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ファンはどこ見てる?/CrowdIQ

まず、↓の画像を見て、問題を解いてみましょう。
・何人のファンがグッズを身に着けているか?
・何人のファンが試合ではなく、スマートフォンを見ているか

答えは・・・難しいですよね。時間もかかりますし。
これらを瞬時に把握できるのが、CrowdIQです。

今日は、以前ご紹介したCrowdIQのシステムを活用した取り組みをご紹介。CrowdIQを含めて、スタジアムの中で活用されるテクノロジーに興味がある方は、ぜひ過去の記事をご参照ください。

スタジアムに試合観戦を行くと、様々なイベントを体験することができると思います。ハーフタイムやタイムアウト、攻守交代など、様々なシーンで観客を楽しませる取り組みがされています。
しかし、これらの取り組みは、あまり効果がわかりにくいのも事実です。実際にどのイベントが観客に良い影響を与えているのか、どのイベントが観客にとって退屈なのかは、感覚で捉えることしかできませんでした。
しかし、CrowdIQやWaitTimeという画像・動画データから群衆や観客の動きを分析することで、これらの課題を解決することができるようになりました。

CrowdIQとは?

CrwdIQとは、画像や動画データから群衆分析を行うサービスを提供している企業で、NFLのミネソタ・バイキングスや、ジャクソンビル・ジャガーズで利用されているサービスです。

彼らが提供するサービスは、群衆の動きを分析することができ、例えばスタジアム内のブロックごとの観客層を分析することや、観客が身に着けているグッズからどちらのファンなのかを発見することが可能になります。また、試合開始からどれくらいの時間滞在しているのかを座席ごとに理解をすることもできます。

CrowdIQを活用した事例としては、例えばとある時間帯に観客が何をしているのかを群衆分析で明らかにした実績があります。

試合中に観客はどこを見ているのか?試合?スマホ?スクリーン?

試合中に観客が、試合を見ているのか、スクリーンを観ているのかスマホを観ているのかを瞬時に把握することができます。例えば、試合中に得点が入った際に観客は何を観ているのかを分析することで、スタジアム内における演出や、スクリーン(オーロラビジョン)の活用に大きな影響を与えます。スタジアム内でゴール後に流すハイライト動画に企業名を入れることの費用対効果などの算出にも役に立ちそうです。

例えば、アメリカ国内での調査によると会場の以下のようなデータが取れています。

  • ・アメリカ軍をテーマとしたコンテンツは、他のコンテンツの5倍以上の観客がスクリーンを観ていることがわかった

  • ・怪我には、あまり興味がない

CrowdIQ社が提供しているAttention Trackerを利用することで、他にもスクリーン(オーロラビジョン)を活用したアクティベーションの改善や、スポンサー付きのコンテンツの効果測定に活用することができます。

他にも、MLBの球団で活用された事例をご紹介します。

ナースナイトイベントはどんな効果をもたらすの?

各球団は特定のファンを引き付けるために、様々なテーマを設定してプロモーションを行っています。ナースナイトと呼ばれるイベントを実施した際には、ナースナイトパッケージで販売された座席に座っている人の統計が男性45%、女性55%。その他の通常のチケットで入場された人の統計が男性58.5%、女性41.5%であったと報告しています。このように、クラブや球団が実施したキャンペーンの効果測定をする一つの手法としても活用が期待されます。

New York Yankees Nurse Night 2019

他にもMLBでの活用実績があります。

試合後の花火って効果あるの?ないの?

木曜日、金曜日、土曜日のナイトゲーム終わりにスタジアムに残っているファンを比較した事例です。当時、MLB球団では、数百万ドルを投資してフライデーナイトファイヤーワークスプロモーションを実施していました。目的としては、試合後の滞在時間を延ばすことを目的としており、球場内での飲食などの利用を促すことに活用するために実施していました。
調査の結果、木曜日の夜は52%、金曜日の夜は51%、土曜日の夜は64%の観客がとどまっていたことがわかりました。つまり、このプロモーションに期待していた効果を得ることができていないことがわかりました。

他にも、最適な試合開始時間を発見することを目的として利用したり、ファンがいつ退場し始めるかを予測する際に利用するなど、様々な用途で活用されているのがCrowdIQです。
ぜひ、興味がある方は利用してみてください!

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