詩* デジタルのしっぽ
強制的アップデートに抗えず
慣れ親しんだ不便さを手放した
パソコンもスマホも
進化を止めることはない
古いソフトで培った
私だけの小ワザや裏ワザは
もう無用なのだ
どう足掻いても
自動でラクと言った時点で
AI様の支配下にいるのに
誰も気づいていないのだ
それは
過去の自分と
顔も知らない大勢との
平均値
それは
あなたの欲しいものは
コレでしょという
お節介
それは全然欲しくないのに
なぜか少し気になってくる
尖った耳と大きな鼻を持つ
デジタルという生き物の
長い長いしっぽの先に
私は今 弄ばれている