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林俊傑(JJLin)2024年10月2日:初日本公演参戦記(@Kアリーナ横浜)

私が林俊傑(以下JJ)と出会ったのは2008年上海でのCDショップの店頭だった。当時出張で上海に行くと必ず立ち寄るレコードショップがあり、そこのお店に山積みになっていたJJの「JJ陸」というアルバム。彼のなんと6枚目のアルバムだ。中華圏では誰でも知っている2004年「江南」のヒットで一躍中華圏のスターである。そんな事は全く知らずにとにかく山積みになっているほど人気があるんだろうと買ったのが最初の出会いだった。

「JJ陸」を聴いたとたんに鳥肌がたった。中国語、英語の曲があり非常に洗練された上質な音楽だった。その出会いからもう16年、上海、シンガポール、台北と遠征参戦してきたが、とうとう日本公演が決まった。



1.ライブ開催発表から当日までの流れ

①2024年5月1日:ライブ開催発表

10/1LIVE開催

5月1日、JJの20周年記念ライブの今年後半のスケジュールが彼のSNS(全部)で発表された。???えっつ、東京?マジか!!しかも平日、会場はどこだろう?とにかく興奮が収まらなかった。2018年に国際ファンクラブに入ったがファンクラブの告知はまったくなかった。う~ん、JJだったら国際フォーラム?有明?色々妄想が広がった。そんなに日本で人気ないからBillboard?だけど、ジェイ・チョウ(周杰倫・周杰伦)(以下、ジェイ・チョウ)と同様中華系の方々がいらっしゃるだろうから日本武道館?まったく会場の想像がつかなかった。

②2024年8月9日:会場発表、チケット価格、チケット発売日発表

Kアリーナ横浜、チケット発売日8/20、チケット高額

とうとう会場、チケット関連情報が発表。えっつ、Kアリーナ?東京じゃないじゃん。SNSを見た瞬間にまず思った。横浜じゃん。ジェイ・チョウも全く最初同じでKアリーナで告知は東京公演だったが、こちらはすぐに横浜公演に変更された。私はやはりしっくりこないし、間違っている事が恥ずかしく思え、JJの事務所&制作会社でもあるJFJ PRODUCTIONSのFacebookのメッセンジャーに中国語で「横浜は東京ではなく神奈川県横浜市ですので、訂正した方がいいと思います。」と速攻メールした。しかし、最後までこれは修正されることはなかった。海外のアーティストからしたら東京JapanでLIVEできるという事は一つの目標、憧れかとは思うが我々日本人からしたら東京と横浜は全く違う。今回この件だけは、本当に残念に感じた。

そしてチケット価格、えっつびっくり。4券種だが、48,000円/38,000円/28,000円/19,000円(税抜)+各種手数料。ジェイ・チョウより高いではないか。(ジェイ・チョウ:33,000円/23,000円/19,000円/14,000円(税抜)+各種手数料)一番高いチケットで15,000円もJJの方が高い。なんということだろう。ジェイ・チョウは2公演だったがJJは1日のみ公演だからチケット高くてもきっと売れるだろうなとは思った。

8月20日にチケットぴあ20時から発売と告知されたのと同時に全く同日同時間で中国の大麦(ex.中国のチケットぴあ)でも発売される事が明記されていた。マジか?人口考えたら同時発売はちょっと勘弁して欲しかった。日本:中国(1.2億人:14億人)でJJファンも中国の方が多いし、日本公演なのに同時発売はちょっと納得できなかった。

③2024年8月10日:ファンクラブ(JJ Federation林距離)

チケット発売発表の翌日ファンクラブサイトで優先チケット抽選のお知らせがあった。しかも一番高額な48,000円を2枚購入者のみだった。マジか。そもそも48,000円のチケットを購入するつもりは全くなかったので、ファンクラブ特典みたいな優先チケット販売の意味に少々疑問をっ持った。後日またサイトを除いたら、もう個人情報ががっつりエクセルで載っていた。当選者は75名(うち日本人は13名)、未払6名、138枚の48,000円チケットの行き先がガッツリ掲載されていた。メアド、携帯番号の一部は伏せられていたが、名前はフルネームガッツリわかる。ちょっと個人情報の扱い方が日本とは違うようだが、それにしても・・・・である。

④2024年8月20日:チケット発売日

20時から発売ということで私は15分前からPCの前で2画面開けてスタンバイ。20時ジャストに突き進むがまさかの「システム混み合ってます・・・・。」えっ、やっぱり在日中国人の方々も必死なのか?別に開いていた画面でトライしたらなんとか購入までたどり着けた。購入完了メールが私に届いたのは20時03分。たった3分間だったがもう必死にPCを叩き続けた成果だった。約5分以内にチケットぴあは完売した。(大麦は調べておらず)

座席表
9月25日MOALAにて発券

⑤2024年9月27日:ファンクラブ特典の公演後のセイハロー

この日、ファンクラブのサイトで1公演2名が公演後セイハローできるという告知がされた。JJは中国各地でもこのイベントは必ず行っている。告知内容としてはファンクラブ会員、公演チケットを持っている人が9月28日~29日応募っできる。10月1日に2名の名前が掲載されていた。もちろんフルネーム。一人は日本人、もう一人はシンガポールの方のようだ。なぜわかるかというと、携帯番号の頭の番号がこれまた記載されているのだ。本当に個人情報が漏れっぱなしだと思う。正直、日本だから2名とも日本人にしてくれてもいいのにとは思ったが、「シンガポールからわざわざ来てくれてありがとう。」って感じなのかしらん。平等に抽選なんだろうと信じるしかない。ちなみに当選した両者はファンクラブからの購入者ではなかった。

2.2024年10月2日:いよいよLIVE当日について(感想・所感)

①会場外(グッズ売り場など)

グッズ売り場
ちょこちょこSOLD OUT
日本語/英語/中国語の表記

比較的早く着いたので混んでなかったらグッズを少し買おうかと思っていたが、激混みだったため、購入せず。外は全く日本語が聞こえてこないので、少々不安。何人か係の人に日本語で問いかけていたので、在日中国人か留学生なのかなと推測。入口の手荷物検査で、バッグ2つ持っていたのに1つは確認しなかったので係の人に「もう1つ持ってるけど、確認しなくて大丈夫?」と言ったら、びっくりして「すみません!」と。「日本語で安心した?」と言ってみたら、「本当にそうです!」(笑)と答えておりました。

②会場内

祝い花:星原恩/小松美羽/高橋紀成(敬称略)

祝い花を見たら知らない人ばかりなので調べてみた。
(小松美羽さんは思い出した)
※敬称略(Wikipediaより)
星原恩:日台コーディネーター
小松美羽:アーティスト
高橋紀成:映画プロデューサー
小松美羽さんがJJの台湾オフィスのフロントをペイントするという企画のプロデューサーが高橋さんで、それをコーディネーションしたのか星原さんなのかなと想像できます。お花ありがとうございます。私的にはコラボした浜崎あゆみ様からお花がなかったのがちょっと淋しく思いました。

座席にペンライト、Miracle Coffeeの無料フライヤー
Miracle Coffeeフライヤー表裏

Miracle Coffeeのフライヤーの内容はシンガポール、台北2店、南京店のPRとシンガポール店に行くとコーヒー1杯無料(2024年12月31日まで)。ただの紙ではなくちゃんとパウチングされて置かれてました。太っ腹~と思ったけど、有効期限年内だしどれだけの人がシンガポールに行く?と考えれば、まあ赤字レベルではなさそう。

自動制御ペンライトON/OFF(JJ20とデザインされている)
自動制御ペンライト(Blue)

チケット代にこのペンライト代が入っているんだなーと思いました。でもとても素敵な演出だったので、まあ納得。私は物欲ないんですが、デザインがちゃんと「JJ20」となっており、思い出のお土産にはきっとなるでしょう。

③LIVE内容(演出、楽曲数など)

18時15分、会場アナウンスが始まった。なんか下手な日本語だな~経験が浅いアルバイトさんかなと思って聞いていたら、続けて中国語でアナウンスが始まった。あ、きっと日本語が母語ではない方が日本語でアナウンスしていたのかと納得。

いよいよだな~と緊張感も高まっていたら、なにか食べ物のニオイがしてきた。前に座っている男性がお箸を持って何か食べている。ちょっと上から覗き込んでみたら、なんと自家製海苔巻き(またはキンパ)でお弁当箱が保温性ランチバックの中にあった。おいおい、わざわざライブのために作って来たのか?!とビックリしていたのもつかの間、今度は豚まんみたいなニオイが・・・。ニオイを追って後ろを見たら今度は若いお嬢様がお弁当を美味しそうに食べていた。夜はお腹がすくのはわかる。おにぎり、サンドイッチ、パンぐらいなら許せるけど、がっつりニオイのきついお弁当を食べられるのはマジでテンションが下がった。よっぽど、飲食禁止と言いたかったが、周りはどう見ても私以外中国人(または中華系の方々)、言った途端に中国語で責められそうなので、さすがに我慢した。

本当にJJを今か今かと待ち構えている私には衝撃的な場面だった。

そして、眼の前に座っている男性は奥様、お子様(どう見ても未就学児)と三人で座っており、お子様にはヘッドホンをつけさせて、最初から最後まで携帯で映像を録画していた。録画するより、ちゃんとステージを観て欲しいものだ。そしてお子様(未就学児)もちゃんと席に座っていたので家族3人でチケット代6万円。やはりJJは偉大だから、6万円出しても来たかったのであろう。それにしてもお子様はずっとヘッドホンしていたけど、うるさいから?本当に理解に苦しむ光景だった。

そして、いよいよ始まった。10分押しの18時40分「記得」のピアノ弾き語りから始まった。いきなりピアノ弾き語りで一気に感動。そしてデビューに近い2004年~のヒット曲が続いた。

JJもやるのか♡マーク

そして、最初の挨拶!中国語で、「初めての日本、横浜でのライブ、緊張してます。」と。あー良かったと思った。ここで初めての東京でのライブって言ったら私はドン引きしていたであろう。さすがにJJはわかっていてくれた。スタッフさんが言ってくれたのであろう。はい、ここは東京ではありません、横浜です。本当にここだけはずっと私が気になっていた所なので安心した。その後日本語でも挨拶はしてくれたけど、本編、アンコール終わりまですべて中国語でした。

中華式ライブ:カラオケBOXへの導入

そして最初から左右のモニタースクリーンには恒例の歌詞(簡体字)が表示され、嬉しい事にピンインまでついていた。JJがマイクを観客に向ける、そりゃ皆んな歌うよね、私は本当はじっくり聴きたいのだが、もう皆んな歌ってるから自分ももう歌うしかない!と大声で歌い続けました。ピンイン表示は本当にありがたかった。会場がもうカラオケBOXの中華特有のLIVE形態に一気になった。これを私の中では「中華式ライブ」と名付けている。

途中、中華式ライブでは必ずと言ってもいいほどゲストが登場する。ゲストの持ち歌を歌ったり、デュエットとしたりと色々パターンはある。中国だと
かなりBIGネームが出る事が多い。今回はJJのマネジメント&制作会社会社でもあるJFJ Productionsの第1号契約アーティスト蔡宥绮が登場した。

JJ/PATTY・蔡宥绮(JFJ Productionsの第1号契約アーティスト)

そして、中盤になり、日本だから特別にと宇多田ヒカル「First Love」をピアノ弾き語り、日本語で歌唱。さすが何を歌っても上手い。これはさすがにカラオケBOXも若干弱めになりしっかり聴けて良かった。

途中のトークで自分のアプリのPRに入る(笑)ステージ後ろのスクリーンに
「このQRコードでDLして~」とデカデカとQRコードが登場。私の席からも見えたけど、ちゃんと読み取りできるのかな?と思ったがなんと読み取りができた。恐るべしQRコード。ニュース、スケジュール、ショップ等々があるアーティスト特有のアプリであった。毎回宣伝は欠かさない。

JJ20のアプリ
今回のツアーはスタジアムが多いけど横浜は屋内スタイル

そしてここから、さらなるヒット曲のオンパレード、ボルテージも上がる。

ノリノリ楽曲もちゃんとある

「江南」~「不为谁而作的歌」で本編終了。そしてまた私からすると「あんこ」「あんこ」と聞こえるアンコールの叫び。あまり時間も経たずとっとと出てきた。そして、いつものように「誰々来てます。」紹介が始まる。今回もまたJJの「パパ」がご来場。私はJJライブ4回目だが、毎回お目にかかる。(1回目の上海は目の前に座っておられた)そして、次はまたまたお約束に近い大親友の大嘴巴のHarryこと、张怀秋が客席からステージに登場。二人の作品でもある「友人説」を披露。この曲が終わってもHarryはステージにいた。

JJとHarry

そして最後の最後に舞台スクリーンに出た「東京」の文字。その文字を見て、とうとう東京公演とJJは言ってしまった・・・。あ~残念。東京にこだわるのはわかるけど、最後まで言ってほしくなかったな~と。

これはスタッフさんとの記念撮影。横浜で撮影してるのに東京って書いてある

そして、「一千年以后」でラストを飾った。この曲で終わるのは本当に嬉しかった。でも歌うよりじっくり聴きたかったのが本音。

日本公演セットリスト(どなたかの微博より)

楽曲数が44曲。21時40分に終わり約3時間。しかし正直なんか不完全燃焼。楽曲数は多いが楽曲の途中からとか途中までとか、メドレー形式が多かった。私はやはり好きな曲はフルでじっくり聴きたいタイプ。だから何か中途半端な感覚が結果として残った。JJは皆んなが知っている曲、好きであろう曲をより多く聴かせたい一心でこのセットリストの楽曲を選んだんだと思う。まあ、改めてこのセットリストの楽曲タイトルを見ると素晴らしいヒット曲のオンパレードであることは間違いない。

3.その他、ぼやき、戯言など

JJの日本初公演が5月に発表され公演当日まで約5ヶ月を振り返った。
とにかくチケットが取れてLIVEを観れた事は本当に幸せだった。これでチケットが取れてなかったら本当に悲惨な気持ちで10月を迎えただろう。
チケットもまさかの秒殺。正直日本で人気があるわけではないのに2万枚のチケットは即完だった。

昨今、中華系のアーティストの日本公演が多くなった。日本でそこそこ人気が高いのはジェイ・チョウぐらいで、日本でちょこちょこ活動していた飞轮海アーロン(炎亚纶)もこんな大きい会場では厳しい。そんな中、中国の双Jと呼ばれるJJとジェイ・チョウはどこ(どの国、地域)に行ってもチケットを取るのは難しい。それだけ中華系の人々が世界中にいると言うことだ。台湾、香港のビッグネームも最近は平気で日本武道館や大きな会場でのLIVEが即完になる。どうやら日本旅行を絡めたツアーもあるそうだ。

今回の公演においても入場する時に3人ほど、退場する時に2人ほど日本語を話しているのを耳にしたぐらいだ。私の感覚では90~95%が中華系の方々かと。JJが日本語で挨拶、少し話した時も会場の中華系と思われる人もある程度わかっていた。感触的には在日中国人、留学生が多かったように思う。ただ舞台下手前方の48,000円の席の半分は中国本土の人だった。中華LIVE特有の電飾ボードを手にして「青島」「四川」等々と文字が見え、JJも口にしていた。ちょうど国慶節の長期休暇とも重なっていて皆さん日本に遠征に来られたんだと思う。

そして、さらにわかったのは中国国慶節期間だから中国本土ではなく日本~タイでのLIVEをこの時期に当てたのかと推測ができた。

日本で日本人に人気がなくても、本国で人気があれば中華系のアーティストの大箱のLIVEは即完できる、かつLIVEをやるアーティスト側もきっちり売上が見込めるのだ。昨今、日本のアーティストでも大箱の会場探しで必死なのに海外のアーティスト、海外のお客さんのために日本の小屋(LIVE会場等)を占拠されてしまっているのはちょっと腑に落ちないとこもある。ただ、しっかりは調べてないが、比較的日本人が避ける平日に行われているケースが多いようだ。(だから成立するのかも知れない)  

JJもほとんどトークは中国語だった。いつか、日本で日本人のお客さんメインでLIVEをして欲しいと思うけど、本人やスタッフは別に人気なくても日本でLIVEして儲かるし、それでいいやって話なのか。やはり日本で人気が出て欲しいのは私の願望である。SUPER JUNIORやK-POPの人達のように、影アナ通訳さんを入れて日本人観客とちゃんと交流していって欲しいと願うばかりである。

あと気になったのはLIVE制作、コンサートプロモーターだ。
魔音娯楽Magic Sound Japan(Instagram10/4現在フォロワー221のみ)初耳だった。窓口程度で日本の制作会社に発注しているんだろうけど、Instagramも、ほとんど中国語でチケットの発券や会場アクセスの事ばかりだった。お客に日本人いるんですけど。まあ、JJファンはある程度さすがに中国語を理解できるので、問題ないって言えばないんですが、日本公演ですよ!まったく不思議な感じでした。

今回、改めて感じた事はいくら日本で公演があっても中華式LIVEは世界中共通だと言う事。日本だからと言って、日本式にじっくり聴いてくださいにはならなかった。私はじっくり聴きたい派なので、もう耐えるしかなかった。

そして先に書いたお弁当おじさん、お弁当ギャル、そして隣のギャル二人は歌ってるか、写真撮ってるか、おしゃべりをしている。LIVE中にそんなに大声で何を話す?うるさくて仕方がない。余計なおしゃべりしてるなら、よっぽどもっと私の横で大声で歌って欲しかった。(完)

自撮り写真以外の写真はhttps://www.facebook.com/JJLinを引用させていただきました。



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