「自分のからだ」を知る。
こんばんは。
前回「冬のからだの特徴」についてお話したところなのですが、それから急に暖かくなりましたね💦
この暖かさでスギ花粉が飛び始めているようです。花粉症の方は症状が悪化しないよう早めの対策を心がけてくださいね。
また、気温の変化もまだ安定しないため、寒暖差で体調を崩さないようお気を付けください。
さて、今回も前回に引き続き、からだのことについてお話したいと思います。
寒い時期のランニング
みなさんは、寒い時期に運動する習慣はありますか?
私は自己紹介にも書いているように、時々ランニングをしたり家でyou tubeを見ながらエクササイズをしたりします。
しかし、外気温が寒い時や真夏の暑さの中で走るとすぐにしんどくなるので、そのような時期は極力外での運動を控え、室内で出来る運動やストレッチをおこなうようにしています。
この冬は暖冬と言われていますが、寒い日もあったので1月の総走行距離はたったの10km…💦
今のところ今月も同じようなペースです…。
暖かい日はなるべく体を動かすようにしていますが、まだまだ本調子ではありません。
では、なにをもって本調子と判断するのか。
これが今日お話しする「自分のからだを知る」ということにつながります。
自分のからだの「バロメーター」
バロメーターとは「ある物事の状態や程度を知る目安となるもの」を言います。
からだに何か変化が起きると、私たちは自覚症状や違和感としてその変化を体感することが出来ます。
それは運動時だけではなく、緊張したときや体調がすぐれない時にも言えるかと思います。
私がランニングをした場合、しばらくすると息苦しさを感じます。
走り慣れているときは苦も無く3kmほど走れるのですが、まだ体が走る準備になっていない時期は、1km走っただけでも息苦しくなります。
その状態を無視してさらに走り続けると、今度はドキドキと心拍数が上がっていくのが分かります。
そうするともっと呼吸がしんどくなり、「もう無理!」となって歩き始めたりペースを落としたりします。
そうすると次第に呼吸や心拍数が落ち着いて、再び走り始めることができます。
今度は体が走る状態に適応してきているため、最初と同じような走り方をしても息苦しさが現れることはなく、走り続けることが出来ます。
この「ここまでは大丈夫だけど、これ以上は無理できない」という限界点が、私の言うバロメーターです。
私の場合、息苦しさと言う自覚的な感覚がそれにあたります。
ただ、これは感覚的なものだと気づきにくかったり、気のせいだと思って見過ごす可能性があります。
もしも気づかずに走り続けると、酸欠で余計に息苦しくなったり、上昇した心拍数が元に戻るのに時間を要したりと、体への負担が大きくなってしまいます。
そこで自覚的な要素に加えて重要なのが、客観的なデータとなります。
バイタルサイン
バイタルサインとは生命徴候のことで、脈拍や呼吸、血圧、体温、意識レベルを指します。
入院したことがある方は経験したことがあるかもしれませんが、看護師が巡回して血圧や体温測定をしますよね。それがバイタルサインの観察と言われるもので、患者さんの状態に変化がないかを確認する指標となります。
これが私の言う客観的データです。
運動とどう関係があるかという話ですが、運動時には安静時と異なり体の色んな部位に変化が起こります。
最近はスマートウォッチという便利なものが普及していますよね。
私も日常的に使用していますが、スマートウォッチは時計機能以外にも身体情報をたくさん教えてくれます。
主なものは脈拍数や酸素飽和度ですが、機種によっては睡眠状況やストレス度合い、心電図解析などもあるそうです。
最初はランニングの時の走行ペースや走行距離を確認するために購入したのですが、今はそれ以上にこれらの身体データを確認するために使用しています。
ランニング中に主に確認したい項目は、脈拍数です。
さっきお伝えしたように、心拍数は私が運動する上でとっても大切な指標=バロメーターだからです。
運動をすると酸素消費量が一気に増えます。その結果、酸素を体の中に取り込もうとして呼吸回数が増えます。
また、全身に酸素を含んだ血液を送り出そうとして心臓が一生懸命働くために心拍数が上昇します。
無理のない程度に徐々に負荷をかけていくことが理想ですが、私みたいに急激に走り始めたり普段運動習慣のない方は、動き始めに心拍数が一気に上昇しやすくなります。
私は元々の脈拍数が50回/分ほどなのですが、運動をするとすぐに140〜150回/分に上昇します。
更に頑張ると容易に170〜180回/分まで上昇し、さすがにしんどくなります💦
なので、しんどいな、と感じたらまずスマートウォッチで脈拍数を確認し、心拍数が160回/分以上に上昇していたらこれ以上無理をしてはいけないと思い、走るペースを落とすか歩くと決めています。
そうすることで体に余計な負担をかけずに済んだり、無理をしてランニング中に倒れることを防ぐことができます。
これは自分のからだを守るためにとても大切なことです。
「自分のからだを知る」とはどういうことか
さて、ここまでお話したら「自分のからだを知る」ことがどのようなことかお分かりいただけたのではないでしょうか。
自分のからだを知るためには、まず普段の自分のからだのバイタルサインを知っていることが大切です。
これを知っていないと基準となるバロメーターが作れません。
バイタルサインにおいては、ご自身の体温(平熱)を知っている方は多いと思いますが、血圧や脈拍、呼吸回数などは健康診断の時に測定する程度かもしれません。
これらのバイタルサインは状況に応じて異なるため、家に居るときと仕事中で測り比べてみることをお勧めします。血圧は季節によっても数値が異なるため、それを知るのも良いかもしれません。
自分のからだが様々な状況下でどのように変化するのかを知っていると、“今は○○な状態だからこうなんだ”と理解でき、安心できます。
逆に、“いつもと違うけど何が原因か分からない”と感じたら、何か体に変化が起きている証拠なので、それは体からのサインと受け止めて、客観的に自分自身を観察してみて下さい。
この時の違和感は、概ね体やこころからのサインのことが多いため、見て見ぬふりををするのではなく、いったん立ち止まってご自身のからだに目を向けてみてください。
そうすることで早めの対処が可能で、大けがを防ぐことができます。
一つの例として、“なんか風邪っぽいな”という日があったとします。
自覚症状としては体がだるいだけで他に症状がないから大丈夫、と思うかもしれません。
しかしそこで体温を測ってみると、「37.8℃」の表示。
さてあなたはどうしますか?
学校や仕事に行きますか? それとも休みますか?
客観的データを知ると、目には見えない自覚症状が確実なものになります。
“測らなきゃよかった“と思う方もいるかもしれませんが、そこで無理すると風邪の悪化はもちろん、周囲に感染させるなどして悪循環になる可能性があります。そのため、療養するという選択肢もきちんとお持ちくださいね。
そういう意味でも、自覚症状と客観的なデータを合わせて判断してほしいと思います。
さいごに
少し話は変わりますが、先日同僚から切羽詰まった顔でこう言われました。
「やることが多すぎて何をどうしたらいいのかが分からない。頭もだんだん働かなくなってきた。こういう時はどうしたらいいのか。」と。
彼女はやるべきことをメモに書き出していたのですが、その量は私がぱっと見ただけでも多すぎると感じるほどでした。
それはすべて自分でやらなくてはいけないものなのかと聞くと、「初めてメインで担当するものばかりで。かと言ってサブの子も初めてだから…」とのこと。
彼女の困りごとは優先順位がつけられないほどの仕事量の多さだったので、まずは優先順位をつけること。そして優先順位が低いものは他の人に回すか手放すこと、と伝えました。
また、自分で優先順位がつけられないなら上司に振り分けてもらうよう伝えると、「自分でもできないと思ったから聞いてみたんですけど、出来ないなら早めに言った方がいいですよね。」と言われたので、「その通り。このままだとあなたが倒れてしまうから、早めに言うべきです。」と伝え納得した様子でした。
このことからも分かるように、自分で自分の限界(バロメーター)を知っているということは、自分が倒れないように予防することが可能であり、また、周囲にも突然の負担をかけずに済むことにつながります。
私としては彼女がSOSを出してくれて良かったととても感じています。
現在は他の人にも業務を割り振りして、切羽詰まった感じもなくなったようにみえます。
このように、自分や周囲の人々を守るためにも自分のキャパシティや、からだのバロメーターを知ることはとても大事です。
この視点を持って、みなさまも日々お仕事やご家庭などでそれぞれの役割を果たしていただければと思います。
自分を知ることは難しいですし、否定したくなることもたくさんあります。
しかし、素直に受け入れてみると案外すんなり腑に落ちることもあるので、ぜひ試してみて下さい。
今日も長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。