ストレッチで大事なものを取り戻す
つわりに耐えながらの仕事と育児のへろへろさを見かねてか、この週末は夫が息子を連れて実家に一泊してきてくれた。
つわりがあると言っても、まだ仕事ができるくらいには動けるから軽いほうなのかもしれない。それでもしんどいものはしんどい。
長男の妊娠中は仕事が終わればただ家に帰り倒れこめばいいだけだったものが、第二子となるとそうはいかない。お風呂に入れて簡単なごはんを用意して、いくら妊娠しているとはいえ子どものほうが自分よりも優先順位が高くなる。寝る直前までばたばたして、寝るとまた次の日が始まっていて。なんだか部屋が汚い。けれどもそれどころじゃない。
久々の1人きりの2日間。
自分のことだけを考えればいい時間は贅沢だった。気持ち悪ければ寝て、食べたいものを食べて、ゆっくりゆっくりお風呂につかった。お風呂の後は全身思いつく限りのストレッチをした。久しぶりにたくさん息が吸えている気がした。
体中の筋肉が伸びれば伸びるほど地に足がついてくる感覚で、変な言い方だけどちゃんと現実に戻ってきたような感覚がした。
そう思うと最近は、つわりの気持ち悪さと、漠然とした不安と、仕事や家事に対する義務感の中であたふたしていただけのようにも思える。ただただ自分の中に芽生える感覚と戦っていたような気がする。しっかり地に足が着いて、しっかり呼吸ができて、体全体で自分がここにいると感じられることは、こんなに安心感があるんだな。
逆に言えばその安心感は忙しい日常やちょっとしたトラブルですぐどこかへ行ってしまう。自分の身体のイメージがゆがんだり、消えて行ったりしてしまう。
自分の身体の感覚と身体の正しいイメージとと呼吸ができている安心感を取り戻すために、ストレッチやその他のボディワークが必要になるということを身をもって感じた。
仕事柄ストレッチを指導したりすることが多いのだけど、みんなどんなことを感じているんだろう。大事なものを取り戻すような時間になっていますようにと思う。