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B'zと教会旋法 シリーズの参考文献について

この記事では、私が『B'zと教会旋法』シリーズの根拠としている参考文献について、まとめておきます。
とりあえず、「参考文献」の項目がただの字数稼ぎになっているというか、無駄に個々の記事を長くしているだけな気がするので、シリーズの記事からそれを分離するために、この記事を書いています。
今のところ、個々の文献の解説などは全くありませんが、そのうち気が向いたら加筆します。

また、他に思い出した文献があったら、それも随時加えます。このシリーズ、というかnote記事自体をかなり慌てて書いているので、影響を受けた文献があっても、すっかり忘れていたりするんですよ。


参考文献

旋法についての理論は、おおむね以下の参考文献に負っています。

  • 金澤 正剛『新版 古楽のすすめ』音楽之友社、2010年

  • 金澤 正剛『中世音楽の精神史 グレゴリオ聖歌からルネサンス音楽へ』河出文庫、2015年

  • 佐藤 良明『J-POP進化論 「ヨサホイ節」から「Automatic」へ』平凡社新書、1999年
    (増補改訂版も持っています! (読んだとは言ってない。))

  • 東川 清一『旋法論 楽理の探究』春秋社、2010年

  • 西田 紘子、安川 智子 編『ハーモニー探究の歴史 思想としての和声理論』音楽之友社、2019年

  • 皆川 達夫『中世・ルネサンスの音楽』講談社学術文庫、2009年

  • Owens, Michael E., "An introduction to the Genevan Psalter," published on the Internet, 2009.
    https://genevanpsalter.com/articles/owens-intro/

今後気が向いたら、それぞれの文献についてのコメントを書いていこうと思います。
思えばただの素人が「解説」と言うのもおこがましいですね。

分析の流れ

この「分析の流れ」の項目は、ある意味シリーズのキモなので、分離せずに毎回書いていこうと思います。
いちおう参考までに、この記事にもくっつけておきます。

このシリーズでは、B'zの楽曲の歌メロを、以下の手順に従って旋法的に分析していきます。

  1. とりあえず長調か短調と仮定して、Aメロをソルフェージュ(階名唱)し、全音階ダイアトニックの中で半音で揺れ動いている音をチェックする。

  2. 以下の条件に合うように移高する。

    • 階名で言う「シ」に、♭が付いたり付かなかったりする。

    • 導音(仮定した調での終止音のひとつ下)に、♯が付いたり付かなかったりする。

  3. Bメロ、サビなどで同様の作業を繰り返す。
    あくまで歌メロのみを分析する。リフ、ギターソロ、ハモり等は考慮しない。

  4. 基本的には、サビの終止音を楽曲の終止音とし、終止音で楽曲を以下の教会旋法に分類する。
    とは言え、楽曲全体がひとつの旋法とは言えないパターンなど、例外があるため、その場合は「まとめ」で指摘する。

終止音 →旋法
レ → ドリアン (ドリア旋法)
ミ → フリジアン (フリギア旋法)
ファ → リディアン (リディア旋法)
ソ → ミクソリディアン (ミクソリディア旋法)
ラ → エオリアン (≒短調、エオリア旋法)
ド → イオニアン (≒長調、イオニア旋法)

終止音と旋法の分類
(「ドリアン」の語感がおもしろいので、英語風の呼び方を使うことにします。)

また、恒例の豆知識ですが、♯、♮、♭は、もともとシを表すb(小文字のB)が変化したものです。

b

なので、半音で揺れ動く音がシになるように移高するのは、充分理にかなっていると言えるでしょう。

あとがき

最近、このシリーズの存在意義や、ベースとなった賛美歌の旋法分析について、つらつらと考えているのですが、今日はたまたまちょっと抜け殻状態なので、その辺については、加筆する時にでも書きます。
とりあえず今は「参考文献」の項目を切り離したかった、ただそれだけです。

ではまた。

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