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私が住んでいる国だけの話じゃなく 世界中の同じタイミングで “止まる”ことを余儀なくされたこの2年弱 いろいろなことを考え そして、感じた 生活の真横で 大切なものが 音もなく壊れ 普通があっけなく 奪われていくような気がした 見える人には見え 見えない人には見えない 忍び寄る分断に 恐くて涙が止まらなかった 不安、恐怖、憤り、失望、思考停止… 守りたい心さえも凶器になり 非常が平常になるなかで それでも 今、頭にあるのは この恋の行方だったりする これから何年か、何十年か
少しだけ泣いた夜 起きたら 赤ちゃんみたいな顔になってた なんだか 生まれ変わった気分
会いたいだなんて バカみたいでしょ 片想いだよ
ことばは ことばであり ことばでなく あぁ、 ここが分かり合えるということは なにものにも変え難いものなのです
あんなにも カチカチだった心を 溶かしてくれたのは 月であり 朝陽であり 秋の柔らかな風であり 脆くも優しい ひとたちだった 黒く深い海に 飲み込まれないように 息をするのが精一杯だった夜 希望を求めて 見上げた新月 目覚めると 生まれ変わったように 橙色に凪いだ海が ゆっくりと身体に満ちる おおきく 途方もない あつみをもって 目を閉じ 息を吸って 固く結んだ 唇をほどき 全てを受け入れよう 大丈夫 呑み込まれやしないから
だいじょうぶ だいじょうぶと 心が叫んで 本当に大丈夫?と 問うてみたけど 答えは明確 自分が一番 やさしくないのは いつものこと