ミナべトモミ|MIMIGURI

人と組織の可能性を活かした経営コンサルファームMIMIGURI 代表取締役Co-CEO

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今、研究機関でコンサルをやる魅力

夏休みの余韻を楽しみつつ、仕事モードへの切り替えは順調でしょうか?こんにちは、ミナべです。しばらくぶりにnoteで筆を取りました。 僕が代表を務めるMIMIGURIは、研究機関でありながらコンサルティングファームでもある、「ハイブリッド型」の組織です。「問いのデザイン」「パラドックス思考」「チームレジリエンス」「ワークショップデザイン論」「ミノリバ」などの書籍を出版し、「CULTIBASE」を運営している企業といえば、ご存知でいて下さる方もいらっしゃるかもしれません。 今

    • "どちらか"ではなく、"どっちも"の経営観

      本稿は、2023年MIMIGURIアドベントカレンダーの最終日を飾る記事です。 MIMIGURI創業から2年10ヶ月が経ち、今年は特に多くの方との出会いにも恵まれて、「経営で大切にしたい価値観」を深める年となりました。この節目に、私が自社の運営で大切にしたいと考えている、"どちらか"ではなく、"どっちも"の経営観についてお話しする機会を頂ければと思います。 経営のパラドックスとは企業の運営には、コンフリクト(葛藤・対立)やパラドックス(矛盾)が常に付きまといます。短期と長

      • 「マニュアル作成して脱属人化」では不十分?組織デザインにおける「標準化」の考え方

        業務の属人性を排するため、型化やマニュアル整備、社内Wikiの作成といった「標準化」を進めることが大事——そう考えている方は少なくないと思います。 僕もそれ自体には同意しますし、「標準化」は組織デザインを進める上で欠かせない要素でもあります。なぜならば、組織デザインとは「『分業』と『調整』を設計し、その両者を組み合わせながら組織をつくっていくこと」であり、標準化は「調整」、すなわち「役割分担した人どうしでの連絡や連動の手段、またやり取りのルールを定めること」の基本だからです

        • 幹部クラスの採用しても問題が解決しないのは、「能力定義」が失敗しているから?〜事業構造と役割構造を整合させるには

          「他社での幹部クラスの経験が豊富で、人材市場での評価も高い人を採用したのに、パフォーマンスが上がらない」 「セールスを何人も採用したはずなのに、なぜか営業部門がリソース不足のまま」 ……経営者や人事担当者の方にとっては「あるある」な失敗ですよね。このような事態が生じてしまう根本的な原因は、もしかすると「『能力定義』の失敗」にあるかもしれません。 組織デザインのキモである「分業の設計」においては、事業と組織、そして「人」という3つの要素を噛み合せること、言い換えれば、事業多

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        • 経営雑記
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          10本
        • リーダーシップ論
          1本
        • 組織開発論
          2本

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          組織デザインにおける「分業」設計の考え方:THE MODELからクロスファンクショナルを分業図でスケッチをしてみた

          ・組織構造と組織内における分業の実態がマッチせず、スムーズに組織行動が進まない ・他社の組織構造を参考にしてみたものの、自社のビジネスモデルやメンバーのケイパビリティに即した組織にならず、業務効率が落ちてしまった ……事業拡大に伴ってさまざまな部やチームをつくり、組織化を進める中で、こうした課題に直面する企業は少なくありません。 その理由は、組織デザインにあたっての「分業」設計が噛み合っていないから、というケースが多いと考えています。 以前書いたnoteでは、分業の設計

          組織デザインにおける「分業」設計の考え方:THE MODELからクロスファンクショナルを分業図でスケッチをしてみた

          なぜ鬼は鬼殺隊に負けたのか?悪の組織の敗因を「組織デザイン」から分析してみる──『鬼滅の刃』『ダイの大冒険』『ドラゴンボール』

          今回は少年漫画に登場する「悪の組織」を分析することを通して、組織デザインについて学んでいきたいと思います。以前、CULTIBASE Radioで配信し、noteにもまとめた「少年漫画から学ぶリーダーシップシリーズ」が大変好評だったので、その組織デザイン編も書いてみた次第です。 さて、多くの漫画において、「悪の組織」は最終的に主人公やそのチームの前に敗れ去ることになります。 もちろん、主人公たちが努力の末に大きく成長したことが、悪の組織を倒す原動力になっていることは間違いあ

          なぜ鬼は鬼殺隊に負けたのか?悪の組織の敗因を「組織デザイン」から分析してみる──『鬼滅の刃』『ダイの大冒険』『ドラゴンボール』

          組織デザインの「3つの基本構造」──機能別組織、事業部制組織、マトリクス組織について

          組織デザインとは、分業と調整を設計し、両者を組み合わせながら組織を作っていく方法論のこと。その歩みは「分業」体制の構築、すなわち「組織構造を描くこと」から始まります。 それゆえ組織デザインのHowを学ぶためには、組織の基本構造を理解するところから始めねばなりません。 もちろん、これは「分業と調整」の一部である「分業」における最初の一歩。一度組織構造を描いたからといって、想像通りに組織が動くことはあり得ず、不断のリデザインが必須であることは念頭に置く必要があります。 とは

          組織デザインの「3つの基本構造」──機能別組織、事業部制組織、マトリクス組織について

          「両利きの経営」が分断を生む?事業多角化で生じる“罠”を乗り越えるために

          現代企業が直面する「事業多角化」と「人材多様性」という難題。以前別のnoteでも書いたように、組織規模が300人を超えたあたりから事業の多角化が進み、人材多様性も増すことによって、組織に生じる問題はより複雑になります。 そうした組織において事業多角化を進める際は、「両利きの経営」を基本戦略として採用することになりますが、そこにはある“罠”が存在します。 本記事では、その“罠”の全容と、それを回避するための2つの方策──「分散と修繕戦略」と「ワークショップ型組織」について、

          「両利きの経営」が分断を生む?事業多角化で生じる“罠”を乗り越えるために

          少年漫画主人公から学ぶ:経営リーダーの器の変容

          こんにちは!MIMIGURI代表Co-CEOのミナベです。私たちは多角化経営に関する研究とコンサルティングを専門としています。近年、MIMIGURIでは経営人材育成のプロジェクトが増えています。 大企業においては創業者が退任した後、次世代の経営陣を育て上げる長期的な戦略の重要性が高まっています。このような状況で併走させて頂く内容が、経営人材候補の方に対する以下のアプローチです。 私たちが出版しているパラドックス思考や問いかけの作法などの書籍は、経営人材の成長を支援する過程

          少年漫画主人公から学ぶ:経営リーダーの器の変容

          メルカリの組織デザインから学んだ、4つの示唆的ナレッジ(インタビュー後記)

          先日、僕がインタビュアーを務め、メルカリCHRO木下達夫さんに「メルカリの組織デザインと人材育成」をテーマにお話を伺うトークイベントを開催しました。 以前noteでも書いた、現代企業が向き合わざるを得ない「事業多角化」と「人材多様性」という難題を乗り越える組織デザインを考えるにあたって、さまざまな学びを得られる時間となりました。 詳しい内容についてはぜひアーカイブ動画を視聴いただきたいのですが、この記事では僕自身の振り返りも兼ねて、木下さんへのインタビューで得られた組織デ

          メルカリの組織デザインから学んだ、4つの示唆的ナレッジ(インタビュー後記)

          組織を対話を通して耕したい方、ファシリテーターとしての道を探究してみませんか?

          こんにちは!ヒトと組織の視点から多角化経営の研究を行うMIMIGURI 代表Co-CEOのミナベです。今回は、MIMIGURIで活躍中のファシリテーターという職種について紹介し、この職種募集を広報したいと思います。 ファシリテーターという職業について初めて耳にする方もいるでしょうし、「会議の進行役かな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひ最後までお読みいいただけると幸いです! ファシリテーターの役割とは何か?ファシリテーターは、チームやグループ間の対話(di

          組織を対話を通して耕したい方、ファシリテーターとしての道を探究してみませんか?

          1on1だけでは足りない?組織開発の重要性を問い直す

          こんにちは!MIMIGURI代表Co-CEOのミナベです。私たちは多角化経営に関する研究とコンサルティングを専門としています。今回はその中でも、私たちが得意とする方法論である、組織開発(OD:Organizational Development)についてお話ししますので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです! 組織開発には様々な定義がありますが、今回は私たちが研究対象とし、実際のコンサルティングでも活用している「対話型組織開発(Dialogic Organization

          1on1だけでは足りない?組織開発の重要性を問い直す

          COOが就任して、経営陣が増えました。

          こんにちは!多角化経営の研究機関、MIMIGURIの代表取締役Co-CEOミナベです。先日、原さんがCOOとして弊社の経営陣に加わりました。 原さんは、多角化経営の実践経験者として、MIMIGURIが目指す「グローバル適応できる多角化経営の理論開発」や、その実践において、欠かせない仲間だと考えています。 今回のブログではせっかくなので、MIMIGURIの掲げる「問い」を追求することが、COOとして原さんを迎え入れ、経営陣が増えることの狙いである点についてお話ししたいと思い

          COOが就任して、経営陣が増えました。

          “50人の壁”から“大企業病”まで。企業が直面する組織課題を「5段階」に分けて徹底考察する

          30人の壁、50人の壁、100人の壁、そして「大企業病」……企業成長に伴い、組織課題は次から次へと現れます。 こうした組織フェーズごとに生じる課題には、ある程度の法則性もあります。 その法則性を解き明かしたのが、ラリー・E・グレイナーが1979年に提唱した、企業の発展段階を示す「5段階企業成長モデル」です。やや古い理論ではありますが、現在でもその有効性は失われておらず、組織デザインの基礎をなす理論の一つとされています。 先日出した記事で、現代企業が直面する厄介な難題、「

          “50人の壁”から“大企業病”まで。企業が直面する組織課題を「5段階」に分けて徹底考察する

          事業は増やせど組織は放置、人は多様でも事業は伸びず……現代企業が直面しがちな、厄介な難題について

          21世紀の企業が成長・存続していく上で、最重要ファクターの一つである「組織デザイン」。一言でいえば「『分業』と『調整』を設計すること」とも表せるこの営みの可能性と奥深さについて、少し前に解説させていただきました。 ただ、率直に言うと、こんな疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません──「組織デザインなんて面倒なこと、本当にやる必要あるの?」。 外部環境は刻一刻と変化し、たった数ヶ月前の「常識」が「非常識」となることも珍しくありません。 「いくら緻密かつ巧妙に『組織デザイン

          事業は増やせど組織は放置、人は多様でも事業は伸びず……現代企業が直面しがちな、厄介な難題について

          「組織デザイン」とはなにか?──21世紀の企業に不可欠な、「分業」と「調整」の設計術

          組織崩壊、組織の成長痛、●●人の壁……スタートアップをはじめとする、急速な事業成長に挑む企業から、こうした言葉を耳にすることは珍しくなくなりました。 「事業成長=企業として順風満帆」というわけではないと認識している経営者やビジネスパーソンは、増えてきているのではないでしょうか。そして、こうした組織課題の解決策として、スタートアップなら例えば「1on1」や「カルチャー醸成」、そして「採用広報」などが広まっています。 しかし、組織課題の抜本的な解決策は、未だ十分には普及してい

          「組織デザイン」とはなにか?──21世紀の企業に不可欠な、「分業」と「調整」の設計術