マガジンのカバー画像

短歌集

17
過去に詠んだ短歌を中心に新作を随時詠んでいきます。2006年〜現在まで約100首。風雅とは。別名、花鳥風月の「風」
運営しているクリエイター

記事一覧

新作短歌114

新作短歌114

短歌114首目
2016年2月19日詠

満ち欠けて
月、人心は
天地の
間を翔け疾る
龍の如し

みちかけて
つき、じんしんは
あめつちの
まをかけはしる
りゅうのごとし

過去短41

過去短41

過去短41首目
2008年02月09日詠

春の音よ 
窓の外より 
聞こし召せ 
風の真ん中 
ふわりと温い

はるのねよ
まどのそとより
きこしめせ
かぜのまんなか
ふわりとぬくい

過去短90

過去短90

過去短90首目
2010年08月28日詠

泥濘に
フワリ根を張る
睡蓮花
陽に照らされた
土紅碧

ぬかるみに
ふわりねをはる
すいれんか
ひにてらされた
つちべにみどり

過去短51

過去短51

過去短51首目
2008年08月09日詠

pm6:00
緋色に染まる
雲を見て
明日も晴れかと
一人呟く

ぴーえむろくじ
ひいろにそまる
くもをみて
あすもはれかと
ひとりつぶやく

新作短歌113

新作短歌113

2015年7月20日詠

渡良瀬の
河のほとりに
螢火を
見たは何時かの
夏の盛りよ

わたらせの
かわのほとりに
ほたるびを
みたはいつかの
なつのさかりよ

過去短88改

過去短88改

過去短88首目
2010年07月12日詠
改作

携帯の
つぶやきで知る
今日の名を
先人達は
蓮始開と

けいたいの
つぶやきでしる
きょうのなを
せんじんたちは
はすはじめてひらくと

過去短42

過去短42

過去短42首目
2008年02月13日詠

瞳だけ
動かしてみる
夜三時
止まる時間と 
虚空の譫言

ひとみだけ
うごかしてみる
よるさんじ
とまるじかんと
こくうのうわごと

過去短47

過去短47

過去短47首目
2008年05月20日詠

沈黙が 
耳鳴りのように 
鳴り響き 
僕の心を 
無音で満たす

ちんもくが
みみなりのように
なりひびき
ぼくのこころを
むおんでみたす

過去短68

過去短68

過去短68首目
2009年04月28日詠

音伝う
花香りくる
鳥が鳴く 
風疾り抜く 
月の行き道

おとつたう
はなかおりくる
とりがなく
かぜはしりぬく
つきのゆきみち

過去短103

過去短103

過去短103首目
2011年05月24日詠

暖をとる
場所を探して
キョロキョロと
辿り着いたは
炊飯器の裏

猫の気持ち

過去短65

過去短65

過去短65首目
2009年03月31日詠

忘れ名に 
冠添える 
桃李花の
彼岸過ぎたる 
春の墓守り

わすれなに
かんむりそえる
とうりかの
ひがんすぎたる
はるのはかもり

過去短52

過去短52

過去短52首目
2008年08月22日詠

「ありがとう」
と言いたくて
言えなくて
出てきた言葉は
ただ「さようなら」

短歌112

短歌112

短歌112首目

蟲出ずる
花も草木も
蠢きて
容姿を隠す
春の霧かな

むしいずる
はなもくさきも
うごめきて
すがたをかくす
はるのきりかな

過去短64

過去短64

過去短64首目
2009年03月23日詠

八百万
豊葦原野
出雲立
里郷久帰
神埜間間

やおよろづ
とよあしはらの
いづもだち
さとくにかえる
かみのまにまに