ダーウィンにある夕日が名物のマーケット
オーストラリアの最北の都市、ダーウィンは年中暖かくトロピカルな気候のこじんまりしたコージーな街です。
ダーウィンは、あの有名な「進化論」チャールズダーウィンが訪れたことから、地名となったもの。クルーズ船が寄港したり、またカカドゥ国立公園という世界遺産への観光の玄関口になっています。
そんな街の名物はなんといっても夕日なのです。夕日はどこだって美しいと思いますが、ダーウィンには夕日をまるで花火を見るかのように鑑賞する「ミンディルビーチサンセットマーケット」があります。
ミンディルビーチサンセットマーケットは、ミンディルビーチに衣類や装飾品、食べ物などの屋台が200店以上が軒を連ね、乾季の5月から10月、毎週木曜日と日曜日に開催されます。地元の人たちも観光客も、このマーケットとサンセットを楽しみに訪れます。
マーケットに近づくと聞こえてくるのが、体にも響いてくるようなディジュリドゥという民族楽器を用いた演奏。どこか、太鼓のような振動にも似ていて、ワクワクしてくる。
香ばしいイカ焼きの屋台、肉巻きおにぎりの屋台、とろけるチーズが魅惑的なラクレットのお店、パエリアの店など多国籍な屋台などが立ち並び、まるで日本の夏祭りのような雰囲気です。
食べ物以外にも、地元アーティストの絵画や民芸品の店、オーガニックソープ、ワニの脂が入った石鹸、アロマ、アクセサリー、マッサージの店まであり、お土産などの買い物も楽しい。早速、カーボーイハットを購入。この帽子、ここ以外で使うことはあるのか分からないけれど、財布の紐が緩みつい買ってしまった。
地元ならではの品揃えに、買い物があまりにも楽しいので時間を忘れそうになるけれど、見逃せないのがマーケットのすぐそばにあるビーチでの夕日の時間です。夕日が沈む30分前に、生の牡蠣、イカ焼きを買ってビーチの近くに持っていって、ドリンクを飲みながら夕日が沈むのをまった。
目の前に、ティモール海が広がりその先に太陽がまぶしく輝いている。ビーチではカップルが肩を組み、家族が集まり、犬や子供がビーチを走っている。気づいたらマーケットにいたほとんどの人が、ビーチにいる。なんて平和な時間なんだろう。
そして時間と共に、その太陽が赤みを増しながら水平に沈んで行くのだ。夕日が沈むと、皆拍手をする。まるで打ち上げ花火を見ているかのように。私の心もすっかりと赤い色に浄化されたように、穏やかな気持ちになる。
そして夕日が沈んでからも、太陽の光が空や雲に反射して、オレンジからピンクや紫に変わるマジックアワー。このマジックアワーも夕日鑑賞の一つと思い、暗くなるまで名残惜しくビーチに佇んでいた。
そして、暗くなるとビーチにいた大勢の人が、マーケットに戻り、賑わいがクライマックスに。音楽も盛り上がり、最後までこの美しい夕日の余韻とマーケットの楽しさに浸った。
まるで、ショーのように楽しむ夕日の時間、日本でも演出次第で、観光の目玉になるのではと思う。