二十八日は、夫の月命日、招き猫になる
八十二歳の友達が、何やら具合が
悪い時には、差し入れを持ってやってくる
昨日は、しらす干しの釜茹で
ビニール袋にパンパン
ちょうど、ぬか漬けを出して切って
大根鍋も炊き上がり
ホッカホッカをタッパーに移して
一人暮らしだから、量を
考えて
彼女の家に一緒にでむく
「私、ド忘れがひどいのよ・・」
と、なんかあった時には、
弱さを見せる
「外出が困難な時には、付き合うからね」
話を聞くと言っても
忘れるから
「私の方こそ、認知症になりやすいと自覚しているよ」
「薬の量が多いし、診断されたときは、受け入れて自助グループに入る覚悟」
「福祉のテキストに書いてあった・・」
**
友人、ほかほかの大根をお皿に移して、ぬか漬けも
「人参が好き!!」
「私も人参のぬか漬け好き!!」
彼女の食べる様子
「これで、お腹いっぱいになる」と
蝋梅が綺麗な時だね
竹引き作業の様子を話す
話をしながら、私が話だす前に、右手が
招き猫の仕草になる
「今日は夫の月命日だからね・・ついつい、夫の癖が出てしまう・・」
「そうだったの?」
「そう、酔っ払らった時にはね・・」
「今日、何日、何月?」
「一月二十八日」
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「猫弁と透明人間」と言うドラマをみた
ハートウォーミングな話に心が
温かくなったところで眠る
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