ストレッチ?運動?何から始めればいい?ゼロからイチへ。私の臨床から。
「なんとなく調子が悪いんですけど、何から始めればいいのかわからなくて。」
仕事をしているとそんな言葉をよく聞きます。多くの人にとって、産まれてから身体は自然に動くもので、いざ不具合が出たときにどうしたらいいかわからないのも無理はないことだなあと思います。
まずここからやってみましょう、というときに私が提案するのは、とっても簡単な以下のこのふたつです。人によっては物足りないと思うのですが、日々ストレッチとか身体を動かす習慣がまったくないところからであれば、少しはスッキリ感じるかもしれません。
背伸びをする
耳の横に両腕がつくくらい、手を天井のほうにのばします。やりやすければ、指同士を絡ませたりしても大丈夫です。
立って出来るのであればふらつかないように気を付けて、かかとを持ち上げてつま先立ちするのも、足の血流も良くなってより気持ちがいいです。
しっかり上までのびたら、力を抜きながら出来るだけ大きく腕を横に広げて横から体側へ戻します。
生活の中では意外に手を最大限上にあげては使わないものです。足首も同じで、最大限のつま先立ちは日常ではほとんど使わない人が多いかとおもいます。今ある最大限の可動域をしっかり動かして使うって、思っているよりも大事なことです。
肩甲骨をまわす
腕をぐるぐる回すのは想像しやすいかもしれません。けど、肩甲骨ってどこだ?自分の背中を意識するところからこれは始まります。
鏡を使ってみてみるのもいいですし、柔らかい人なら肩甲骨の下のほうに触れるかもしれません。
まずは肩先(腕の付け根)を耳のほうへ近づけます。こうすると肩甲骨は上へあがって、頭のほうへ近づいていきます。持ち上げたまま、今度は後ろに回していきます。肩甲骨同士をくっつけるような感じです。背中の、肩甲骨と肩甲骨との間にぐっと力が入ります。そのあと、肩甲骨を下にしっかり下ろします。首が長くなるようなイメージです。
首や肩回りは大きい血管が狭いところに集中しています。3周や5周ずつ程度でも、スッキリした感じが得られるかと思います。
まずは何かひとつやってみる
何から始めればいいのか…というところから、何か一つ始めてみると気づくことがあるかもしれません。
なんだか左側のほうが硬いなあとか、久しぶりに動かしたところがあるなあとか、こっちに伸ばすと気持ちいいなあとか。
そして続けていくとまた気づきがあるかもしれません。昨日よりもやりやすいなあとか、逆に昨日よりも硬くなっているなあ、なんでだろう、とか。もしかしたら昨日はデスクワーク長かったからかなあとか。
何か一つで良いのでそれを通して自分の身体を一つ感じたり、知ったりするのが初めの一歩としてとても大事なことと感じています。変えるのも、知ることからだなあと、臨床を通して強く思います。
なにか一つを始めたり、続けたりして自分の身体を感じることができれば、メニューを増やしたり強度を上げるのは簡単なことです。とにかくゼロからイチにすることが難しく感じますし、大きな一歩なんだと思います。
なにか皆さまの気づきにつながればうれしいです。