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放課後カルテ「身体症状症」・・おやこのグリーフケアかなと。
お母さんがもうすぐ退院できるところで、コロナのパンデミック。
コロナに罹患し、面会もできず、遺骨となって帰ってきた。
ちゃんと、お母さんにお別れできていない少年の話でした。
私の場合は、自分の過去を洗いざらい書き出して、嫌だった自分に「さようなら!」の手紙を書きました。それが、グリーフケアの第一歩。
子供は、その術を知らない。
お父さんは、息子さんが前に進めるように、お母さんを思い出すようなものを全部片付けてしまいました。お父さん自身も、妻の死を受け入れられてないと見ました。怒りが残ってます。だから、少年は黙ってしまったんだと思います。辛さも痛みも我慢して、病院嫌い。事実を受け入れられない。お父さんが、まさにその通りで、詩人が言ったものです。「子供こそ大人の父」
お母さんが亡くなられたのは、その少年が五歳の時。お母さんとの最後の約束は「元気にしていてね、約束!」でした。
お母さんの遺骨が届いて、お父さんが投げかけた言葉は、「お母さんは、見えなくなっても、お母さんは、お前を見ているからな」。
例えが悪いのですが、姪っ子が1年生の時、友達と約束して「嘘ついたら、針千本の〜ます!指きった!」と。姪っ子は、約束を守れず、そこで悩み始めて、大泣きし始めた。「私、本当に針千本飲まなくちゃ・・」と。その原因がわからず、友達の親に相談に行ったり、「針は飲まなくてもいいよ」と教えたそうです。
それで、ドラマの少年は、お母さんの最後の約束を守り通して、「病気になったら(病院に入院したら)、お母さんのように帰れなくなってしまう、だから病気になってはいけない」辛くても、我慢しなければいけないと。
そして少年は、そんな心から身体症状になって現れる。
二人で、一緒に、いっぱい涙流して、お母さんとの思い出をお話ししながら、遺品の整理をするのならば、また違ったことでしょう。あとは、「約束」の指切り。大人は、わかるんですけどね、子供は純粋だから、守ってしまう。お父さんと少年がお母さんの話を自然としていたら、あの「お約束」は、辛いのを我慢しないでほしい、生きていれば泣きたいこともある、でもね、あんまり頑張りすぎないで、どこか痛い時は沢山の力を借りて、助けてもらって・・。お母さんの「お約束」の意味がまた違ってきたのでしょう。
私なんて、夫の「俺が死んだら・・」シリーズは、全て守ってないです。
それは、自分自身を守るためでした。
「お母さんの話を話し続けることも受け入れて、話し続けるのです」
「牧野先生」は、いつも痛いところをついてくる、「放課後カルテ」でした。
私の保健室の先生は、「丸山先生」でした。卒業する時、生理がきたのをひたすら隠していたのに気がつかれたのか、私にだけ、さくらんぼのついた、白いポーチをプレゼントしてくれました。
抱きしめられたこともあります。
半分「牧野先生」だったのは、3、4年生担当の「鈴木先生」でした。
「場面緘黙」に気がついてくれて、荒療治でしたが、いきなり市民展に2回。
それと、ストーブにあたっていると、セーターの袖から出ていた腕のボツボツに気がついて、家に連絡がいき、病院へ行った方がいいと。
病院に連れられて、見てもらい、異常はありませんでした。
保健室の先生からは、自分が気がついていないだけで、チェックされていたようです。
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夫が玄米食派でしたんで、親父が心配しては自分の田んぼで取れた玄米を定期的に送ってくれました。夫が消えて、親父も亡くなり、お舅さんも亡くなり、玄米だけが大きなタッパーに入れたまま、冷蔵庫に保管しておりました。実家への行き来で、背負う荷物の重さにも慣れたこともあり、先日、やっと実家に持って行き、姉に新型精米機の使い方を教わり教わり、精米しました。恥ずかしながら、15年以上前のお米ですが、ちゃんと精米できました。夫への思い出と、親父のお米、お舅さんのお米だと、噛み締めて大事にお米を炊いていただきます。お米の品種の名前は、忘れましたが、亡きお舅さんの試験場で開発された品種であったこと。
私は、玄米食は喉を通らないのです。友人からは、「玄米食は体にいいわよ」と言われても、土鍋炊飯となると、玄米が開かない、カチカチで食べれるようなものではありません。炊飯ジャーだったら、そうではありませんが・・。
母は、「そんなもん捨ててしまえ!!」の一言でしたが、姉は、「SGDs」だもんね、と。
遺品は、人それぞれ、心の整理がついた時に、徐々に消えていくもののようです。自然と、誰かにあげたり、失ったり、ゴミとして処分されて。
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