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10/11月:縁の下の力持ちには手漕ぎボートを。
昨日のお出かけでは、初めて手漕ぎボートに乗った。
手漕ぎボートの他にも、ペダルを踏むことによって進む定番のスワンボートがあったのだが、おそらくあれはスワンの存在によってほとんど前が見えない、という判断から、手漕ぎボートに乗ることになった。
3人乗りのボートに2人で乗ることになって、私が漕ぎ手の位置に座った。初めて漕ぐことになったのだが、どのようにオールを動かせば進むかということは頭の中で分かっている。だから、オールを操って何回か漕いでいるうちに、思いのほか早くコツをつかむことができた。
さらに慣れてくると、進行方向の調節やスピードのコントロールもうまくできるようになってきて、池の縁に近づいて鯉や鴨を近くで見たりすることもできた。
池の周りを一周しようということになり、まずは私が半周分をゆっくり漕いだ。半周たったところで漕ぎ手を交代することになって、座る位置を移動した。
そして、同乗者が漕ぐのを後ろから見ていたのだが、そのときふと考えた。
スワンボートは前が見えない。
それは、スワンが視界を遮っているからだ。
同様に、手漕ぎボートだったとしても、漕ぎ手には前が見えない。
しかし、その理由は大きく違う。漕ぎ手が進行方向と逆の方向を向いているからだ。
つまり、漕ぎ手にとっては進行方向の景色が見えないべくして見えないのである。
そう考えると、手漕ぎボートの主役は、やはり漕ぎ手ではなく、進行方向を向いた乗り手なのではないか、と思う。漕ぎ手は完全に縁の下の力持ちである。
同乗者が漕ぐのが圧倒的に下手で、見かねて再び私が漕ぎ手に回った。
でも、自分にはこういう役回りの方が向いている、と思う自分がいる。
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