×なんとかなる→◎なんとかする
留学はゴールではない。単なる通過点
この留学生活も残り2か月を切ってしまいました。マルタで10か月、アイルランドで約1年2か月のトータル2年の留学生活でした。
今は日本に帰国したらやりたいことはある程度決まっています(その夢が叶うかどうかはわからないけど)。
そのためには、本当はもっともっと英語が話せるようになっておかなければいけないのですが、どうにもこうにも私の脳みそでは上達ができません。
「2年も海外にいたのに、全然ぺらぺらになってないね」とバカにされそうですが、もし言われたら「悪かったなー、頭が悪いんだよ」と逆ギレして「行ってないやつにそんなことを言われたくない」と言い返してやろうと思っています(今からそんな準備する必要ない?)
留学は苦労の連続。だけど…
日本人の友達で、就労ビザがおりずに移住をあきらめて帰国する人がいます。ワーホリで来たけど仕事が見つからず凹んでいる人もいます。仕事は見つかったけど、別にやりたい仕事でないという人もいます。家が見つからず毎日1時間以上かけて通っている人もいます。人間関係に苦労した人もいます。財布を盗まれた人もいます。海外に来れば楽しいことばかりではなく、みんな、それなりに苦労もします。でも・・・、
と話しています。すべてがいい経験ばかりではないし、失敗もたくさんしたかもしれないけど、挑戦したことに価値があると思います。だから就労ビザがとれなくても、英語が思ったより上達しなくても、短期間で帰国することになっても、それでもやってないよりはマシです。
やっただけ偉い!と言いたいです。
そしてこの経験は必ず次の未来につながっていると思います。
レベルアップした自分
海外暮らしの挑戦はなんとかなるし、なんとかしてきました。
なんとかするしかないから、がんばって、結局なんとかなったという感じでしょうか。
おかげでこの留学生活で、私は”なんとかする”という能力を身に着けることができたような気がします。
留学の目的は英語上達だけではありません。それ以外にもたくさんの困難を乗り越えることができたし、今まで経験したことのない体験をたくさんしました。世界中に友達を作ることもできたし、ヨーロッパはほぼ全制覇で旅行することができました。留学もエージェントを通さなくてもできたし、バイトすることも、望んでなかったけど入院することもできました。ダブリンでは3回も引っ越しをしたし、家も自力で見つけました。最後にはアイルランド人の友達の家を改造して自分の部屋も作ったりもしました。その他にも、それはもうnoteには書ききれないくらいいろんな体験をしました。
困っている外国人を外国人の私が助けることもできました。道を教えることも(ちゃんと通じてるか不明)、いろんな国の人に占いで喜んでもらうことも、下手っぴ英語でもなんとかなるのです。というか、なんとかしました。
そして私が困ったときは友達が助けてくれました。それは私が友達を作ることができたから、助けてもらえただけで、もし友達がいなかったら、なんともならなかったことがたくさんあったと思います。
この2年間で、私は10年分くらいのいろいろな経験をして、3年前の私が今の自分をみたらびっくりくらい自分は変わったなと思います。おのずと留学の次にやりたいことも見えてきました。今はそんな時期にいる感じがします。
英語力ゼロの48歳が果敢に挑戦した海外留学はまもなく終了となりますが、私は今、結構満足しています。やろうと思ったことはほぼできました。英語がペラペラになるという目標は達成できませんでしたが、コミュニケーションは英語上級の日本人よりとれていると自負しています。
ワーホリの難しさ
アイルランドにはワーホリで来ている日本人がたくさんいます。彼らはみんな声をそろえて「イギリスのワーホリに落ちたからアイルランドに来た」というのです。イギリスよりアイルランドの方が好きな私からすると、「このやろー!だったらイギリスに行きやがれ」と思うのです。というか、イギリスとアイルランドは似ているようですが、やっぱり全然違います。中にはアイルランドを楽しめてる人もいるけど、楽しめてない人も結構います。だから行きたい国に行くのが一番なんだろうなと見ていて思います。
そんなワーホリ組は(悔しいけど)英語は上手です。私が2年間も必死に勉強してるのに、彼らの方がはるかに流暢に英語を話すのです。
が、しかし、仕事と家探しはそんな甘くはないのです。物価の高いダブリン。安い家はありません。英語ができるからといって、日本人の英語は他の国の人に比べたらスピーキングがうまいわけではありません。だから仕事もなかなか見つかっていないのです。
アイルランドにきたらなんとかなると思っていたら大間違いで、ダブリンはとにかく賃貸が高い。シングルルームを希望すると月に10万円以上は覚悟しなければいけません。安い物件になると、寝室は3人でシェア、キッチンとバスルームは12人でシェアする羽目になったりするのです。プライベート空間はゼロ。でもいろんな国の人と関わりたい人ならOKですが、まぁそれは結構過酷です。しかも仕事だってそんな簡単には見つかりません。みんな毎日CV(履歴書)を配り歩いて数週間後にようやく決まります。時給は1600~2000円くらいだから日本よりはいいけど、結局家賃で取られるのです。だからやっぱりそこもなんとかするしかないのです。しかも仕事だって毎日あるとは限らず2つ掛け持ちしたりします。だからある程度、日本で貯蓄してきた人じゃないと旅行をしたり楽しめていません。
こういう苦労をしながら彼らは鍛えられ、成長していくのだと思います。
とはいえ、アイルランドのカフェや日本食レストランで働いても、日本に戻ったときのキャリアップにはなるのかな?どうなんだろう?と思ってしまいます。そう思うとワーホリというのは、ホリデーと人生経験を積むものなんだろうなと見ていて思います。
ワーホリ前に思い描いていた夢と現実は少々違うようで、ダブリンで引きこもっているワーホリさんもいます(←彼女はきっと貯金があると推測)。でもきっとなんとかするんだと思います。だって、なんとかしないと生きていけないから。日本にいたら、親に甘えるのかもしれないけど、ここではそうもいかないので、結局なんとかするしかないのです。
こうしてみんな「なんとかする」という能力を身に着けていくんだろうなと思います。
アイルランド人が笑顔だから救われる
ダブリンでは、バスをおりるときに乗客の人たちは、バスの運転手さんに「Thank you!」といって降りていきます。
これはコロナになってから始まったと言っていました。
何気ないこと、毎日のことで感謝することを忘れてしまっていたことを再確認できるほっこりエピソード。日本に戻っても私はこれを続けようと思っています。
バスの待ち時間、バスに乗っている間、アイルランド人は結構話しかけてきます。話す内容はしょーもない話だけど、笑顔です。
日本の駅や電車の中で笑顔の人はいません。みんな眉間にしわをよせてスマホを見ています。日本の街を歩いていても笑顔の人ってあまり見なかったような気がします。そんなことを言っているこの私も日本にいたときは笑顔じゃなかった気がします。
「ロンドンの人は優しくない。たぶん忙しいから心にゆとりがなくて、すぐ怒るだよ」とアイルランド人は言います。それは東京も同じだと思います。無関心 or 誹謗中傷がすごく多いと思います。
そんなに都会じゃないダブリンの人達はせっせと真面目に働かないから(←失礼?)心にゆとりがあります。のんきにしょーもない話をする時間もあります。
お金はロンドンの人より豊かじゃないかもしれないけど、笑っている人生の方が私は好きです。だから苦労したとはいえ、やっぱりダブリンが大好きです。