自分にも人にも寛大になると、機嫌がよくなる1
☆自分も人も許す「寛大な人」が好かれる
対人関係の姿勢として、「自分に厳しく、他人に寛大」というのが
良いと言われます。
しかし、現実には自分に厳しすぎる人は、
他人に対しても厳しくなりがちです。
たとえば、「ミスはあってはならないもの」という信念を持っていると、
自分がミスしたときにひどく落ち込むだけではなく、
他人の些細なミスも厳しく責め立てます。
「自分は絶対にミスをしてはいけないけれど、他人はミスをすることがある」という考え方はできないのです。
精神医学的に言えば、
自分に厳しすぎることもあまり良いこととは言えません。
自分に厳しい人は、完璧主義の意識が強かったり、
「かくあるべし」という固定的な思考が強かったりしますので、
自分のメンタル面に大きな負荷をかけることがあります。
完璧主義が行きすぎると、すべてのことが完璧にできないと
不機嫌になって、自分を苦しめることがあります。
メンタルダウンやうつ病につながってしまうこともあります。
自分に厳しい人は他人にも厳しいため、
他人に対する要求水準が高くなります。
その水準を満たさない人に対してイライラします。
完璧な書類を仕上げてほしいのに、誤字脱字が一か所でも
見つかると、非常に不機嫌になります。
大半の書類では誤字脱字があっても大きな影響はありませんし、
誰かがチェックして見つかったのであれば、そこで直せばすむことです。
しかし、完璧であることにこだわっているために、
「こんな簡単な書類もつくれない人」と思って腹が立ったりします。
一般論から言えば、相手に対する要求水準を「高め」に設定すると、
失敗してイライラすることが多くなります。
相手に対する要求水準を「低め」に設定しておけば、
相手がそれを超える成果を上げたときにものすごく喜べます。
自分に厳しい人は他人に対しても要求水準が高くなりがちですから、
少なくとも他人に期待する水準は下げておいたほうがいいと思います。
努力不足のときには厳しく対応してもいいのですが、
ミスに関しては誰でもすることなので、
すべてのミスを許すくらいの気持ちが大切です。
自分のミスも許してあげましょう。
大切なことはミスの後のフォローです。
自分や他人に対して「寛大」になったほうが、
不機嫌になることは少なくなります。
ミスや失敗が起こってしまってから寛大になるのは簡単なことでは
ありませんから、ミスや失敗が起こる前に、要求水準をあらかじめ
「低め」にしておくことが大切です。
そうすると、小さなミスや失敗は許すことができます。
~30代女性のための心と体の健康アドバイザー~