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26歳で関西人であることを捨ててしまった その1

関西から上京してきた人間には、大きく2通りのパターンがあります。
(※ 私調べ)

・関西弁・関西ノリを維持し、変わらずに過ごす
・関西らしさをオブラートで包もうとして過ごす

私は26歳で上京し、色々あって1ヶ月で「後者」を選びました。


まあ、包みきれてはないんですけどね

関東に住んで、もう15年ほど経とうとしていますが、

今のコンサルという仕事柄「はじめまして!」となる出会いの数は、事業会社に勤めていた頃よりも格段に多く、

初対面の方には、
「えーっと、出身?はどちらなんですか?(関西だよな?)」

という質問を必ずと言っていいほど、早いタイミングで頂戴します。

面白いのは、同じ関西出身の方にも同じように、
「なんや?その中途半端な関西弁は?」…(出身はどちらですか?)

そう聞かれる、ということです。

最早、ファーストコンタクトで「同郷!」とならないくらいに、不可思議な存在となってしまいました。

関西人かそうでないかをわかりやすく見分けるのは、やはり「関西弁」かどうか?だと思いますが、

関西感をオブラートに包む生活を15年続けたことにより、この「関西弁」の正しい使い方を、すっかり忘れてしまいました。

かといって、きれいな標準語が話せるわけでもない、そんなハンパな状態です。

次からは、なぜ包もうと思ったのかを書いていきます。


「話し方が怖い」と言われたあの日

近い存在や、お付き合いの長いクライアントの方々は知っていますが、関西とばっくり言っているものの、正しくは大阪のちょっと言葉強めの出身です。
(でも、強めという自覚はまったくなかった)

上京してすぐの仕事は、レディスアパレル店の販売スタッフでした。

もともと地元の関西のアパレル他社で、一応は店長までやっていたので、接客販売はそれなりにできる自信がありました。

正直、このタイミングでは自分が関西出身であることは意識がなく、昔のノリで接客を行いました。ちょっとは周りのスタッフに対しての遠慮もありましたが、それなりに販売ができるアピールも必要だったので、頑張りました。

お客様からは、一声かけた段階で
「お兄さん、関西人なの?」「なんか漫才みたい」

と、あくまでもポジティブに受け入れてもらいました。
というか、ただ話しているだけで笑ってもらえるって、何?
(笑われていただけなのかもしれない)

むしろ大阪で店頭に立っているときは「レディスアパレルショップで働く男性販売員は、お客様をひと笑いさせないと買ってもらえない」という強迫観念がありましたので、

おお、こりゃ楽だ。と思ったくらいでした。

「怖い」とお客様から言われたことは、実は一回もなく(思っていたひともいたかもですが)、むしろお姉様方のウケが良い記憶ばかりが残っていて、

「話し方が怖い」と言われたのは、自分が店長になったときのスタッフからでした。


そんなこと言われてもねえ

今となって冷静に考えれば、まあ怖かったかも、と思います。

話し方に加え、若気の至りで…と逃げますが、スタッフからすれば、仕事への取り組み方に関しても、かなり厳しい上司だったと思います。

ただ、間違えていました。
言葉の受け止められ方が違うことを意識出来ていませんでした。

関西人が「関西」人に、関西弁で「指導」するのと。
関西人が「関東」人に、関西弁で「指導」するのは。

(早口言葉みたいになった)

たぶん、日常のしょーもない会話であれば、むしろ関西弁のウケは関東のスタッフにも良かったと思います。

このきっかけで、「訛り」が相手によって与える効果が違う
そのことに気づいた次第です。

また同時に、当時20代の若造ですから、指導と自分では思っていても「叱る」ではなく、ただ「怒る」になっていた可能性はあります

このあたりは、もし今の脳みそとスキルが当時あれば、もう少し違う展開があったかもしれません。


ともあれその後

「話し方が怖いって、何やねんそれ」とは思いながらも、

その後、自分にルールを課しました。

プライベート・カジュアルな会話は「関西弁」
指導等、厳しい話をするときは「エセ標準語」

これで行くしかないな、と決めました。

その後は、スタッフへの指導においては大きなトラブルもなく、むしろその言葉使いのメリハリが効いていて、良かったかもしれません。

後日談として、別のスタッフから言われたのは、

「ちょっとええ?」と
呼ばれるときは何も思わないけど、

「ちょっといいですか?」と
呼ばれるときは、叱られるのを覚悟した。

なので、すごくわかりやすかった。ということです。なるほど。

よかったよかった。
という話なのですが、その後、また違う悩みにぶち当たることになります。


今回はここまで

ここまでで2,000字くらいになり、まあまあのボリュームになってしまったので記事を分けたいと思います。

次回はその後の悩みや、変化、困ったことなどについて書きたいと思います。


ほな、また。


続編書きました。

https://note.com/tonari_kojima/n/ne410bbbc232e


コジマサトシ/トナリコネクト

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