冬湖(とうこ)

詩を書いています。残りの人生は正直に生きたいな。

冬湖(とうこ)

詩を書いています。残りの人生は正直に生きたいな。

最近の記事

詩* 深呼吸できる場所

生きているということで 生まれてくる温度が 南極の蒼い氷を溶かすころ 死んでゆくということで 生まれてくる空間は もう新しい生命を受け入れている 生きるものによって 刻まれる時間は それぞれのスピードで不平等に流れ 死んでゆくものによって 刻まれる想いは ボクのこころに突き刺さる シアワセも ユメも ヘイワも それぞれ違ったカタチになって この薄っぺらな大気圏を 埋め尽くしてしまったようだ 地球の空気は変わってしまった 濁ってしまって歪んでしまった 思い切り深呼

    • 雑記* 詩集

       昨年、詩集を出版しました。『ポケットに太陽』というタイトルで文芸社からです。  以前から「一生に一度は本を出したい。」という気持ちがありました。でも、それが詩集になるとは、自分でも知る由もなかったというのが正直な気持ちです。  小さいころから歌が好きだったので、歌詞に励まされて生き延びてきた人生でした。なので、作詞に興味はありました。通信教育の「作詞講座」などを受けてみたこともありました。それは趣味の範囲でした。  ある日、カラダとココロが思うように動かなくなり、心療

      • 詩* 秋のせい

        なんでも 秋のせいにして ボクは 淋しさを満喫する 晴れた空 遠い雲 夕焼けの色 風の音 街を流れるメロディーも 街路樹の葉の色も あの日の キミの横顔も じっくりと 味わって しっかりと 噛みしめる あの青い海の輝きも 花火大会の賑わいも もう二度と 戻れないのは そう みんな秋のせい

        • 詩* エグる

          誰かの何かをエグるような 詩を書きたいと思っていた それが誰とは気づかずに それが何とは分からずに ただ そこにある風景が ただ そこにいるその人が なぜ 美しく見えるのか なぜ 面白く見えるのか 脳の中へと旅に出て ココロの森で彷徨った キオクの荒野を駆けぬけて コトバの海を渡りきり イノチとイタミを拾い上げ イヤシとイバショに辿り着く 見つけたものは いつだって イビツな夢の 抜け殻ばかり 気がつくと いつだって エグられるのは 私の方

        詩* 深呼吸できる場所

          雑記* 閃きと煌き

           それは決して天から降りてくることはないのです。  私の場合、どちらかと言うと俯きながら暮らしているときについ拾い集めてしまう物たちなのです。  形のあるもの、形の無いもの、目に見えるもの、目に見えないもの、何気ない一瞬の違和感や可笑しさをつい持ち帰って頭の中でしばらくグルグルさせてしまうのです。そして何かうまい言葉が見つかったと思うとノートに書いてとっておきます。  それを、誰かに共感して欲しいと思うとき詩にします。だから未だにうまい言葉が見つからない何かは私の頭の中でグル

          雑記* 閃きと煌き

          詩* 笑えてますか

          笑えてますか 明日のわたし 介護に疲れていませんか 子どもに悩んでいませんか ダンナは相変わらずですか 笑顔を忘れていませんか 無理することはありません 笑顔は義務ではありません 泣きたいときは泣けばいい 怒りたいときは怒っていい それでも平和に暮らすため みんな笑顔を欲しがります 確かに笑顔は便利です 幸せになれる近道です お金も電気もいらないし 人種も言葉も関係ない それでも上手く笑えない 今日はとにかく笑えない 一日泣いてていいですか 今日は泣いてもい

          詩* 笑えてますか

          詩* 味わって生きる

          ひと粒の いちごを 味わって 生きる ふと こぼれる ため息を 味わって 生きる 今日の 空の色を 味わって 生きる 不公平な 現実を 味わって 生きる 目の前の 笑顔を 味わって 生きる 恵まれなかった 生い立ちを 味わって 生きる 誰かがくれた 「ありがとう」を 味わって 生きる ゆっくりと 落ちる涙を 味わって 生きる 好いことも 好くないことも 味わって 生きてみる どうせ 一度きりなんだから

          詩* 味わって生きる

          詩* 怒りは遅れてやって来る

          あの時言えばよかったと 後になってから思う ついつい流してしまいがちな 素直に空気を読む私 怒りは遅れてやって来る ふつふつと ぐらぐらと 大人ぶってる自分にも イライラや ムカムカが あふれてあふれて止まらない どうにもできない怒りを抱いて ズカズカと街を行く ぐるぐると遠回りして 流してはいけなかった あの瞬間が大事だった パワハラもセクハラも 微妙なイヤミもイジワルも 即時 即決 即拒否で サラッと解決したいけど 出来ないんだ 言えないんだ そして遅

          詩* 怒りは遅れてやって来る

          詩* 金木犀

          窒息しそうな金木犀 暴力的で濃密な 来世の幸せ願って消えた あの子が好きだと言った花 振り向いたけど そこにはいない 風と香りと思い出だけが 友だちだよね 呪文のように 忘れないでね 繰り返しては ホントウノシアワセ探す 約束は今も続いてる 絶対に探してね 現世じゃ見つからないかもね 友だちだから 呪いのように 約束だから 忘れられない

          詩* 贅沢な悩み

          死に方が 選び切れなくて ボクは今日まで 生きている 誰にも 迷惑かけないで 家族に 心配させないで ほんの少しの微笑を 抱いて 静かに眠りたい だから 待つしかないんだね いつか迎える その時を 誰かに 想いを伝えたり 家族と ともに過ごしたり ほんの小さな幸せを 汚さぬように 守りたい あとは何にも 欲しくない キミの笑顔が あればいい

          詩* 贅沢な悩み

          雑記* 秋の花粉症

          秋の花粉にやられています。 数日前から、体調が悪いです。 頭痛と目の乾燥がヒドイと思っていたら、 喉の奥がイガイガして、咳も出ます。 昨日から、露出している顔とか腕の柔らかい ところの肌がヒリヒリして痒いです。 体もだるいし食欲もなくて、こんな状態は はじめてです。 一番こわいのは食べ物です。 この時期、一部の果物やナッツ類やライ麦とか を食べないように気を付けています。 昨年、アレルゲンの検査で「イネ科花粉症」が 発覚しました。 スギ花粉症の様な、鼻水やくしゃみなど

          雑記* 秋の花粉症

          詩* 澱

          哀しみは ゆっくりと流れ 寂しさは しんしんと積もる 遠ざかるはずの銀河は 失速して 時を淀ませ 立ち直るという目標も 曖昧なまま 春を拒んだ あの日から 何度 季節が廻っても 本当の春は まだ来ない 本当の春は まだ遠い 一度手にした温もりは いつも 記憶とリンクして 失うことに怯えては 心の底を 掻き回す ふと舞い上がる 苦しみが 淡い光を遮って 優しい声も遮って キミの言葉を 遠ざける 生きる意味さえ 問い質す もう誰も信じない

          詩* 擬態

          病みの間際で 生きる私は 素知らぬ顔で 道を行く 決して 見つからないように 決して 覚られないように 息を潜めて 色を変え 周りに合わせて 笑うだけ 身を守るために 淡々と 生き延びるために 耽々と 個性の時代と言うけれど 認める基準は リツイート キレイか スゴイか モウカルか 言ったもの勝ちの 多数決 ちょっとだけ違う 生き方を 変わり者だと イジられて 唄を忘れた カナリヤは 空も忘れて 歩き出す 群衆の中を とぼとぼと 目立たぬように とぼとぼと 混沌の中

          詩* へこたれて

          くたびれて へこたれて 情けなくって 泣いたジブン あこがれて がんばって うなだれて ひからびて そんなジブンも 悪くない 良くはないけど 悪くない

          詩* へこたれて

          詩* でこぼこ

          みんな でこぼこ 思いは でこぼこ 人生も でこぼこ 人間は でこぼこ 四角いハコに 押し込まれ ムダを無くせと 詰め込まれ フツウになったと 思い込み 他人のでこぼこ バカにする だけど本当は でこぼこなんだ みんな 大して変わらないんだ でこぼこだから 許しあい でこぼこだから 助け合う でこぼこだから 認め合い でこぼこだから 繋がれる 分かってるんだ アタマでは だけどアタマも でこぼこで フツウって なんだろう シンカって なんだろう レキシって なんだろ

          詩* でこぼこ

          詩* コジアケル

          ココロをカタチにする人を ぼくは 人間らしいと思い ココロをコトバにできないボクを とても いじらしいと思う だから その胸のトビラを コジアケルンダ コジアケルンダ 固くて 重くて 苦しいけれど コジアケルンダ コジアケルンダ

          詩* コジアケル