世界的バッシングから一転、SDGsで未来の扉を開ける
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清潔で快適に暮らすためのソーシャルインフラになる決意を全社員で
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★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(54)
<日本サニパック株式会社>
1970年に設立されたゴミ袋・保存袋の製造・販売を行い、製造部門は関連会社としてインドネシアのバタム島に工場をもち、スマートファクトリー※で徹底した管理のもと、高品質な製品を安定的に供給。国内外営業所3拠点、物流センターを全国に7拠点を持つ。「きれいな地球と、きれいな心を。」をコーポレートスローガンに掲げている。本社は東京都中央区にあり、資本金2000万円、社員数87名(インドネシアの関連製造子会社は900名超の従業員を擁している)、売上121億円(2022年3月期)の伊藤忠商事株式会社が100%株式を保有した完全子会社だ。
※スマートファクトリーとは、工場内の基幹システム(ERP)・製造実行システム(MES)や生産設備がネットワークによって接続され、工場経営の指標となる各種データの管理が効率化されることで、生産性の向上が実現された工場である。
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設立当時は紙製ゴミ袋の販社として創業し、1979年よりポリエチレン製ゴミ袋の販売をはじめた。1980年代には海外からポリ袋の輸入を始め国内各所に営業所を設置し、90年代に入ると自社での製造のためにインドネシアに製造子会社を設立し第1工場を操業。その後第2工場、第3工場、第4工場第5工場を創業し、着実に販売量を伸ばし2000年代に入って伊藤忠商事の傘下に入り第1から第4工場を統合しさらに生産体制を増強。2018年にはさらに食品保存袋専用工場を操業した。
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しかし、世界の環境保護の流れは、2018年にカナダで開かれたG7で、プラスチックごみによる海洋汚染問題への各国の対策を促す文書「海洋プラスチック憲章」が採択され(2030年までにすべてのプラスチックをリユース、リサイクル、回収可能にすることを目指す規制強化)プラスティック素材による海洋汚染の深刻さが世界を駆け巡った。ただ、プラごみ廃棄量世界第2位の日本は署名しなかった。(出来なかった・・・)
同社の主力製品は【ポリエチレン製品=プラスチック素材】である。たちまち世界的なプラスチックバッシングの真っ只中に置かれた。
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★ 「海に漂うプラスチックゴミの誤食が原因で海洋生物が死亡しているという報道や、工場立地のインドネシアでも、プラスチックゴミを食べる牛の姿がネガティブな反響を呼んだ。プラスチックを主原料とするゴミ袋のメーカーである同社の存在価値が問われる事態で、社員も事業推進に自信を持てなくなった。現状ではいずれ事業が立ち行かなくなるとの危機感から、同社はこの風潮に真正面から向き合い 2020年(創業50周年)にSDGsを主軸に、誇りを持てるような会社を目指し、企業理念とロゴの一新に踏み切り、ビジネスモデルの大変革を決意した。
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◆ 『清潔で快適に暮らすためのソーシャルインフラになる』ことをミッションに掲げ、「きれいな地球と、きれいな心を。」をスローガンに SDGs型経営とCO₂削減を柱に据え、商品をすべて環境配慮型商品に切り替えることを決め、焼却時にCO₂の劇的削減のために原料に天然ライムストーン(炭酸カルシウム)を使用した製品『nocoo』を開発。また、SDGsに係る取り組みを「全社員参加型のプロジェクト」とすることとし、悪者にされがちなプラスチックを扱う企業で働く人間として事業の持続性や成長性、将来性を模索していく中で、社員全員が会社や事業、そして環境について『自分事』として考えることができるようになった。(取り組みの詳細は同社のサイトをご覧
いただきたい)
❤ 「VISION:世界と⼿を取り合って、地球を美しくする。」「VALUE:⼀歩先を⾏く、環境品質。環境意識を⾼める、共創活動。」を標榜し日々全社で邁進している。さて、製品名称『nocoo』は”No! CO₂”をもじったものだ。
シャボン玉石けんでもそうだったが、変わる決意と実践の姿は何より尊い!
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時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!
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◎日本サニパック株式会社 コーポレートサイト
https://www.sanipak.co.jp/
◎海洋プラスチック憲章
https://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=4654
◎脱プラスチックとは?(日経ビジネス)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00081/083100426/
◎脱プラをどう実現するか(Forbes記事)
https://forbesjapan.com/articles/detail/40330
◎PE(ポリエチレン)とは?
https://plabase.com/news/414
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