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#読書感想文「こうして、チームは熱狂し始めた。」
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サイバーエージェントで圧倒的な結果を残し、サイバー・バズで取締役を務めた近田さんの著書。
近田さんがいかに、熱狂するチームを築いたのか、リーダーとはどんな存在なのか、が書かれている。
結論から言うと、熱狂するチームとは、リーダーだけではなくメンバー一人一人が高い意識を持ち、自走している状態にあること、そしてその熱狂の源はリーダーが掲げる「熱いビジョン」であり、リーダーはそのビジョンに対して硬くブレず、そのビジョンを浸透させる行動を常に取っている。
リーダーは、常に部下と本音で向き合うことでビジョンは浸透し、浸透する事で、「目的意識」と「価値観」で繋がる関係へと昇華する。
チームとして圧倒的な結果を生むのに1番大事なのがこの「熱狂している」状態なのである。
熱狂するチームを作るリーダーとして大事な行動がたくさん述べられているが、その中で私の中に最も残った言葉が、
【原因思考ではなく結果思考でいよ】
チーム内で何か問題やミスがあった時、原因思考で考えてしまうとどうしても誰かを責める形となり、そうすると自然と衝突が起こってチームがバラバラになりやすくなる。
しかし結果思考でいると、結果(例えばクライアントの広告売上の最大化)から逆算する事で複数の改善策やもっと効果の高い策が生まれる。
【組織視点と現場視点を持つ】
現場視点とは、例えば今月の売上は前月比10%増加である、といったその現場での視点で結果を見る事である。組織視点とは、では他社ではどうだったのか?という、会社組織視点で見る事である。リーダー、マネジャーとは、「会社としてやらなければならないこと」に対する目線を失ってはいけない。ただ、もちろん現場視点は絶対に必要な為、この両視点のバランスを保つことがリーダーにとっては大事なのだ。
【忙しそうなリーダーは2つの視点を見落としている】
リーダーの仕事は3つの時間軸で考える必要がある。それは、過去のマネジメント、現在のマネジメント、未来のマネジメント。過去のマネジメントとは、過去の実績の分析など。現在のマネジメントは、指示出しなど。未来のマネジメントは、未来の目標に対して逆算した行動を考えるなど。
忙しそうにしているリーダーとは、ここにおいて現在のマネジメントしか出来ていない状態にあるということ。つまり、3割の仕事しか出来ていないのである。過去のマネジメント、未来のマネジメントに時間を割かねばならないと考えると、部下に仕事を任せたり、周りを巻き込むなどして目の前の仕事を減らすなどの別なマネジメント方法が出てくるはずだ。
私はこの本を読んで、やはりチームとはこの「熱狂している」状態が1番良い状態であり、その為には熱いビジョンが必要なことと、リーダーと部下とのコミュニケーションが1番の鍵であることを改めて学んだ。優れた分析や戦略、戦術ももちろん大事だが、仕事はチームプレーであり、良い組織が結果を生むのである。その為に熱いビジョンが必要というのは、著書「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」の中で森岡さんも同じことを述べていた。私もそういうリーダーになりたいし、新人である今のポジションでもそんな存在になりたい。いや、なろう。