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人生は何が起こるかわからない
私の住んでいるアパートの大家さん、「もしOkanの家族がダブリンに来るなら、その期間は無料で住んでいいからね、僕は優しい大家だからそれが可能なんだよ」と言ってくれました。
ありがたい!なんて優しい大家さんなんだろうと思って感謝しました。そしてついに母と娘がダブリンに遊びに来る日が決まりました。そのことを大家さんに伝えたところ……
もしあなたのお母さんや娘さんがくるなら一人に付き2週間で700€払え!と言ってきたのです。
え!!!!話が違うじゃん!あなたは無料だって言ったよねと言い返しました。すると「保険代がかかるからその費用だ」と言うのです。
一人あたり2週間で700€もするわけがない!
娘は1週間、母は4週間滞在するので、1750€(約25万円)払えということになります。
私は「あなたは私に家族が来るなら無料だと言ったのにそれは嘘だったですか?」と聞きました。しばらく沈黙の後、「でもダブリンでホテルに泊まったらすごく高いんだよ、だから君のために1週間は無料にしてあげる。僕は優しいから、君は僕に出会えて本当にラッキーだね」と言ってきたのです。となると、家賃とは別に追加で1400€も払わなければいけないのです。
ふっざけるな!!!
その話をアイルランド人の友達何人かに話しました。
「なにそれ!そいつはアイルランド人じゃないでしょう(←Yes)」「保険の領収書を見せろと言うべきだ」「残念だけど、そういう悪い大家は実際いるんだよね」などいろいろな意見がでました。
とはいえ、もう航空券は買ってしまったので、困っていました。
そんな時、一人の友達が助けてくれました。それはキーツというアイルランド人。彼と私は2月に入院したときに病院の待合室で出会いました。↓この時
40度の高熱が1週間続いた私は病院に行き、診察を受けるために待合室で18時間も待っていました。その長い長い待ち時間に、たまたま私の席の隣に座った人で、暇すぎたのでずいぶんおしゃべりをしました。
その後、入院中も退院後もちょくちょくというかほぼ毎日連絡がきて、私たちはとても仲良しになりました。
彼はダブリンに一軒家を持っていたので、「僕の家に泊っていいよ。君も君の家族もみんな」と言ってくれたのです。
神様~。
とはいえ、彼は独身で一人暮らし。すでに両親は他界していて、近所に住むお姉さんやおばさんがよく遊びに来ていました。
2年前にお母さんが亡くなってからは、猫と二人(?)暮らし。生活感もなく、それはもう家は汚いのです。こりゃ、かなり掃除しなくてはいけないぞという感じです。
でも私にはこの家が磨けば輝くダイヤモンドに見えました。
ダブリンの中心地へも遠くない。3LDKSの一戸建て。キーツの部屋以外に3部屋あります。1つの狭い部屋は物置部屋になっていましたが、他の2部屋は掃除して、ベッドを買いなおせばなんとかなります。
キッチンも冷蔵庫と電気コンロ・オーブンが壊れていて、どうやって生活しているんだろうという感じですが、そこも直せばなんとかなります。というかなんとかするしかありません。
私たち二人はひたすら掃除をしました。ごみを捨て、蜘蛛の巣をとり、べたべたした壁や床や窓を拭いて、家中を掃除しました。
それは単に私が泊まるという理由だけでなく、私がダブリンを去った後に彼はこの部屋を賃貸として貸すことができると思ったからです。
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消臭剤を買って、モップや雑巾でひたすら汚れを落とし、生活できる家になるまでひたすら磨きました。
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冷蔵庫は中古品を買って、ガスコンロは高いので卓上電気コンロを買いました。
私が日本に帰国してから住む人も、私が日本人のコミュニティサイトで応募をして見つけました。
そして無事にすべてが完成!
両親が亡くなってから時が止まっていた家は見事によみがえりました。まだまだ掃除をしながらの生活ですが、まぁなんとか暮らせるようになり、私は引っ越すことにしました。
私の母と娘が来るまでは、まさかまさかのアイルランド人男性との二人暮らし。同棲生活のような暮らしが始まりました。
人生何が起こるかわからない。だから面白い。
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