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あなたの「アソビゴコロ」は元気ですか?|「西の魔女が死んだ」

今回は、本の紹介です。
小説を読むことも積極的に取り入れ始めた夏から、Xで話題になっている本やnoteで紹介されている本を読むようにしていました。

そのなかでも、かなりメチャメチャ刺さったのが、ほんのれんさんの紹介記事
書店でも「センス・オブ・ワンダー」や「西の魔女が死んだ」はかなり気になっており、アートを感じる感性を高めるなかで、個人的に「たぶんこの辺りの本」が効くんだろうなという感覚がありました。

改めて、本を手に取ってみて、スゴくよかったので、今回は「西の魔女が死んだ」についての紹介ができればと思いますが、ほんのれんさんの記事とほんのれんについても、勝手に紹介したいと思います!

▽わたしがメチャメチャ刺さった紹介記事

▽ほんのれんさんについて


出てくる植物を調べたくなる本!

読む手が止まるくらい調べまくっていました

街の景色の描写でさえ、花や草木の名前がどんどん出てきます。
物語としても大事な要素でもあるのですが、個人的には結構衝撃でした。

と言うのも、基本的にWebライター的な思考では、難しい言葉やあまり知られていない言い回しはなるべく使わないようにします。「?」が浮かんだり、情景が描けなくなると、読み手は離脱してしまいますからね。

ただ、今回、痛感したのは、本当に優れた文章というのは、「この景色を見たい!頭で描きたい!」と思い、調べさせることが出来るのだと。もちろん、すべての読み手すがそうするわけではないと思いますが、せっせと調べたり、園芸科出身で花に詳しいパートナーに質問しまっくったりしていました。

精神が弱った時期と重なる本!

適応障害で休職していた時期を思い出しました

主人公は、学校に行くのが嫌になり、おばあちゃんの家に一時的に預けられます。
そこでの生活が「魔女修行」となるのですが、まずは起きる時間と寝る時間を決めて、規則正しい生活を送ること。
思い込みに支配され過ぎないようにすること、自分の「大好きな場所」への感覚を養うこと。丁寧な暮らしをすること。

それは、正に、適応障害の診断を受けて、休職していた時期の自分と重ねて見ていました。今でも思い出すとツラい、とかではないのですが、「あぁ、最初はこんなカンジだったなぁ」という気持ちです。

随所に光る表現

わたしが偉そうに語ることでもないのですが、さすがの名作。当然、文章表現も思わず「やられた!」というものがたくさんあります。
また、ページ割りまでしっかり考えられていて、そこでも何度も「やられた!」と膝を打っていました。

なかでも、わたしが一番印象に残っているのがコチラ。

ショウコが爪を切ったとしたら、その切られた爪の一部でさえショウコ以外の何者でもないのではないかと思われるほど、その個性は清潔に際立っていた。

『西の魔女が死んだ』梨木香歩著 新潮文庫

その人の個性が際立っていることを表現しようとしたときに、このような言い回しを思いつくことができるでしょうか(いや、できない)。
ただ、己の凡才を突き付けられたような敗北感と、突き抜けた才能への尊敬でいっぱいでした。

ボリュームもちょうどよく、ストーリー展開が気になり、一気に読んだ本でした。わたしのなかの「内なる子ども(インナーチャイルド)」がはしゃいでいるのを感じた一冊でした!


今回のトップ画像は、akoさんのものを使わせていただきました!
ハーブの写真で検索していたのですが、イメージぴったりと思ったら、さすがハーバルセラピストの方でした!


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灯火 @ココロ・カタチ・ヅクル「リ・キュレーター」
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