【不安な短編小説】青りんご
〈昨夜未明、○○町で火事が発生した模様であります。近所の住人からの通報はなく、消防隊が火事の存在を探知したときには既に時間がたってしまっていた模様であります。風にも煽られながらあまりにも火の勢いが強くなってしまったため、消防隊が到着したときには近づくこともままならなかったということであります。しかし遠い場所からの地道な消火活動の結果、発見から数十分後にようやく本格的に消火活動を開始で来た模様であります。結果、炎は一時間後に消し止められましたが、火元となった家は全焼。無残にも家