は1.81%でした。
ほとんど破産しませんね。
ちなみに1トレードあたりのリスクが0.5%というのは低いでしょうか?
昔の自分であればかなり低いと思ってしまいますが、自分はこれくらいリスクを落とすようになってから成果が安定するようになりました。
リスクと破産確率の恐ろしい関係は後述します。

上記の例はあくまで今の状態が維持できればの話で、例えば勝率が10%下がるだけで、破産確率はなんと100%になってしまいます。

つまり、この状態でトレードを続ければ、そのうち確実に破産することになります。
早急に改善をする必要がありますね。

あるいは、少し調子に乗ってリスクを2%($200)に上げたとします。
なんと、勝率やリスクリワードが同じでも、破産確率が38%にまで上昇しました!

直感に反しますが、リスクを上げる、つまりレバレッジを増やすだけで、勝率やリスクリワードが同じでも破産へ近づくのです。

勝てる手法で調子がいいのになぜかいつもロスカットを食う。
その答えはリスクにあります。
特に、プロップの資金でトレードをしている場合は、リスクの限度額がかなりシビアです。
5%のリスクで10%のリターンを上げないといけなかったりします。
そうなると、必然的にリスクの管理、特に破産の回避は絶対条件になります。

まとめ

リスクと破産の関係は奇妙で、とても好きです。
ポーカーなどのギャンブルでも適応できる考え(というか元々はそっちからきていますが)であり、ギャンブルを本気でやるなら必ず考えるべきテーマです。
この辺りの話は厳密に話すと数学が絡み、またかなり直感と反していると思います。
理解することは多少難しいかもしれませんが、必ずより良いギャンブラー・トレーダーになれますので、ぜひ参考にしてください。


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