3/24木:集団の先頭に立つ人間にはマネジメントスキルを。
様々な仕事環境において、少しでも長く豊かさを保って生き残っていくためには、いつまでも自分自身がプレイヤーでいることはできない。それは、たとえプレイヤーとして一流を極めた人でも、徐々に体力は衰え、若手プレイヤーの登場に圧倒されるときが必ずやってくるからである。
だから、人間はある程度の年齢になったら、人々をまとめてチームとして牽引するリーダーやマネジメントの役割を担う必要が出てくるのだ。そして、そういったリーダー的役割を果たす能力やマネジメントスキルは、自然に身につくものではなく、意識的に学習したり取り込んだりしなければ身につかない。そうして必要なスキルを身につけた人間が、人々の先頭に立って物事を進めるポジションを務めることができるのである。
だから、年功序列型で昇進が決まる会社では、必ずしも成果は上がらない。人間集団を適切にマネジメントできるスキルを持った人間がその役割を担っているときに初めて、人間集団は集団として機能することができるのである。
少なくとも、大学院を出たような、世間一般的に見れば高学歴と言われる人間たちに求められるのは、そういう力なのだ。これが意味するところは、「高学歴だから必ずそのようなポジションにつける」というわけではなく、「高学歴な人間はマネジメントスキルを身につけるポテンシャルがあるはずであるから、そのポジションにつける可能性についてアドバンテージがある」に過ぎないのである。
したがって、高学歴であることを奢っているようでは、のちに痛い目に会うだろう。
そして、こういったマネジメントスキルを磨くのに良い環境を与えてくれるのが、大学の研究室集団の運営なのである。研究室集団は、まさに社会や企業の縮図として理解することができるだろう。
残りの1年間は、そういったことを学びつくして修了したい。