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リビング・二-ズの注意すべき事とは?

主治医との面談は病院の7階面談室であった。

主治医は30代半ばくらいの先生だった。
奥様は俺の横に座り、いよいよ先生との話し合い。

先生に話をした内容はリビング・二-ズとはどういう状況の時に請求するか、請求するには先生の診断書が必要と言う事だ。

「はじめまして。◯◯生命のcocoと申します。」
「今日は弊社で取り扱いをしているリビング・二-ズについてお話を聴いて頂きたいと思いお伺い致しました。」

先生には奥様から今の治療状況、何もしなければ余命半年と言う事を聴いてる事を最初にお話しした。

「こちらは余命半年と診断された場合に保険金をお支払出来る保険なのです。」

「もちろん、奥様から今の状況はお聴きしております。」
「しかし、医療費の支払いも既にギリギリの状況となっております」

「こちらはそのような医療費の支払いにも充てられますが使い道は自由となっております。」

「実はこちらに入院する前日に奥様と旦那様は温泉旅行に行く計画だったようです。」

「奥様の希望としては、もちろん治療で良くなって欲しいと言う事もありますが、もし余命いくばくもないならば、ご主人とお互いの趣味である温泉旅行等想い出も残してやりたいと言う事も思っています。」

先生は真剣に俺の話しを聴いている。

「治療の効果もまだわからない状況なのは奥様からも聴いおります。」
「仮に治療の効果が表れ、余命半年以上長生きしても先生の社会的責任と言うものはありません。」

「弊社でも余命半年以上となっても支払った保険金を返して頂くと言う事もありません。」

先生は真剣に聴きながら頷いている。

「こちらが診断書の書き方になります。」
「今までの経緯を書いて頂き、この欄に、(はい) (いいえ) と言う箇所に先生の判断で、チェックして頂く事になります」

主治医
「cocoさん、よ~くわかりました。こう言った事で保険が使われると言うのは、凄く良いですね。」

奥様は目に涙を溜めていて今にも泣き出しそうだ。

「cocoさん、わかりました。僕が診断書を書けば良いのですね」


「はい。先生、ありがとうございます。」

奥様と俺は深々と先生に頭を下げた。

実際の面談時間は1時間になりました。

帰り際のエレベーターの中で奥様は俺に言った。

「ありがとうございました。」
「でも、なんか複雑です………」
「主人…やっぱり本当に死んじゃうんですよね…」


「◯◯さん、うちではリビング・二-ズの事をみんなファイティングマネーと呼んでいるんです」

「もうお金の心配はしないで、病気に打ち勝ちましょう」
「ご主人がこれからも生きる為のファイティングマネーですよ」

奥様は泣いている。
でもどこかホッとしたような表情になっていると感じた。

そして後日、診断書が出来上がって来た。
書類の手続きは、すべて自宅から離れた喫茶店で奥様の仕事帰りにあわせて夜に会った。

自宅には旦那さんがいるので気付かれないように外で会う。

振込先を指定する。
振込先は奥様の口座でもご主人の口座でも、どちらも指定出来る。
今回はご主人の口座を指定した。

ここで注意しないといけないのは振込先の銀行である。

銀行はすべて振込された金額は当然だがわかる。

銀行員はどういう行動をとるかと言うと、大口の入金があるとリストを作成する。

そして、リストを元に電話をするのである。

もし、すぐにお使いにならなければご提案したい事があります。と………

自宅に銀行員が電話して、たまたまご主人が電話を受けてしまったらどうなるだろうか?

または銀行員は自宅の住所もわかっているのでご主人の在宅の時にいきなり訪問されたら取り返しがつかない。

何でそんな大金が振込されたのか?
きっとご主人は不信に思うだろう。

こう言う事態は絶対、避けなければならない。

俺は奥様に言った。

「振込先の銀行に説明しに行きます。」
「絶対、勧誘の電話はするな。訪問するな。と説明しますので」

奥様は驚いていた。( ゜o゜)

仮に銀行に俺が電話で説明しても不信がられるのは想定出来る。
ましてや他人の個人情報の事だ。

こう言う時はアポなしで直接、銀行に訪問して、支店長なりに説明した方が安心だ。

ご主人は今後も入院する可能性があるので医療特約とがん入院特約のついた金額だけの保険金を残して、残りをリビング・二-ズの保険金に充てるように手続きをする。

リビング・二-ズの支払いをしてから奥様とご主人は月に1回は信州の温泉に出掛けていた。
温泉の効果もあるのだろう。
数値は安定して来た。
俺もご主人と自宅で会ったのだが、本当に余命半年なのか?と思うほど回復してるように感じた。

しかし、病魔は確実に進行していたのだろう。
余命宣告を受けてから1年半後に亡くなられた。

リビング・二-ズを請求する時の実際はどんな感じになるのかを記して見ました。

もしご主人、独身の方であれば自分が加入している保険にリビング・二-ズが付加されているのかのきっかけになればと思います。

もし付加されていたら、どのように請求して行くのかの参考になればと思います。

実際、奥様一人ですべて、これらの手続きをして行くのはかなり精神的にもキツイと思います。

もし、担当者がいるのなら、何かの機会にリビング・二-ズについて確認しておくことをおすすめします。

※ちなみにライ◯ネ◯ト生命ではリビング・二-ズの取り扱いはしていませんので注意してください。

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