永野芽郁さんと佐藤健さんのW主演で、人気漫画『はたらく細胞』(原作:清水茜氏/講談社)が実写映画化されます。 佐藤健さんは、製作発表会見の中で、自身も演ずる細胞たちのことを「史上最小で、最も身近なヒーロー」と話しています。このコメントにとても共感し、昼夜問わず日々はたらいてくれている細胞たちに感謝の気持ちが湧いてきたので、今回は、自分と共にいる存在でありながら、スポットライトを浴びてこなかった「白血球」に焦点を当てて、自分なりに語りたいと思います! まずは、血液成分の
#8「大学卒業編」 大学担当課からの電話は、「総代として卒業式で学位記を受け取ってほしい」というものだった。自分は、「総代」ということばを聞いたことがなかったので、「総代とは何ですか」となんとも間抜けな返答をした。すると、「総合代表のことです」と文字どおりの回答があった。それから、いくつかやり取りをして、謹んで引き受けることになった。2連続の学業成績優秀者には選ばれなかったが、1年次から4年次までの通年をとおしての総合成績において、総代選出の機会が残っていたとは夢にも思わ
#7「大学3・4年生編」 大学入学から3度目の春が訪れた。3年生になると、教養科目の単位は大方取り終え、いよいよ専門性を深めるために一人の教授に師事するゼミナールに所属することになった。専門科目は、自分の力だけではなく、チームとして評価される試験も課される。教員の指示であてがわれたメンバーと協力して課題をこなすために、時には授業外に集まり、打合せをすることもあった。コミュニケーション能力が高く、優秀で意欲的なチームメイトに恵まれ、各々が持つ才能に感服し、助けてもらいながら
#6「大学生2年生編」 大学1年生の春から季節は過ぎゆき、2度目の春がやってきた。相も変わらず、入学して1年経つというのに、心にぽっかり穴が開いたような虚無感を抱えながら過ごしていた。 そんなある日のこと、不思議な体験をした。いつものように通学の電車に揺られながら、ぼうっと窓の外を眺めていたら、いつもの大きな川に差し掛かった。その川を越えた瞬間、自分が今まで鬱鬱と抱えていた志望校への未練が、川の流れにあわせて綺麗に洗い流されていくのを感じた。なんとも説明しがたい感覚だが
#5「大学1年生編」 高校卒業の余韻に浸る暇もなく、大学の入学式となった。新入生向けの多種多様なガイダンスをこなし、その情報量の多さだけでも、目まぐるしいものがあった。目下、この1年を左右する履修登録が一番重要なイベントであった。大学の授業には、自分の専攻である「専門(必修)科目」と「教養(選択)科目」がある。専門科目の空いたコマにパズルのように教養科目を埋め込んでいく。まずは、自分の興味がそそられる講義で授業スケジュールを立てていき、友人と同じコマの授業は一緒に受け、そ
#4「高校生(受験その後)編」 受験が終わっても、「もう受験勉強をしなくてもいいんだ」という解放感は全く味わえなかった。それは自分の中で、この受験生活が不完全燃焼だったからだと分かっていた。結果、いくつか受験した大学の中で、受かったのは1校だけだった。1大学しか受からなかったというべきか、1大学拾ってくれたというべきか。合格した大学は、自分の得意科目の配点が高い学部だったため、総合点を引き上げてくれたのだと思う。 全国模試の結果を見ても、最後の追い上げまでしっかり自分と
#3「高校生(受験生活)編」 無事にA高校への合格を決め、新たな環境にドキドキしながら、通学が始まった。自主性を重んじる高校のあらゆる中学校から集まった自律した生徒たち。年度初め恒例の委員決めは、全て立候補で決まった。長引くホームルームの中、「委員が決まるまで今日は帰れないぞ~」と担任に言われながらも、たいてい立候補者がいなくて、推薦やじゃんけんなどの流れになるものだと思っていたのに、こんなにあっさり決まるなんて驚きだ。中学までとはうって変わって、目立つことのないひっそり
#2「中学生編」 自分の親は、過度に教育に熱心ということはなく、「宿題はやったのか?」や「テストの結果を見せて」などは、一度も言われたことがない。ただ、勉強をすればするだけ結果が返ってくるのが面白くて、自己満足のためのゲーム感覚で取り組んでいた。中学校の成績表を見て、5段階評価の中で、評価4の成績を如何に5に引き上げるかのゲームを人知れず始め、評価4を重点的に対策した結果、後期にはオール5になった。テスト前は、「国語、数学、英語、理科、社会」の主要5科目を重点的に勉強する
#1「小学生編」 自分は、小学生の頃から、不器用なところがあったが、負けず嫌いで、一通りこなせないと気が済まない性分だった。そのため、表面的には、見よう見まねでそつなくこなしているように見えていたと思うが、その裏では自分なりの努力があった。逆上がりのテストがあれば、公園で自主練習をしたり、放課後に友人と遊んだ帰宅後は、通信教材で勉強をしたりしていた。前述のとおり、かなり不器用なところがあるので、コツを掴むまでに時間がかかり、理解できないと癇癪を起こす。要領よくこなすスマー
【A】 Bくん、最近、愚痴っぽくない? 【B】 そうなんだけどさ、この状況、愚痴らずにいられる!? 【A】 愚痴を言いたくなるのも分かるけど、それを聞いているあなたのサポーター達はどんな気分になるかな? 【B】 サポーターって? 【A】 あなたの側に居てくれる存在。家族や友人、同僚なんかがいるね。ところで、あなたの一番のサポーターって誰だと思う? 【B】 うーん、家族…とか?どんな時でも寄り添ってくれてるなって思う。 【A】 確かにそうかもね。だけど、一番ではない
自分は、よく音楽をかけ流ししながら作業をするのですが、偶然YOASOBIさんの『もしも命が描けたら』に出会いました。初めはその切ないメロディに惹かれ、その後じっくりと歌詞を読んでみたら、約3分半にギュッと濃縮された物語に惹きつけられてしまいました。 ということで、今から2年以上前にリリースされたこちらの曲について、今更ながら自分なりに語ってみたいと思います。 『もしも命が描けたら』は、鈴木おさむ氏が作・演出する舞台で、同タイトルのテーマ曲をYOASOBIさんが手がけまし
Creepy Nutsさんがリリースした新曲、『Bling-Bang-Bang-Born』が世界的に注目されていますね。こちらは、現在オンエア中のTVアニメ『マッシュル-MASHLE-』第2期のオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲です。中毒性のあるリズムと「#BBBBダンス」チャレンジが流行していますが、主人公を彷彿とさせる歌詞もまた魅力的。 ということで、今回は『マッシュル-MASHLE-』(原作:甲本一氏)の主人公であるマッシュ・バーンデッドの魅力について自分な
突然だが、僕には「蜘蛛センサー」が付いている。「蜘蛛センサー」とは、その名のとおり蜘蛛を感知できるセンサーのことだ。蜘蛛に対して異常なまでの恐怖心を抱いているのに、それが却って日常生活の中で蜘蛛を探してしまうというパラドックスを生じさせる。家の廊下を歩いているとき、ふと天井を見上げてみると、そこにいる。パソコンで作業をしていると、画面の裏の壁から出てくる。風呂に入っていると、ぷかぷか浮いてる。「そんなことある!?」と思われそうだが、学校のトイレでトイレットペーパーを引き出し
ある夏の日のこと、僕は仲間と6人でラフティングをしに旅行へ出かけた。ラフティングとは、8名程度が定員の大型ゴムボートにガイドが乗り合わせ川くだりを楽しむレジャーで、僕にとって初めての経験だった。夏の積乱雲のせいか、前日は土砂降りの雨だったが、晴れ男を自負する僕の後押しもあり、当日はすっきりとした快晴だった。 ウエットスーツの上にライフジャケットを羽織り、準備は万端。その後、乗り合わせるガイドからラフティングについての説明を受けた。 まず、「漕いで」「ストップ」「掴まっ