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文章の型を使って書くと、個性がなくなる?

先日、ライティングのオンラインセミナーで講師を務めさせていただきました。

セミナーでは、ターゲット設定や文章の型(PREP法)、タイトルのつけ方など、ライティングの基礎についてお話ししました。

その中で、「文章の型を使って書くと、自分らしさがなくなってしまうのでは? 結局、売れればそれでいいのではないでしょうか?」という質問をいただいたんです。

限られた時間の中で私なりの考えはお伝えしたのですが、正直、このテーマはもっと深掘りする価値があると思いました。

特に、ライティング初心者の方にとっては重要な視点だと感じています。

そこで、改めてこの場で解説したいと思います。


「文章の型を使うと、自分らしさがなくなるのでは?」

まず、この疑問はとてもよく理解できます。

「型にハマると、どの文章も似たような印象になってしまうのではないか」とか、「自分だけのオリジナリティが薄れてしまうのではないか」と感じること、きっと多くの人が経験しているはずです。

私自身、文章の型を学び始めたころは「なんか面倒、難しそう」「かっちりした文章になって、つまらなくなりそう」と思っていました。

でも、心配しなくて大丈夫です。

PREP法のような「型」は、個性を制限するものではありません。

むしろ、あなたの伝えたいことをよりクリアに、そして効果的に読者へ届けるための基盤なんです。


型を使うと、自分らしさがもっと伝わる理由

文章が読まれない原因の一つは、「伝えたいことがぼんやりしていて、読者に届かない」こと。

型を使うと、話が整理されて、読者に「何が言いたいのか」がスッと伝わるようになります。

例えば、PREP法だと:

  1. 主張(Point):言いたいことを最初にズバッと伝える。

  2. 理由(Reason):なぜそうなのか、根拠を示す。

  3. 具体例(Example):具体的な事例で説得力を加える。

  4. 結論(Point):最後にもう一度主張をまとめて締める。

これを意識して書くだけで、あなたの「伝えたいこと」がぐっとクリアになります。
書いている途中で、自分がブレたり「あれ、何書こうとしてたっけ?」と迷ってしまうこともなくなります。

そして、その中にあなたの言葉や経験、ユニークな視点を加えれば、自分らしさはちゃんと残るどころか、さらに引き立つんです。


具体例で考えてみましょう

例えば、「読書の大切さ」について書きたいとします。

型を使わないと、話があちこちに飛んで「結局何が言いたいの?」となることも。

でもPREP法を使えば、こうなります:

Point(主張)
「読書は、どんな人でも成長するための最強のツールです。」

Reason(理由)
「なぜなら、本を読むことで、他人の経験や知識を短時間で吸収できるからです。」

Example(具体例)
「例えば、私は自己啓発の本を読んで、時間管理のコツを学び、仕事と家事の効率が大幅にアップしました。」

Point(結論)
「だから、毎日10分でもいいので本を読む時間を作ると、自分の人生を少しずつ変えることができます。」

ここに、あなた自身の言葉や経験を盛り込めば、「型の文章」ではなく、「あなたの物語」がちゃんと伝わります。


型は「レシピ」、個性は「味付け」

文章の型は、料理のレシピのようなものです。

レシピ通りに作れば失敗しにくいし、美味しい料理が作れます。

でも、その中でスパイスを足したり、盛り付けに工夫を加えたりすることで、あなたらしい一皿が完成するんです。

PREP法も同じ。

型を使えば伝わる文章が作れます。
最初は型通りに書いてみる。

そのうえで、自分の言葉やエピソードを加えれば、しっかり「自分らしい文章」になりますよ。


最後に

「型」は初心者が迷わず書けるように手を引いてくれるガイドのような役割のものです。

最初は「その通りにやるだけ」でOKです。

料理も、初めてのメニューは誰かに教わったり、動画やレシピ本を頼りにして作りますよね。

まずはレシピ通りに、自分の伝えたい内容がきちんと伝わる文章を書けるようになりましょう。

そして慣れてきたら、少しずつアレンジを加えてみてください。

型を使うことで、あなたの個性がちゃんと読者に届くようになります。


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