【前編】本当の贅沢って?「静寂」について向き合った淡路島ステイ
こんにちは!先日、淡路島の「禅坊靖寧」で一泊二日のリトリートを体験してきました。
こちらは何度か訪れている大好きなスポットですが、この日は「特別イベント」が実施されるということで、内容を知った瞬間にワクワクが止まらなかった私。
今回は、そんな淡路島での体験をシェアしてみたいと思います。
■何度来ても、心が弾む。淡路島で「非日常」を感じられる場所
何度目かの「禅坊靖寧」さん。いつ来ても、淡路の森に囲まれた特徴的な形の建物には目を奪われます。
私が住む神戸から高速バスで1時間かからない立地というのも有難い限り。
今回は、予約者限定の「直通バスチケット」を購入し、神戸三宮駅から現地へ向かいました。
淡路島は車がないと観光しづらいイメージがありますが、最近はパソナグループが運営する無料シャトルバスの運行も充実しています。
気づけばランチタイム。午後のリトリートプログラム開始までまだ時間があったので、受付の方に教えていただいたカフェで一休みすることにしました。
こちらの建物については前回の記事で紹介しているので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。
▼前回の記事はこちら
「禅坊靖寧」前から歩いて20分かからない場所ということで、熱中症対策を万全にしてのウォーキング。
15分程歩くと、ビニールハウスのようなカフェレストランが見えてきました。
気温は36度。少し歩いただけで、全身汗だくです……。
こちらの「グリナリウム 淡路島」さんは、自家製の季節野菜やフルーツを使ったメニューが人気。苺の収穫時期には「いちごピクニック」が出来るそうです。
席に着くやいなや、ウェルカムドリンクならぬ「ウェルカムトマト🍅」を頂きました。
新鮮な野菜やフルーツなど、淡路島の食材がメインのメニューが並んでいました。
この時期ならではの自家製トマトをふんだんに使ったパスタは、フルーティーでとっても美味しかったです!
広い敷地内にはビニールハウスがずらり。テラス席からの眺めも素敵。
ペット可ということで、お友達や家族とのんびりするのにぴったりですね。
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腹ごしらえをして、再び本日の宿へ。チェックインを済ませ、プログラムの説明を受けます。
特製番茶と醤で一服。素敵なおもてなしです。
一人分のお部屋は、「起きて半畳、寝て一畳」ということわざを体現した、シンプルでこじんまりとしたサイズです。
どこかしこも木のぬくもりを感じられ、ヒノキの香りが心地よく漂う内装。壁一面の窓から見える青々とした緑にはさっそく癒されてしまいました。
■テーマは"静寂"。今こそ考えたい、本当の贅沢とは?
今回、このリトリートに参加した動機。
それは、作家であり森の生活者/環境保護アンバサダー・四角大輔さんの特別イベントだから。
学生時代に四角さんの本に影響を受けた私は、「これは参加するしかない!」とワクワクが止まりませんでした。
風が心地よいウッドデッキで、さっそく四角さんのセッションが始まります。
国内・海外から日帰りと宿泊のゲストが合同で参加していたので、過去一番に人数が多かった印象を受けました。
ニュージーランドの湖畔の森で自給自足生活を営む四角さんだからこその、説得力のあるお話。
「何を減らすか」は、想像以上に難しい。でも、一度しかない人生、「本当に大切なこと」にリソースを注いで生きて行きたい――そうあらためて感じたひとときでした。
風の音と鳥のさえずりとセミの声。大自然の音だけが聞こえる瞑想の時間は、たった数分間でもとてもとても長く、贅沢な時間に思えました。
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今回のイベントでは、四角さんのご友人や仲間も講師として加わり、それぞれが活躍する領域と併せて今回のテーマである「新しい贅沢」について向き合う構成になっていました。
続いては、ライフスタイルブランド「IMA」を運営する松本 綾さんの「ZEN茶」セッション。
「日本茶の美しさ、豊かさ、心地よさを余すことなく世界の人たちに届けたい」という信念のもと、国内外で活動を続けている方です。
お茶の歴史~美味しいお茶の選び方まで、お茶好きにはたまらない講話を聴きながら、日本茶の飲み比べをしました。
もともと、日本茶が大好きな私。生産者の想い、環境に配慮した製造工程など、これからは今まで以上に「何をどう選ぶか」の基準を上げていきたい。
そんなことを強く感じた時間でした。
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お次は、このイベントのMCであり、ヨガ講師の金井 千佳さんのヨガセッション。
耳心地の良い金井さんの柔らかい声を聴きながら、ウッドデッキで始まったリラックスヨガ。
オーガニックオイルを使って香りを楽しみながら、ヨガとマッサージで全身をほぐしました。夕方になって少し涼しくなってきたウッドデッキで寝転ぶだけで、頭の中もスッキリ。
ゆるーく身体を動かした後は、お待ちかねのお夕飯の時間。
禅坊靖寧で出てくるお料理は、とにかく見た目が美しい。「禅坊料理」とはこちらで使われている造語ですが、精進料理がベースとなっています。
特徴は、動物性の食材はもちろん、砂糖・油・小麦粉などを使用していないという点。
伝統的な製法で作られた調味料を使用し、出来る限り身体の負担を減らして内側から整えてくれるメニューです。
身体に優しいのは言うまでもなく、どれも素材の良さを活かした美味しさ。品数も多いのでお腹いっぱいになりました!
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四角さんをはじめ、講師の皆さんのトークライブで夜の部が始まりました。
「静寂」というテーマを軸に置きつつ、日本の「茶道」を切り口に日本茶や日本文化・精神性などについて考察。
元来、日本人が大切にしてきた文化には「削ぎ落とされた美」が存在する――。ここでも、「引き算の美」の奥深さについて考えさせられた時間でした。
皆であらためて「静寂」について語り合ったあと、電気を消してキャンドルの灯りを見つめながらのメディテーションタイムに移ります。
各々が願い事をしてキャンドルを吹き消し、真っ暗になったウッドデッキで本日最後のイベント・お休み前のリラックスヨガ。
真っ暗な夜の闇の中、心地よい虫の音だけが響く…。まさに「静寂」の時間でした。
頭の中をからっぽにできた、何とも贅沢な時間。満点の星空がとても綺麗でした。
一日目のプログラムが終わったので、あとは自由時間です。
ここ、禅坊靖寧にはお風呂の代わりに共同シャワールームと足湯が完備されています。個人的に、アメニティのヒノキの香りに終始うっとり…!
外の足湯場から見上げると、一面が星空。とってもリラックスできました。
こちらでの過ごし方でユニークだと感じたのは、「朝のアラームは控えてください」というお達し。
鐘の音が「始まり」の合図なので、プログラムの開始や食事の時間、朝の目覚めもすべて機械音はありません。
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すっかりリラックスできたし、外も真っ暗。さぞ爆睡できるだろうと期待していたものの、テンションが上がっていたのかこの日はなかなか眠れず……でしたが、美味しい空気・食事・景色に満たされた一日を過ごせました。
翌日の模様は、続きの【後編】にて。