キャリア教育@2021.10.28穂北中学校・三納中学校3年生向け授業
※この記事は2021.10.28に穂北中学校と三納中学校の3年生にプレゼンした資料のまとめです。
今回のご依頼では、西都市に住む子どもたちに、Uターンしなかったとしても、生涯に渡って西都に関わっていてほしいというゴールがありました。
私が移住者として椎葉村でどんな関わりをしているのか、また、地方に仕事がないといわれる中で自分らしく仕事を創り出していることについてお話ししました。
ーーキャリア教育講演依頼をいつでも受け付けています。お気軽にお問い合わせくださいーー
はじめまして!椎葉村から来た天野といいます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
私は5年前に椎葉村に移住し、5歳の息子と二人でくらしています。元地域おこし協力隊です。
私は椎葉村で、色々な仕事をしています!
消防団に入団して防災の啓発活動を行ったり、「小崎商店」と書いてあるロゴマークをつくったり、椎葉中学校の総合の時間をサポートしたり、色んな仕事をしています。
椎葉に移住する前、はプログラマーをしていました。みなさんプログラマーって知っていますか??
ゲームの中身をつくったり、ホームページを作ったりする人なんですが、私はゲームではなく、ビジネス関係のプログラミングをしていました。
高校時代は音楽の専門学校に行って、音楽だけをしていたので、パソコンの知識はゼロ。地獄のような社会人1年目でした。でも、そんな中でも国家資格をとったりしながらがんばりました!
そんな私の特徴を一言で表すと「パソコンに関しては超超詳しい人!」です。
なんの会社かよくわからないといわれがちですが、そんな私が一番興味を持っているのは「人口減少問題」です。
私が達成しようとしていることを一言でいうと、「椎葉村の中の小崎地区に人口を取り戻す」ということです。(小崎地区は私が住んでいる地区の名前です。)
人口減少に歯止めがかからないと落胆する人が多い中、私は「小崎地区に若い人がたくさん帰ってくる未来を思い描きたい」なぁと思っています。
私がなにかに取り組み始める時、いつも思うのは、
「やらない理由なんて無限になる。だけど、やる理由は一つしかない!」ということです。
やれる方法を真剣に考えていきたいし、何かを成し遂げる時にはお金も必要になってきます。だから、お金も含めて実行可能な計画を立てていけるように毎日がんばっています。
そう思ったのは、このデータを見たからです。
このデータは、私が住んでいる小崎地区の人口予測のデータです。2020年には200名ほどいた人口は、20年後の2040年には半分になっています。(私の息子が大学を卒業するくらいの年代には半分になっているということですね…とても悲しい…)
そこで考えたことは「このままなにもしなくていいのか」ということです。
答えはNo!
私はここに暮らしているおばあちゃんたちみたいに、たくさんの人と関わりながら、みんなと一緒に汗を流しながら年を重ねたいし、私が大好きな小崎地区が未来永劫続いていてほしいって思います。
人口を増やしたいというけど、どのくらい取り戻せばいいのか。物凄くたくさんの人が帰ってこないといけないんじゃないかと、はじめは考えていました。
でも調べていく中で希望が持てるデータを見つけました!
とあることをしたら人口が安定しました。
ここで問題です。何人くらいの人を取り戻せばこんな風になると思いますか??
正解は、「30代前半夫婦、および5~10歳の子ども1人の三人家族」が毎年2世でした。
なるほど、これなら希望を持てるし、やるべきことが見えてきました!
「そうは言っても仕事もないし、家もないし、…どうしようもない。」という声が聞こえてきそうです。
そうですね…人口減少は根深い問題だし、簡単に解決できる問題ではないですね、では、もうこれは「対処不可能」な問題なんでしょうか。
今諦めてはいけません!
何をするうえでも選択と集中は大事。なぜかというと、全部はできないからです。
私は今小崎地区の皆さんに、「仕事のことは役場の人にお願いして、家問題にとりかかろうよ!」と言っています。自分たちにできることからちょっとずつ始めていく方がきっと解決の糸口が掴めると思いませんか!?
みんなで協力すれば住む場所の確保はできるんじゃないかと考えています。
では、具体的にどのくらいの家が必要でしょうか?
さっきの予測データを元に計算してみました。
2060年まで毎年2棟ずつ建設したとしたら…40年間で74棟が必要という結果がでました。
すごーくざっくり1棟1000万円だとして、7億4000万円がかかります。…
家問題を解決するにはなにをしたらいいでしょうか??
お金がかからない方法や、少ないお金で済む方法がないでしょうか?みなさんのアイディアを聞かせてください^^
(※初対面の生徒さんからはなかなか意見が出ませんでした^^;
私から「田舎の家は大きいので半分にして、2世帯が住めるようにしたら?などの方法が考えられます!」と伝えると、びっくりした様子でした。私が話したことを他の生徒に伝える時間では印象的だったエピソードとして話してくれました)
地域には仕事に繋がる何かしらがたくさん眠っています。
私が椎葉村で実践しているように、自分の能力とここに暮らしている人の困りごと・求めているモノが一致すれば、そこからお金も生まれてきます。
自分を周囲に求められている形に変えていくことができれば、どこでも仕事を創り出せるんじゃないかと思っています。
私は椎葉村が大好きです。
だから今、みなさんが持っている「大好き」も突き詰めれば仕事につなげることもできるかもしれません。
今日はお話を聞いていただき、ありがとうございました。
講演を終わって…
穂北中学校と三納中学校の生徒の皆さんは、初対面で突然やってきた私の話を真剣に聞いてくれてとても嬉しかったです!
人口予測についてこんな深刻な状況なんだ、と驚いたと感想を書いてくれていた人もいました。私が伝えたかったことが届いているかどうかわかりませんが、この後のワークの時間ではとても気さくに話してくれて、子どもたちに関わる仕事ができることを改めて幸せなことだなぁと感じました。
下の写真にで使っているのは「えんたくん」という模造紙代わりの道具です!これは素敵!机がなくてもみんなで自由に書き込めるのがいい。
椎葉中学校にも取り入れてみたいです♪
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
こうして子どもと関わることも、将来のUターンを増やすためにきっと繋がっている大切な活動なんじゃないかなぁと思っています。
これからもがんばります!