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社外メンターから見た女性活躍の話

こんにちはPeopleTech事業を展開するアトラエの須賀です。
組織力向上プラットフォームWevoxのカスタマーサクセスを担っています。

そんなことを言いつつ、実はこの記事を書いている2024年12月時点では、入社1ヶ月しか経っていないアトラエの新人です。

今日は、私が社外活動としてやっている「社外メンター」という立場から組織における女性活躍のことを語ってみたいと思います。

りんごの木から考える平等と公平とDE&I


皆さんは「女性活躍」や「DE&I」と聞いてどんなイメージを持ちますか?
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の中に女性活躍という言葉が出てきますが、DE&Iを説明する図として有名なものはリンゴの木です。

公益財団法人日本生産性本部より

左側の図では、3人に平等に台が用意されています。しかし男性はりんごに手が届きますが女性と子供は用意された台ではりんごを取ることができません。
右側の図はどうでしょうか。
それぞれ異なった高さの台が用意されています。全員が公平にりんごに手が届いています。
まさにこれがDE&Iということです。

よく女性活躍を謳いすぎると、男性から反発があるという企業の声を聞きます。おそらく男女平等と公平についての理解不足なのではないかと思います。
個人的には、女性優遇だけではない公平性の意味合いのあるDE&Iが広がっていくことを望んでいます。

りんごに手を伸ばしたいときに伸ばせることが大事

女性活躍という文脈で考えるならば、「本人が望むなら、キャリアアップする機会が平等に与えられ、その手助け等が公平にされる組織である」ということではないかと日々感じています。

私は「本人が望むなら」という部分がとても大切だと思っています。

「昇進したくないのに無理やり昇進させられた」「今は子育てが大変すぎて管理職を目指せない」「管理職としてこのままやっていける自信はない」「自分だけ下駄を履かされているみたいで嫌だ」色々な気持ちを抱えている女性が多くいます。

「女性管理職比率向上」「女性活躍」をただ目指すのではなく、多様性の中で能力のある人がベストなタイミングで活躍する機会を用意できることがDE&Iにおいて大切ではないかと思っています。

社外メンターという存在

ここからは私が実際に活動をしている社外メンターの話をしていきます。

「社外メンター」という言葉を聞いたことがありますか?
社外メンターは、利害関係のない第三者の立場で企業の女性活躍やキャリアアップを目的としたメンタリング制度です。

私はとある会社の公式メンターとして活動をしています。
メンタリングをする相手をメンティーと呼びますが、主に上場企業で働く女性管理職候補や女性管理職の方をメンティーとしています。

社外メンター制度を作るメリットは、「利害関係のない相手と本音で話せる」「聴くプロと話すことで自己内性が深まる」「スーパーウーマンではなく、一歩先を歩く手の届くロールモデルに出会える」など沢山あります。

企業から依頼を受けて社外メンターをしていますが、企業ニーズは様々です。「女性管理職候補を増やしたい」「管理職の孤独を解消したい」「昇進試験に尻込みしてしてしまう若手女性の背中を教えてほしい」「育休明けに管理職として復帰できるか不安な社員に伴走してほしい」など多岐に渡ります。

とはいえ昨今よく聞くようになった「女性活躍」や「DE&I」というワードや「女性管理職比率」というワードは、男女問わずアレルギーを持つ方も少なくないかと思います。

私が実際にメンタリングをする方から感想として頂くのが「私は、このままでいいんですね」ということです。
管理職として活躍する女性自身も女性活躍について悩んでいることもあります。

よく言われるようなインポスター症候群のように、周りから認められても自分ではその実績を認められない女性も沢山います。

その自信のなさによってキャリアにチャレンジすることを躊躇しているメンティーさんにもよく出会います。
自己内省が進み、自分のキャリアが見えてくることで自ら活躍に向かって進んでいく姿を見るととても嬉しいです。

私を救ってくれた「ジャングルジム」的な考え方

私がキャリアを考える時にとても救われた言葉があります。

「女性のキャリアはジャングルジムで大丈夫」

頑張り屋の女性は、一直線にハシゴを登らないといけないと思いがちです。
結婚・出産・育児・介護などでキャリアを断念してしまうと、もう全てが終わりだと思うかもしれません。

私自身、夫の海外駐在や自身のがん闘病でキャリアブランクがあります。
ベンチャー企業でキャリアップというハシゴを一心不乱に登っていた私が、突然ハシゴを降りることになり「人生終わったわ」「私はもう戻れない人だ」と嘆き苦しんだ数年間がありました。

そんな時に、「女性はライフステージの影響で横に行ったり、その場に止まったり、時には下に下がったりするものだから、ジャングルジムみたいに立体的なキャリアを考えたら?」と言われてハッとしたのを覚えています。

ジャングルジムのように自分なりのキャリアを形成することで、継続的なエンゲージメントの高い状態を保てるのではないかと思っています。

女性のエンゲージメントについて考えてみる


女性活躍とエンゲージメントの関係で言えば、アトラエが提供するWevoxの全体データから面白い傾向が見られます。

Wevoxエンゲージメントスコアデータ(2023年11月-2024年11月)
「性別と年代別エンゲージメントスコア推移」

このデータは、女性と男性でエンゲージメントにどんな変化があるのだろう?という問いから出てきたものです。

男性は30代からエンゲージメントが上昇傾向にありますが、女性は40代からエンゲージメントが下降傾向にあります。

これは、様々な要因がありそうなのでまだ個人的な仮説段階で、日々色々と考えているところです。
個人的には、男性は30代くらいから昇進をすることで役職ややりがいも影響してエンゲージメントスコアが上昇するのかもしれないと考えています。
一方女性は、出産・育児、介護、昇進などライフステージの変化を受ける年代ではエンゲージメントスコアが低いのかもしれません。

アトラエの新参者の私の野望としては、女性活躍とエンゲージメントとの関連を今後明らかにしていきたいと思っています。


12月1日から25日まで、「組織づくりの実践知」をテーマにアトラエのメンバーがnoteを書いています。

私のように新たにメンバーになる方も絶賛募集中です。
実は私は、沖縄からのフルリモート、2児の母です。どんな色でもウェルカムというのがアトラエらしさだなと思っています。



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