私たちは誰かの心を、動かすことができているのだろうか
お店をやっていると、どのように自分たちの「ブランド」を作っていくのかという議論は避けられないポイント。
ブランドを作るというのは一体どういうことなのか。
きっと、自分の心を動かされる経験をさせてくれた何かに対して私たちは愛着を持つ。そして、ファンになり、ブランドとして認知するのだと思う。
例えば、ALLYOURSさん。とにかく着心地がよくて、かっこいい服を追求されている。「着心地が多少悪くても、かっこよさのためには、ま〜仕方ないか」というみんなが当たり前だと思っていたことに対して、「あれ?そんなことなかった!」という衝撃の体験。「我慢して服を着る」という考えをシフトしてくれる体験をした人が、ALLYOURSさんの大ファンになるのだと思います。
そして、イケウチオーガニックさん。タオルって、そこまでこだわらずに消耗品として使っている人も多いのではないかと思う。だけど、イケウチオーガニックさんの企業としての姿勢や、タオルに対する愛情を知ってしまったら、タオルを脇役になんてできなくなります。もはや、タオルさん、って感じ。尊い。そして、イケウチオーガニックのタオルを使っている自分すら尊く感じちゃう。そんな魔法のような引力があることが、ブランドを物語っているのだと思う。
そういう風に心を動かされちゃうと、私たちは、その体験を人に語りたくなってしまう。「あのね、このジーンズってね」「あのね、このタオルってね」って。そして、人に贈りたくなったり、SNSに投稿したくなったり。伝えずにはいられない。
小手先のPR力とかでは、どうにもならないんだよな。ブランドって、やっぱりそのサービスや企業の真髄がちゃんと滲み出て作られるものなんだと思う。
私たちtiny peace kitchenには、まだまだブランドがない。認知度もない。影響力もない。3年もやってきて、こんなにブランドができていないことに、正直恥ずかしさ満載。
きっと、私たちはまだまだ人の心を動かすことができていなんだと思う。小さな心の動きは作り出せているのかもしれない。そして、ごく限られた人数に対しては、大きく心を動かすこともできているかもしれない。だけど、まだまだブランドとしては成立しないぐらいに、私たちは弱い。
再来週から、ようやく2ヶ月やすんだお店を再開することになった。この立ち止まった2ヶ月に、色々な動きがあった。色々な会話があった。
再スタートをきる私たちは、これからどんな風に人の心を動かしていくことができるだろうか?
家庭料理を振る舞う、からだ部。不安な毎日のなかで、私たちのご飯を食べてくれる人が、ひと時でもいいから安心をしてくれたら嬉しい。実家のご飯を食べるような感覚で、ふと気持ちがゆるんでくれたら嬉しい。強烈な心の動きではないかもしれないけど、確実に生み出していけるものがあるはず。
心の健康をサポートする、こころ部。ついつい頑張りすぎちゃう人が、少しでも自分のことを大切にできるきっかけを持てるように。コーチングや、コミュニティイベントや、ラジオを通じて、少しでもご自愛しようと思ってもらえるように。
金曜の夜だから、かしら。やたらとお熱いわね。恥ずかしくなっちゃうわ。