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装丁という祈り

(そうてい、装丁)とは、一般的には本を綴じて表紙などをつける作業を指す。 広義には、カバー、表紙、見返し、扉、帯、外箱のある本は箱のデザイン、材料の選択を含めた、造本の一連の工程またはその意匠を意味する。


 宗教や神学に興味がある訳ではない人が、美しい装丁の異国の聖書を見て、これほどに美しい本に書かれている言葉はどれほどに美しいのかと読んでみたくなった。
 そう言って、古く今は使われることもない異国の言葉で書かれた本を手に取り、言葉を学び始めた。

 人が祈る姿は、宗教も場所も産まれも性別や年齢すら違いながらも古今東西、神聖なものとして多くの絵画や現代では写真として残され続けている。
 ただ一心に、心を大きな存在に委ね祈る姿は人の心を打つものだろうか。
 自らの中にある美しいと思う全てを捧げて作られた本、それを飾る装丁も、たぶん祈りの形をしているのだろうか。

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