見出し画像

冬本番を前にビオトープのコウホネ鉢を移動


2024/12/02

氷点下が訪れる前に特大トロ舟ビオトープ内のコウホネ鉢を移動させた。


ここで栽培している全てのコウホネは元々、冬季に渇水した湿地帯にて凍結と解凍を日夜繰り返して根茎の大部分が腐敗していた物だ。
それを回収しなんとか数株を再生させて現在に至る。

そのため、管理下において自生地の二の舞にならないよう今回の移動を決めた。

220L容量のトロ舟を用いたビオトープ

ちなみに、画像右上周辺に写る黄変した葉を持つイネ科植物は、少し前に増苗法を紹介した葦の苗。

春に発芽させた苗が腰の高さほどにまで成長した物だ。



長方形のプランターにはコウホネが2株育っており、ほとんどの葉が枯れた現在は露出した根茎が目立つ。
葉が茂っていた秋には、抽水植物に好んで産卵をするギンヤンマをこのトロ舟に呼び込んでくれていた。

葉のほとんどが枯れ落ちたコウホネ
試験的にコウホネ鉢を投入した際の
トロ舟ビオトープ
2024年9月撮影

コウホネは水中であれば比較的寒さに強く、沈水葉を展開して冬季でも成長を続ける。

しかし前述の通り、こうして水上及び地上に露出した根茎は冬季の寒暖差によって凍結と解凍を繰り返した末にその大部分が腐敗してしまう。

トロ舟ビオトープにおける越冬は初めて経験するが、要は水深を確保できれば良い話なので、対策はさほど難しいものではないと思われる。


今回は移動先の容器として100L容量の練り樽を使用した。
購入先は送料無料、10%ポイント還元、最安値の三拍子が揃ったヨドバシ.comを選んだが、これらを照らし合わせた上でも近場のホームセンターの方が安いという場合もあるため、実物のサイズ感の確認も兼ねていくつかの売り場を予め見回っておいた方が良いだろう。

勿論、60cm水槽等でも代用は可能となる。

ヨドバシ注文ではこのような梱包で届く


今回は容器側面からの冷えを防ぐため、梱包材の上部のみを円形に切り取り、練り樽側面を包む梱包材の大部分を残す形で開封を行ったが、梱包材の内側に結露が溜まる事を考えるとそこまで得策では無かったかもしれない。
しかし練り樽に水を入れたままの梱包材撤去もさほど難しくはないため、一先ずはこの形で春まで運用する事に。



練り樽内にコウホネ鉢を入れ、底面から鉢までの高さの3倍ほどの水深になるまで水を注いだ。

水を注いでいる途中の様子

これから展開するであろう沈水葉が凍結する水面付近に届かない様に水位を管理し続ければ、恐らくは問題なく越冬が行えるはず。

冬季は乾燥気味であるため、油断して長期間放置してしまうとあっという間に水位が減っているという事を20年近くのビオトープ管理にて幾度となく経験してきたので、今後はこまめに確認を行っていきたい。



関連記事一覧

いいなと思ったら応援しよう!