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だからあの時…

だからあの時、話しだけ聞けよって言っただろうよ…

数年前に60代既婚の子供がいない方を紹介された。
ご紹介者からの事前情報では、母親は88歳。
かなり裕福で金融資産はある。
戸建てで一人暮らし。
60代男性には姉がいるがこちらも子供はいない。

88歳の母親はまだ介護にはなっていないが、年齢的にはいつ介護認知症になってもおかしくない。
紹介者と60代男性は大学時代の友人で、認知症になった時の口座凍結時の対応等、成年後見制度の実態等は話しをしているので友人の事が心配で紹介してくれた経緯がある。

一度は会う事になったのだが直前に仕事の都合で会う事が出来なくなったと連絡が入る。
次回のアポを決めようとしたがまだ予定がわからないと…
話し方より、あぁ〜会いたくないんだなと感じる。
何やら保険屋だから会ったら保険を勧誘されると逃げているのがわかる。
ただ介護、認知症になったらどうなる?
成年後見制度とは?
その対応の仕方等
子供のいない場合、相続ではどうなるのか?
こんな話しをするだけなので保険の勧誘をする事はない。
でも一般的には保険屋だからいきなり保険を勧誘すると言うイメージしかこの方にはないのであろう。
結局会わずに数年が経ち…
紹介された友人に連絡が先日あったようだ。
母親が介護になりグループホームに入った。
そして認知症の症状が出て来てるらしい。

グループホーム等の諸々の費用を払う事になったが母親の口座の管理はしていなかったため、銀行に出向き母親が介護で認知症なので代わりにお金をおろしたいと窓口で相談した所、後見人をつけてくださいと言われたと…

そして友人に後見人ってどうつけたら良いのかの連絡が入ったと言うのだ…

まさにこうならない為の対策をあの時会って話す予定だったのに…
今更、相談されてもさすがに認知症となっては対策のしようがない。
認知症になってからでは認知症に対応する保険は当然加入出来ません。

銀行には事情を話しているので後見人をつけないと預金の引き出しは出来ない。
せめて銀行に母親が認知症であると知られないように事前にどう動いたら良いかの話しを聞いていればこんな事にはならなかっただろう。今更だが私にとってはお客様でもないので関わる事は敢えてしない。

母親はお金もあるし今の所何も問題ないからと断ったのは自身自身なのに。
人は本当に困った時にどうするかと慌てます。

人の話しはとりあえずは一回は聞いておく事です。
それから対策するかしないかはその時に決めたら良いのです。



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