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ハロウインに、焼き鳥のテイクアウト、美味しかった。

昨日、10月31日は、ハロウィン。

実家から帰路、電車で、下車、マンションまで歩いて行く道すがら、タイツ姿のお兄さんの仮装3人組。後ろ姿。全身、タイツ?頭にウサギの耳が。二人は、白、真ん中の人は、ベージュタイツ。ウサギさんだったら、お尻に、尻尾が。ない。ムチムチのお尻だけ。顔は、なんかメイクしてあったようだ。


 話は、前後するけど、昨日、私が庭仕事。木香薔薇の暴れを押さえて、整理していた。通りがかりの人(男性おじさん)が、珍しそうに、「庭仕事かあ。これは?」「木香薔薇です。トゲがないバラなんですよ。それに手がかかりません。ちと、今暴れを整理してます。」と、「ほお〜、本当だ・・」珍しくまともな会話。普段は、女性蔑視のような蔑む言葉ばかりだけど。何事も真面目にやっていれば、見ている人は見ている。すると、突然、環境音のような、私を呼ぶ声が聞こえてきた。「はあ?」

母、おばばさんが、転んだから、立たせて欲しいとのこと。私は、まさか、クララが歩き出すとは思いもしなかった。家の中で、大人しくしていると。

 クララは、お花が取りたかった。でも、足が前に進まず、取った花は手にして、転ぶと言うよりも、座り込んでいた。クララの表現が悪い。大袈裟なんだ。この、偽クララ目、おばばさんのこと。

 で、私も子供だったら、「僕、大丈夫?」と手を貸してあげるけど、この偽クララは、びくともしない。重い。前から、担ぎ上げようとしても、腕力がないのでむり。
 次は、後ろに回り、偽クララの脇に腕を差込み、右足を前に出して、左足を少し後ろに引き、右足の膝に乗せる感じだったら、力が入る。てこの原理。重心は、老人の場合、腰が曲がっているから、後ろにある。だから、背後に回った。(よくよく、思い返せば、登山時代の重いザックを背負う前に担ぎ上げる方法だった。)
 あとは、偽クララとの意思の疎通で、「行くよ、1、2、3」で、どっこいしょと、私の右足の膝にお尻が乗った。それで、杖を持たせ、なんとか家の中にいれる。「こういうのを、病院では、『大お嬢様』っていうんだよ」と。

 また、母は素直にイノキ姉に報告する。叱り飛ばされるだけなんだけど。まあいいわ。病院では、飛び降り自殺の失敗者で、院内だから、歩行器を使って移動していたまだ若い子もいた。悲惨な現実も目にした。
 イノキ姉の怒り、「もし、家に誰もいなかったら、どうするの!!!」
 私も、「名前で呼ぶよりも、『助けて〜』って、なぜ言わないんだろう?自分一人でどうにもならなくなったら、近所の奥さんにでも助けを呼ぶしかないガー。そういうのが、社会性というものではないだろうか」と思った。だから、病院の先生は、ディサービスを利用して、他の人と会話して社会とのつながりを持つステップ1。それはつまり、家族だけが背負うことなく、互助、公助、自助とか、誰かが言っていた言葉だ。そのバランスなのかなあと。偉そうなことは言えないけど、どうにもならなくなったら、自分から『助けて!』と言えることが自立なのかもしれない。クララへ、自立してください。
 
 おむつ常用者同士の会話。偽クララ、「パンツがきつくて、破った」
「この紙おむつパンツ、Lだけど、きつい」「布のパンツ破くぐらいだったら、おむつパンツを少し切り込みを入れて使えば、?」
 偽クララのために、一枚遺品のトレーニングウエアの上をあげた。
 母の寝室の隅っこを見ると、いつの間にか介護用の紙おむつパンツやらパットの袋の山。イノキ姉も心配して、急いで買いに行ったことだろう。その気持ちわかる。私がそうだったから。意識が無くなって、病院に運ばれたとき、夫が病院の売店でおむつやら、おむつバンツを買った形跡がある。それをきっかけに、紙おむつパンツを使い出した私だから。


また、場面が変わります。

場所、マンションのある街中、信号待ちの横断歩道前の横の「秋吉」と言う焼き鳥屋さん、前々から気になっていた。横目で、チラ見すると、並んでいる客数も少ない。店員が準備中から、営業中のふだにかえたタイミングで。ついつい、つられて、「テイクアウトできます?」と。お店の若い男性店員に聞いた。「できますよ。ただし5本単位で。」「何がお勧め?」「うちは、純けいですね。」「純けいとは?」「卵をうんだ親鶏の肉です。」「じゃあ、その純けいでいいです。」


カウンターの隅で待って座っていた。店員さんが気を利かせて、氷入りお水を出してくれた。「労働の後の水は美味しいです」なんて、一人前に。お恥ずかしい。

ずっと、待っていて、焼き場の専任もいれば、注文取り、厨房の中は、戦争、ただし、上の棚の袋が垂れていて邪魔だから、注文表が見えないとか、真っ当な会話。

「あの〜前払いで」「はい、500円」。
また、待つ。たまには、こう言うところを観察するのもいい眺めだ。
「はい、できました。」ビニール袋に入れてくれた、その中には、タレ、マスタードの小袋。焼き物5本は、紙袋で、ピチッと密閉。釣り銭とレシートも。

なんか、人生初体験という感じで、ワクワクして、一人で食べるのも、気が引けるな。そうだ、ビールの好きなお友達のところに行こう。

と、私の友人のマンションを、ピンポーンと押した。
ちょうど、ビールのアテになったようだ。私は、ハーブティを出して、お気遣いなくと。
タレを最初からかけていいのか疑心暗鬼になって、「ちょっと待った!」。
「タレをかけずに食べてみたい。」
彼女が袋から出して、皿に持ってくれた。取り皿も。
二人で、備長炭の炭で焼かれた焼き鳥を。

私は、偽クララ(母)のことをベラベラと話す。
お友達も、八十歳なので、「ええ〜、口を切ったの?入れ歯が割れたとか?」
「いや、偽クララは、柿の種を少しあげると、ポリポリと食べてたわ」
「二針も」「傷っていうものは、もう縫った方が後に残らないのよ」
「だから、本当に大したことない」
「ただ、クララだから、自信を無くしたのよね。歩く自信を、『私は、もうダメ』とか言ってさ。」

「ほんで、先生にガツンと言われて、・・・」

「今日の夕飯は、うな丼食べて、気合いを入れるんだって」
「おまけに、クララだから、リハビリ通い出すのに格好(服装)ばかり気にするの。ズボンを新調したり、これじゃあズボン下履けないとかさ。通販で買うじゃんね、店に行けないから仕方がないんだけど。気に入らなければ、ぽいぽい捨てる。多少合わなくても、着ているうちに体が慣れてくるけどさ、そういうのないんだろうか?」

「でも、その話、ためになる。自分がその年になったときのこと、考えさせられる」

「それにしても、この焼き鳥美味しいわね」
「備長炭で焼かれた焼き鳥だから、炭の匂い、香ばしい」


焼き鳥を食べながら、イノキ姉にもらった野菜を広げて、お友達にお好きな量だけ、とって、とってと、野菜のお裾分け。

いい頃合いになったら、じゃあ、またね〜と。

自分のマンションにたどり着く。

もう、自失茫然状態。正直。リセットするため、洗濯。シャワーを浴びる。

次の日の予定、スケジュールを予習し、準備して、眠りにつく。


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