「あの頃、君を追いかけた」を観ました
U-NEXTで配信されてた山田裕貴さんと齋藤飛鳥さんが主演の「あの頃、君を追いかけた」を観ました。
もう思っきりアイドル映画です。山田・斎藤両氏のアップが多用されて、ファンにはたまらん映像ですね。山田さん演じる水島浩介はちょっと顔が濃すぎるなぁーなんて思ったけど、斎藤さん演じる早瀬真愛はもうサイコーです。可愛すぎます。あんな可愛いい高校生や医学生はふつういません。水島浩介はパラレルワールドに期待せずもっと素直になるべきでした。まああんな可愛い子が身の回りにいるってことだけでもそれは別世界のお話です。
浩介が真愛との間で色々あったことで「俺はこれから先この気持ちを背負い続けるのか?」なんて言うセリフがあったけど、人間そういうもんですから。歳をとるとわかるけど、そんな思いは誰もが大なり小なり感じてて思い続けていることだからな。
アイドル映画として青春映画として出来はヨイと思いますが、もともとが台湾の小説や映画(ドラマも?)が原作なためか、卒業あたりの時系列がよくわからなくなり混乱しました。いっそ卒業後のエピソードはスッパリやめて、高校卒業までのエピソードにまとめて落とし込んだほうがわかりやすかったし良かったんじゃないかなって思います。
そんな感想もありますけど、オープニングがエンディングのエピソードに繋がってたり、そこで出てくる青いインクあとがあるシャツの意味やシーンでのセリフの意図など、その後に描かれるであろう展開を予想しつつストーリーを追ったりする見方は楽しいし正しいと思うけど、ならばやっぱりエピソードは高校時代のものに絞ったほうが良かったなぁ、わかりやすかっただろうなぁなんて感じでした。
齋藤飛鳥さんははじめの超マジメキャラ時代から友人たちとだんだん親しくなる過程がその表情やセリフまわしで表現されてていい感じでした。演技者としていい感じな齋藤飛鳥さんでしたが、全裸で家のなかを歩き回る山田裕貴さんの大胆不敵であり、格闘シーンなどの体当たり演技には流石に敵いませんなぁ。でもやっぱ齋藤飛鳥さんの演技をこれからも見てみたいのはファンだからだけじゃないと思います。
で、後半何故か突然地震が発生してそれを機に互いに無事を確認するため二人が電話で話をするシーンでは、離れ離れの別々の土地で昇る同じ月を見ながら話すってのがかなりエモい。無事を確認したあと二人が本心を隠しつつ探りながら話をするってのと、月を見るっていうのが夏目漱石が教師時代 生徒に「”I love you”をあえて日本人の心情的に翻訳するとすれば”今夜の月はきれいですね”かな?」って説明したっていう都市伝説を思い出しました。多分制作側はそこらあたりを意識して作ったシーンじゃないかなって勝手な妄想ですが、あれはいいシーンでした。映画ではYou are the Apple of my eyeってのを色んなシーンで強調してたけど。
地震直後のシーンで携帯電話を上に掲げながらフリながら電波を確認するってのを登場人物らがみんなやってるけど、意味ないしって思ってみてました。
携帯電話ということで書けば、主人公らが使ってるのが高校生時代はガラケーで大学卒業後にはスマホになってて、こんな小物で時代を表現してるんだなぁと関心しました。
それから浩介が入った大学の寮の部屋のドアに貼ってあったポスターって、乃木坂?時代的にはAKBっぽい気もするけどよくわからんかった。
さてちょいネタバレすれば(オープニングシーンがどう展開するのかってのはバラさないけど)、ラストは「ラ・ラ・ランド」と同じテイストですね。(調べたらラ・ラ・ランド(2016)より原作映画(2011)のほうが公開が先でした)あの映画を見ても同じことを思ったけれど、後悔先に立たずってこと、やらずに後悔するよりも、やって後悔すべきだってことです。
それがこの映画から得た教訓でした。
それからこの映画は青春真っ只中の人たちよりも、ワシみたいなオッサンのほうが心に沁みるなァなんて思いました。
真愛みたいな可愛い子には出会わなくても、同じような気持ちになったことや、やらずに悔いが残ることなんて長く生きてりゃたくさんありますしね。
エンドロールを見るとロケ地に台湾があったけど、あれって二人であの風船を上げたとこなんだろけど、ちょっと不自然で気になったなぁ。あれって二人で旅行したってこと?とか。よくわからんかった。
普段は可愛らしい洋服を着てる真愛が、浩介と会う時に敢えてこのもらったTシャツを着るってことは、それが彼女の正直な気持ちだったわけですな。互いに相手の気持ちに気付いてるくせに。気づいたら両想いか?
まあ、あのダサいりんごのTシャツをきてても可愛いっていうくらいの齋藤飛鳥クラスの子じゃなかったら物語の展開はどうなったんだろうとか、ラストシーンの新郎ってワシでもできるでっていうのはまあワシの勝手な心のつぶやきですわ。
それから主要登場人物である浩介と真愛の仲良しグループの中のひとりが、同性愛者だったってことはやっぱり時代だよなぁって思うし、もうそういうのが特別じゃなく周りの友人たちも違和感なく自然に受け入れ対応してるってのが時代だなぁって思いました。