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産後の身体を整えるために見落としがちな重要なこと
産後、お腹周りを引き締めたくなるけれど果たしてそれは正解なのか…と常識をうたがってみる。
というより、患者さんをみているとそれだけでは解決できないことも多いから、疑いたくもなるのです。
たしかに必要不可欠ではあるけれど他にも大事な要素があるのではないだろうか…という話。
産後5か月になろうとしている今、2人の育児に慣れが出てくると同時に自分の身体が気になってくるもので。
仕事では産後の患者さんを診ることも多いけれど、実際に自分で産後の身体で経験しての気付きを残しておきたいと思う。
気になるところダントツ1位はなんと言ってもお腹
なんと言っても気になるのはお腹である。
体重は落ちても落ちないお肉。
全身を見ればコロンとしたフォルム。
服を着るのにもやっぱり気になるし。
ぱっと見の気になりやすさと比例するように、体幹トレーニング、インナーマッスルトレーニング、膣トレなどが世間でもメジャーになっている。
妊娠中に引き延ばされたお腹まわりや骨盤底筋群と呼ばれる膣肛門まわりの筋を再び鍛えていくことに間違いはない。
けれどもそれだけでは思うように筋肉がついていかないし、なによりそれらのトレーニングだけでは身体は楽にならないというのが、患者さんを診て、そして自分で経験しての実感だ。
その裏に隠れている胸郭の柔らかさの重要性
それでは身体を楽にして、効率的に筋肉をつけるにはどうすれば良いのだろう…
そこでポイントとなるのは胸郭(肋骨)の柔軟性だと思う。
完全にリラックスしている自分を想像してみる…
ゆったりとしたソファに腰掛けて、周りにはいい香りが漂っていて、深く呼吸をしている…
まさに、深く呼吸ができるかどうかというのが重要で、お腹を引き締めるという土俵に立つ以前に問題になる事だと思う。
深い呼吸ができると良いことがたくさんある。
ひとつ目に、深い呼吸は自律神経の安定の証だ。
産後は寝不足に慌ただしい育児に、ただでさえ息がつまることがある。
これは経験則だが、交感神経が高ぶっているのに、そこにさらにトレーニングを重ねては無駄な疲労感に繋がりかねない。
リラックスができてはじめて、効果的に引き締めるトレーニングができる。
ふたつ目に、腹筋群は胸郭(肋骨)にもつながっているので、硬い胸郭のままだと腹筋は効果的に収縮できない。
さらに胸郭に左右差があると、腹筋にも当然左右差ができて身体の左右差を助長することにもなりかねない。
これが先に胸郭、呼吸を整えるべき大きな理由の一つだ。
みっつ目には呼吸がしっかりできると代謝があがる。痩せやすくもなるということだ。
自分の呼吸を確認してみよう
両手で肋骨に触って、大きく呼吸してみる。
みぞおちの高さで左右から肋骨を両手で挟み込むような感じで触ってみる。
左右差はあるだろうか、背中の方にも空気は入っているだろうか…
日によっても違うし、イライラしようものならほとんど動かなくなっていたり。
毎日5呼吸だけでもさわってみると何かしらの気づきがある。
そうやって呼吸を観察しながら胸郭周りのストレッチから始めるのがトレーニングの前段階として必要と思う。
ちょっとだけ、呼吸と肋骨の動きに意識を向けてみるのはどうですか?
胸郭のストレッチは、また追々…