痛みの共有する力
「キズナイーバー」はご存知でしょうか。
現在放送中の深夜アニメです。
まあ、好き嫌いがある分野ですので、特におすすめはしないんですが、そこから少しトピックを。
これは、ある手術を施された人間たちが痛みを共有するという設定のSF作品です。
たとえば、特定の人物が叩かれると、叩かれた人は痛いですが、痛みを共有している他の人物まで同じ痛みを感じるというもの。
もしも、痛みの神経がつながる手術があったらという設定ですね。
まあ、現実にこんな手術が可能かどうかは置いといて。
皆さんは、他人が痛がっている姿を見ると、自分も痛くなるという経験はないでしょうか。
たとえば、ハンマーで間違えて自分の指を叩いてしまった人を見ると、「痛そう!」と思いませんか?
本当に痛みを感じるわけではありませんが、なんだか自分の指まで痛いような気分になります。
このように、実際に痛みを感じるわけではなくても、ある程度、他人の痛みを想像することが人間にはできます。
しかも、一生懸命、相手の痛みを想像しようとしなくても、反射的に「痛そう!」と思ってしまいます。
これは、近年では脳内にある、ミラーニューロンという神経が関わっているのではないかと言われています。
他人を見ていると、まるで自分のことのように感じる神経です。
つまり、視覚を通じて人間同士の脳が通じ合うというシステムです。
このミラーニューロンを通じて、他人の痛みを反射的に理解していると言われているのです。
これは、つまり、人間に自然に備わった痛みを共有する能力ですよね。
というわけで、特殊な手術をしなくても、人間は痛みを共有できるという話でした。
他人に優しい人は、この痛みを共有する能力が高いのかもしれないですね。
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