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2024年も乳がんと、ここに立ち寄ってくださる方々にありがとう。

前回の記事からちょうど半年が経ちました。その後の経過も順調で、検査結果をチェックした主治医からは“健康体”と言われるほどになりました。半年間、病気以外のところで様々なことがありましたが、とても元気に暮らしています。

2024年もありがとうございました。投稿なき間にもフォローしてくださった方がいたり、ビュー数が伸びていたり。何かしらお役に立てていればと思うばかりです。正直な文章なので読み手は工夫されるのかも知れませんが、今ではもう書けない言葉ばかりで、やはり綴って良かったと思います。

乳がんにもありがとうと言いたいです。精密検査から1週間の待機期間、そしてがん宣告を受け、手術、投薬や放射線治療を経て、現在は毎日のタモキシフェンの服用と、月に1度、尿・血液検査&リュープリン注射を受けています。この一連の体験で感じたこと、心の変容、また、様々な方々の言葉/無言、私自身や他者の意識/無意識と出会うことで、自分をとりまく世界がより明晰に見えるようになりました。これが本当に心地良く、何よりの楽しみでもあります。自分から発生しているものにワクワクしていられるって最高です。

そもそも子供の頃の経験から観察眼を鍛えることや人間心理に興味を持ち、個人的な研究テーマでもありました。一気にその知見が広がったことを興味深くとらえています。

がんとは直接関わりのない、生活や仕事でもいろいろありました。平穏な日々では刺激がないし、我が脳みそのためにもちょうど良いのかも知れません。導かれる事象というのは、自分のことであっても、思考を超えたところにあるとも思います。視界が広がればブレることもなく、これも日常かなと。

イギリスのアーティストの来日公演へも行ってみました。オールスタンディングで体力面が心配でしたが、低音を身体に通すのは超心地良かった。音が電気マッサージ器のよう 笑

アウトプットとして、自分の造形作品の展示をやってみたり、小さな作品のクリエイションに励んだり。

「あの人」シリーズ
fateanddestinyシリーズ。こちらはアトリエでの展示エチュード風景。形としては衣服ですが、私の2度の手術とその身体性もテーマになっています。

最近では、血縁者の死にも出会いました。部位は違えど同じ病で、命は紙一重なのだと実感させられました。以前とは死への捉え方が変わっており、凄まじい感覚でした。冷たい肉体から強い力をもらいました。何だか忘れられません。また、年末には人生の軌道の先が繋がり、円を描くような体験もありました。いずれも形はありませんが、手にしたものは大きいです。

月と金星

この人生の円の軌道も、平面上ではなく、銀河系のようにスパイラルに進みながら描いています。展開を楽しみにしておきたいと思います。

何だか乳がんとは関連のない話ばかりになってしまいました。この半年間では、副作用で今年長く続いた夏はホットフラッシュに、今冬は新たにお肌の乾燥に悩まされたりしています。しかし、適度に手入れして気にしすぎず、そんな感じで日々暮らしているのも事実です。

来年の2月には2年目の区切りの精密検査です。またその時にでも言葉を綴ろうかと思います。

みなさまどうかそれぞれの、良き新年をお迎えください。

つづく

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Tomomi Kawaguchi
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