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創作物への批評是非の話♪

 Twitter上で賑わっていた話題。TL上で「あなたが公開したシナリオやリプレイに対する批評」は「CoCのシナリオ製作者だけが聞きたくない傾向がある」という意見を筆頭に「批評を聞きたく無い人は少数派」「批評は甘んじて受けるベキ」というお話が多かった。今回はそんなTRPG学級会の話。

学級会

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■「投票ツイ」によるサイレントマジョリティと
ノイジーマイノリティとの差異
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 Twitter上で賑わっていた話題に対して、上野(@mion48585035)さんがCoCに限らない形で投票ツイートで検証をしてみて、そのツイートを了承のうえで、そのツイートを記事化した。更にその結果を円グラフでまとめてみた。

ツイート

内訳
※投票数から小数点第二位までの%による割当て
(A)大歓迎(44票)__________:13.37%
(B)ご自由にどうぞ(104票):31.61%
(C)お手柔らかに(139票)__:42.25%
(D)聞きたくない(42票)___:12.77%

円グラフ

印象を二分化
△批評にポジティブ(A)+(B) = 44.98%(約45%)
▼批評にネガティブ(C)+(D) = 55.02%(約55%)

 329票の為、日本の平均と呼べるかは怪しいモノかもしれないが、それでも「サイレントマジョリティ」は半々、もしくは若干「▼ネガティブ」が上回っている事がわかる。
 TLに賑わっていた意見は「ノイジーマイノリティ」と言っても良いのかもしれない。

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 商用同人と言えど、TRPGは趣味だし同好の仲だと思うなら、自分の個人的な結論は「批評するのは自由だけど、助言するなら的確に」って感覚がある。そんな観点の話。

原文

※現在SNS上で言われているのはTRPGでの同人シナリオについて語られている。その為、自分の意見も前提がそちらに偏っている。

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■「批評」とは……
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【A】物事の是非・善悪・正邪などを指摘する事。事物の美点や欠点を挙げる事。客観的に論じてその価値を検討した上で、自分の評価を述べる事。

【B】現在では、よくないと思う点をとりあげて否定的な評価をする際に使われることが多い。

人

 恐らくSNS上では、ユーザー同士の会話は【A】と【B】が混在して論じられているようにも思う。あと【B】の怖さ(立ち直らせる気がない程ボロクソに書かれる事もあるよね)。それが話をややこしくしているようにも感じる。とりあえず、自分は【A】の観点で述べる。

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■個人的な過去事例と自分の感想
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卓

 以前、遊びに行ったとある大学の子がKPした後に、自作シナリオを良くすべくヒアリングしてたら、その子のシナリオの味を無視した大改造を要求する意見が多くを占めていて、見てて可哀そうだと思った。

真剣

 その子が大学1年生という事もあって、そのTRPGサークルの洗礼なのかな、先輩達からの上から目線も、あまり褒められたモノではなかった。見た目も可愛らしい子だったから先輩ヅラして色々言っていいところを見せたいのだろうとも感じもした。

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 参加した自分が見た感じでは、ハンドアウトがなかったせいで動機と目的が希薄になってしまったダケだと判断した。だからハンドアウトの設定ダケ入れればシナリオは全く弄らなくて済む。だから「どんなハンドアウトが必要なのか、自分なりに各HOを作文した上で渡した」。その時の卓内の他参加者の反発的な目がその時、非常に怖かった。その後、その子の卓に参加する事はしなかった。

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 しかも、この大学のTRPGサークルだけでなく、どこででも助言・批評と称して、そこまで変える必要があるのか?というくらい、激しい変更を求める意見が飛び交う事はどこの卓にでも存在する。人によっては他人に意見する人の中にはラクして自身の意見を盛り込ませよう・作らせようとする人がいる。それも無自覚に「よかれと思って言ってる人」も中いるから難しくて、でもそういう人の意見を無碍に扱えないから個人的に助言は結構怖い。それでも卓のGMは意見が欲しいと願う人がいる。難しい問題だとも思う。

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誉める2

 セッション自身が失敗しても、それはシナリオに問題があったとは言い切れない事もある。ランダムやPLの動き、マスタリングの回した方など。それにTRPGの成功には様々な要素がある分、完璧さを求めるのは難しい。またどんな状況であっても「TRPGは楽しむ事が目的」なワケだから、ケチをつけるのは間違いとも言える。だから失敗したとしても「まぁ~。そういう日もあるよね」と流すのが大人的な対応とも言える。

小銭

 つまり「助言が的確とは思えないのに、批評は的確に出来るのだろうか?」と。そもそも商用として販売している同人シナリオなら、売れる売れないに関わってくる。楽しかったら回したいと思って購入するだろう。売上やDL数が批評と同じ結論になっている。だからあえて述べなければならない理由はないのではないか?とも思ってしまう。

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■自分(とぉ~く)が批評されるなら…
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 自分自身、GMした際、卓後感の空気読めなくてPLが気持ちがわからないから、褒めてくれるならされたい。

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 また更に、助言する人がシナリオ製作者にリスペクトした上で本当に良くしたいと思ってくれてるなら嬉しいケド、「お前にはシナリオ作成なんてムリ」「お前が作るモノは全没」「そんなのTRPGじゃない」「お前にはTRPGに向いてないからムリ」「お前自身が没だから」「人間にそんな事は出来ない事って事をわかってない」という批評は心が折れるし泣いちゃうので、そういう批評ならノーサンキューと言いたい。仮にもう少しマットーな意見だとしても、俺の書きたいコンセプト理解してないっぽくてその意見? 何故にそこまで大幅に直さなきゃいけないの?とか、その内容、枝葉過ぎやしませんか?そこそんなに許せないの?等々……

改善

 そこまでの助言・批評と言わなくても、シナリオ製作者にリスペクトした意見になっている批評をしている人がどれだけいるのかと言われると非常に厳しい。自分もPL参加する際に批評・評価を求められる事があるが、とっても悩む。

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■同好創作者同士の本来の批評と指摘
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 そもそも、これらの助言の類は「校閲」「監修」「編集」に近い。
 自分がする指摘内容を著者が元々知識として知ってたのならどんな表現になるか想像しながら言葉を選ぶ必要がある。

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 シナリオ内容は極力いじらないようにしながらも、もし仮に指摘を入れるなら、相手の創作物に対してリスペクトした上で、そのベクトルのコンセプト(その著者の味)のポテンシャルを最大限出力出来るよう目指す上で、本当に最低限の調整で効果を上げるような指摘した方がいい。そして、あくまで一個人の感想・意見・批評と奥ゆかしく言えば、嫌がる著者はあまりいないようにも感じる。

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 格言めいた表現で言うなら、「求められるまま感じたままに反射的に、つたないまま無知蒙昧(もうまい)に浅慮に語るのは感性」“銅”というならば、「熟慮し何を語れるかが知性で、それを雄弁に語られる事は大事」“銀”と言える。そして更に一方、その上で「あえて何を語らないかを深慮し、選択出来る事が品性で、沈黙すべき時を心得ている事はもっとも大事な事」“金”と言えるだろう。

楽しみが損なわれる

とはいえ一方で、道徳的に人の気持ちを抉る事・憂鬱にさせる事を目的とした作品だと、それはそれで肯定しにくい気もするが、優良意見なら著者もウェルカムだろうと思う。但し、だからといって誰でも言えるかどうかは別問題だ。それなりに訓練が必要だと自分は感じてるからだ(何せ、仕事でしてても出来ない人もいるからだ)。

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 どの意見を参考にするのかは聞いてる人次第だけども……そう思ってなさそうなGMさんの前で卓中から様々な意見が飛び交うと、横で聞いてて他人毎ながら悩む事も多い。結局、心配し出すと何も言えなくなってしまうというのもある。

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■まとめ・所感
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接待

 でもまぁ~。元々他人の為ではなく自分の為にしゃべる事「TRPG談義したい」と思ってしゃべると「批評」しちゃうって事もある。そうすると助言の範疇ではなく、会話を弾ませる為の肴(さかな)になってしまう場合も多々ある。特に卓後感に不満や怒り・悲しみ等が高まる程に、その発散に談義は利用される。それが(B)に関わってしまう事がある。

メンツ次第

 一方で、誰が良くて誰が悪いとは思わず、卓後直後の人間の行動は、そういうモノだと覚悟はした方がいいとも言える。

わからない

 そ…そうなると著者に必要なのはエゴサせず、「あーこの人なんか言ってるぅ~。何を言ってるんだろう。ボクわかんないやー」という鈍感力になるのかもしれないなぁ~…。



おわり。



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