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庭のゾーニングメンテナンス、手入れは全部やらない! #0084

今年の冬は雪が降らないので、この日本海側でも庭のメンテナンス仕事が捗ります。今後の水不足が心配ではありますが、、。

さて、久しぶりに本業について。
庭のメンテナンスについて相談を受けることがあるのですが、多くの場合「やりすぎている」ということが多くあります。よっぽど難しいもの以外は自分でできるのですが、この「やりすぎない」をどこで止めるのか、この辺の見極めについて書いてみようと思います!


メンテナンスの基本

まず、庭のメンテナンスの基本です。
そもそも一口に「庭」と言っても範囲が広すぎますね、、。植栽、芝、石垣、花壇、敷石、フェンス、雑草抜き、、
色々な範囲があるのですが、基本的にはズバリ!「育つもの」の範囲を絞ってしまうのが良いです。やはり敷地全体が植物に覆われていると管理工数ハンパないですからね、、。で、室内から見える範囲を重視したいのであれば、室内からの景観。外からのファサード命の場合は、外からの見た目を優先する。この辺りの優先順位付けがまず大事かな、と思います。
「育つもの」のパートをいくつかに分けて、優先順位をつけたら、優先順位の高いパートから重点的に取り掛かります。
この時、どうしても他のパートに目が入ってしまって、手を出してしまうのですが、手を出さないようにがんばります。(ここは気合系)

ゾーニングでメンテナンスをする

このように、メンテナンスについては、範囲を自分なりに区分けすると良いです。前に書いたように、居間から見える植栽範囲、ちょっと遠景の範囲、外から見える範囲、、などに分けて優先順位をつけました。極端な話、例えば家の後ろはある程度放置でも良いwとかもアリです。

例えばこんな感じに、ざっくり分ける

特に全面的に土がベースが広がっている場合は、夏の除草がとにかく大変だと思います。その場合は、家の近くのスペース(玄関前、ウッドデッキ前など)を重点的に除草。真ん中のゾーンは草丈が多少高くなっても良い、壁際は除草しない、など、段階的な除草で大丈夫です。(近景と遠景)虫が出ると困る場合などは、虫が出たら困るゾーンだけ除草する。とにかく「全部やらない」、「パートを分ける」ことが大事です。
で、どうしても管理工数を減らしたい場合は、例えば家に近い範囲は石を敷いてしまう、などして草の生えない範囲を広くすることを考えても良いと思います。

以前にも書いたのですが、庭は「人間の目に」自然に見えるようにすることが大事です。逆にメンテナンスしすぎると不自然に見えてしまうこともあるので、下草等、残すところは残す(=踏みとどまる)勇気が必要とも言えます。

新築の場合のゾーニングについて

新築の場合は、土のスペースを上手に「減らす」ことが大事です。
自然と触れ合いたいから植えるスペースを増やすぞ!という気持ちもわかりますが、基本的には植えるスペースは限定した方が良いです。大体、2、3年もすると管理で心が折れますので、、。
新築の場合は、事前にランドスケーパーを入れてプランを作成するのが良いです。が、多くの場合、建築の費用が嵩んで庭に予算が割けなくなった、、というケースに至ってしまいます。あらかじめ予算配分を決めておく、または建築側の仕上げをDIYにしてランドスケープにその分の予算を振り向ける、、等をするのが良いでしょう。
が、それでも予算が回らなくなったら、まず計画だけ立てておき、最低限の植栽だけ入れて、庭は数年後、住みながら入れていく、という考えが第二候補になります。
この場合も、植栽のゾーンはある程度絞って、他のゾーンは芝や敷石で管理範囲を減らす工夫を相談してみると良いと思います。

石を敷いたパターン

数年後の生活のイメージを「具体的に」考えることが大事ですし、家族構成が変わったり、生活スタイルが大きく変わったら、庭もモデルチェンジすることをお勧めします。

困る「前」にプロに相談しよう

庭の管理が行き届かなくて困っている人には多く出会います。(特に高齢になると)以前にも書きましたが、あらかじめ切り揃えておくと、ジャングルになって困った!ということはあまりないと思います。

困る前に、プロに相談して(または教わりながら)管理をしていくと良いと思います。

また、今回はあくまで管理面から見た庭の考え方でした。
極論すれば、全部コンクリートにしてしまった方が効率が良い、と言えるかも知れません。こういう庭(?)↓増えてますよね。

よくみるコンクリート庭

好み次第ですが、こういう庭(ではない?)本当に良いと思います??

管理はラクでしょう、しかしこれだと地面が呼吸できなくなるので、生態系がなくなって環境的に良いものとは言えないと思います。具体的に困ることとしては、水の逃げ場がなくなる。人為的に排水しているので、水が溢れやすくなる、逆に乾きやすくなる、という問題も出てきます。そして何より美しくない、、。

適切に水を吸わせて、酸素を地面に行き渡らせる、これは「土地」のあるべき姿ですし、自然に暮らす人間の一部です。
よくよくプロと相談して、自分なりの「良い」レイアウトをぜひ考えてみてください!

ではでは!

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