お金という磁場から離れる
お金は人生にとって“大事な道具”です。人が生きてから死ぬまでの間、ずっと使い続けるものですから、生きるために必要なのは間違いありません。「子供にかかるお金は最大〇万円かかります。」「老後の資金で〇万円必要です」とよく言われるように、これはほぼその通りに出ていくものですから、安心した生活を送るためには絶対不可欠なものでしょう。
ただ、それを極端にとらえて「じゃあ、お金はあればあるだけいいのだから、とにかく沢山増やすだけ増やそう」と考えるようになるのは良くありません。お金というのは一種の“磁力”があるように思います。一度手にするともう手放したくなくなるし、お金に執着し始めるとひたすら集めようとする人が出てくるものです。お金があればあるほど裕福な生活ができる、自由に買い物ができる、旅行もできるということで「やっぱり世の中、お金が全てだよ」と思っている方もいることでしょう。こういった極論が出るほど、人はお金に吸い寄せられてしまうのです。
冒頭に述べましたように、お金は自分の生活を支える“道具”でしかありません。人生で大切なのは、人間が生活しながら人との関わりから生まれる様々な感情や体験(喜び・怒り・楽しみ・悲しみ・愛情・優しさなど)なのであって、それを積み重ねることによって、木で例えれば年輪のように、自分の内側に全て蓄えられていくものだと考えています。どんな言葉の表現でも構いませんが、自分が人生で行ったこと、体験したことは全てが自分の体の血となり肉となり決してムダにはならないものです。
お金に執着することなく、そういった人生の上で目には見えないけれども得ることができる宝物に目を向けてください。そうすれば、あなたにとって人生は必ず豊かになっていくことでしょう。