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『SELを成功に導くための五つの要素』を読んで
この本はSEL(社会性と感情の学習)を切り口に、クラスを「学びのコミュニティー」にするためのSELの5つの要素とアクティビティーが、「エンゲージ・ティーチング・アプローチ」として紹介されている本だ。
今や多くの人々が共通理解するところとなりましたが、学校に関する全ての要因の中で、子供の学びや成長に最も大きな影響を与えるのは「教師」です。
以上のことが1番初めに書かれている。
「教師のあり方」について考える本になっているように感じた。
SELの要素
社会性と感情についての学びと言われても少しわかりにくかった。
本書では、
「 SELは、 子供と大人が人生を意味あるものにするために必要となるスキルを身に付けることを助けるプロセスであり、自分自身や周りの人、 そして、仕事に対して効果的かつ倫理的に関わっていくために、誰もが必要とするスキルを養ってくれます」
と書かれているが、これもイマイチわからなかった。
その左を見るとSELについてわかりやすい図が!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127867827/picture_pc_c6bf229d473770f971c76abaccd622d3.jpg?width=1200)
これらの要素を育んでいくための学び方だと僕は理解した。
エンゲージ・ティーチング・アプローチの5つの要素
5つの要素は次のとおり、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127961763/picture_pc_e5f71d9e753ec4f9625ee45d5f1a65c6.png?width=1200)
「エンゲージ・ティーチングの5つの要素」は、「エンゲージ・ティーチング・アプローチ」の中心に位置しています。この5つの要素は、私たち教師が信頼できる存在であることを示し、生徒や同僚と良好で前向きな関係を築き、最新の理念と実践を教師にもたらします。
この本で中心に置かれているのは、まず教師がこの5つの要素を大切にすることだと感じた。
教師自身が大切にすることによって、それが生徒や同僚につながり広がっていくのだと思う。
そのために実践できるアクティビティーが第2章から第6章までたくさん紹介されている。
学習コミュニティーの3つの段階
クラスを導く際に重要な点は、①生徒が現在、信頼づくりにおけるプロセスのどの段階にいるのかを常に客観的に捉え続けることと、②グループの発達段階に適した活動と適切な動機付けを選択することと、の2つになります。
集団の段階を捉えるための視点として学習コミュニティーを育てていくための3つの段階が紹介されている。
第一段階 思いやりのあるコミュニティーの育成
第二段階 コミュニティーとのつながりの強化
第三段階 前向きな「終了プロセス」と学びのアンカーリング
第一段階では、コミュニケーションの量を意識し、クラスの方向性をクラスのメンバー全員で合意するプロセスを踏むことで信頼関係の素地をつくる。
第二段階では、生徒の声をいかすことで対立を力に変え、クラスの方向性や規範を再確認することでより深いつながりを育む。
第三段階では、子どもたちが自らの学びを理解し、整理して区切りをつけ、成長に伴う「移行」に対応できるようにしていく。
つながりには、「より大きなコミュニティーに所属する経験」と「一人の人間として、丸ごと見てもらって知ってもらう経験」が含まれます。つながりを感じられる時生徒はスキルや才能、情熱、知恵、好奇心、そして学ぶ力をより発揮します。
と書いてあった。
ここに書いてあることで、子どもたちが学校で学ぶことやより良い集団を目指していくことの必要性を再確認することができた。
本書を読んでみて考えた問い
問いを立て、探究し、不思議に思う力は、古い習慣にとらわれて可能性や新しいものの見方を否定することを防いでくれます。
→「古い習慣にとらわれて可能性や新しいものの見方を否定しがちな」人が多い集団に、その逆こそが求められていることを知ってもらい、実践してもらうためにはどのようなアプローチが必要なのか?
クラスや学校のこれからのために、あなた自身のビジョンを明確にすること。
→ビジョンをもつことに価値を見出せない人が多いのでは?その現状を踏まえた上でビジョンを考えることの大切さは、どのようにしたら感じられるのだろうか?
まずは、教師の社会性や感情を取り扱う力を磨くことが必要だと感じた。
そのために学校にはどのような仕組みが必要なのだろうか?
現状の研修や校内研究でそれができるのだろうか?
これからこのことについて考えていきたい。