ユーザベースのマーケティングトレース-SPEEDAの驚異的な成長の背景を探る!-
今回のマーケティングトレースは、経済ニュースメディアNewspicksで有名なユーザベースです!
マーケティングトレースとは、「マーケターの筋トレ」をコンセプトに、マーケティング思考力を鍛えるためのトレーニングとして考案した造語です。
優良企業のマーケティング戦略を要約、言語化、図解することで、成果に繋がるマーケティング戦略・戦術の引き出しを増やすことを狙いとしています。
ユーザベースは馴染みのある企業だったのですが、改めてビジネスモデルや成長モデルをトレースしていると、凄まじい企業であることを改めて理解できました。
最初に、ユーザベースの組織全体像を整理した上で、主要サービスであるSPEEDA事業にフォーカスして分析をしていきます。
テーマは、SPEEDAの驚異的な成長の背景を探る!です!
▼目次
①ユーザーベースの事業全体像を理解
②SPEEDAのマーケティングトレース
③SPEEDAのマーケティング戦略を考えてみる
早速分析していきます!
※情報はネット上から取得したものであり、分析内容は個人の見解です。
あくまで、自分自身のトレーニングのためにやっているものなので、正確性は保証できませんのでご了承くださいm(_ _)m
①ユーザーベースの事業全体像を理解
-会社概要
社名:株式会社ユーザベース / Uzabase, Inc.
創業:2008年4月1日
資本金:2,704百万円(2018年9月末時点)
事業内容:企業活動の意思決定を支える情報インフラの提供
-主力事業
Uzabase Asia Pacific Pte. Ltd.
Uzabase Hong Kong Limited
Uzabase China Limited
株式会社ニューズピックス
株式会社NewsPicks Studios
株式会社ジャパンベンチャーリサーチ
株式会社FORCAS
株式会社UB Ventures
株式会社ミーミル
Quartz Media, Inc.
ユーザベースの何がすごいか?
グループ会社を列挙しただけなのでわからないと思いますが・・・
ユーザベースは凄まじいビジネスモデルをつくっています。
図で表すとこのような感じです↓↓
BtoB⇆BtoC、データ⇆メディアと全て抑えていて、しかも海外シェアを伸ばし始めているという素晴らしさ!
下記は、まとまりがない表現になっていますが、データとメディアが事業ごとに循環してシナジーを生み出している構造をまとめてみました↓
データプラットフォームとメディアプラットフォームの両方を確立させてシナジーを生み出すビジネスモデルは驚異的です。
直近の業績
業績がどうなっているのかも確認していきましょう。
まず、直近の決算資料から業績推移を確認していきます。
売上成長率71%という素晴らしい数字!
Newspicksは批判されているけど、有料会員数、収益成長率ともに順調すぎる成長をしています。
もっと詳しく知りたい方は、ユーザベースの決算資料を見てみることオススメです!
②SPEEDAのマーケティングトレース
次に、SPEEDA事業について詳しくみていきます。
下記はSPEEDAのビジネスモデルについてまとまっているものを、公式サイトから引用させて頂いています。
ビジネスモデルの全体像は、この図で掴めると思います。
こちらは、契約ID数の推移。
国内、海外ともに堅調にID数を伸ばしています。
成長率も30%以上をキープ。
さて、素晴らしく成長していることはわかったので、ここからもう少しマーケティング視点の分析に入ります。
3C分析
3C分析からのSPEEDAの成功要因分析
ポイントを3つにまとめてみる
①直感的なUI=デザイン投資
②アナリストの分析とカスタマーサポートを
③ブルームバーグのような海外ツールと比較して価格+サポート優位性
特に、CS=コンサルサービスと位置付けて、カスタマーサクセスにこだわってきているのは、SPEEDAの優位性を築いていることがわかります。
参考記事↓
3Cの顧客部分を深掘りして分析
SPEEDAのマーケティング戦略で興味部会のは、フェーズごとにターゲットを再定義して成長を加速させている点だと捉えています。
図解してみました。
最初は、プロファーム向けのツールとして定義していた中、より広く営業/マーケティング部門や経営企画が戦略策定やM&Aに活用するツールとして、顧客(マーケット)を拡張してきている。
参考↓
具体的なマーケティングファネルを整理すると下記のイメージです。
鍵になるタッチポイントとしてのLP
・訴求コンセプトは、7日間かかる業界分析を1時間にできる
・コンバージョンポイントは無料トライアル(7日間無料)と資料請求です。
E-BOOK(経営企画部にターゲットを絞ったE-BOOKを作成)
SPEEDAのマーケティング成功ポイントまとめ
まとめると、下記の3つが成功ポイントだと考えています。
また、SPEEDA事業成長のキーマンであったと思われる佐久間さんのnoteには、 SaaSビジネス成長のポイントがまとめられています。
こちらも図解してみました。
参考:佐久間さんのnote
プロダクトのつくり方、組織のつくり方、グループ間でシナジーを効かせながらのマーケティングの在り方など、全てが参考になります!
③SPEEDAのマーケティング戦略を考えてみる
最後に、SPEEDAの今後のマーケティング戦略に関して、仮説ベースで考えてみます。
SNS活用でチャネルを広げる
・Twitterにて企業分析で影響力あるユーザーに、SPEEDAを期間限定で無料提供→SPEEDAを使って企業分析を発信してもらう
新しいターゲット層を開拓
①起業家
(案)スタートアップウィークエンドのような起業支援イベントにてSPEEDAの権限をその日限定で解放→新規事業立ち上げにSPEEDAが使えることを認知してもらう
②個人投資家
(案)無料の企業分析ツールとして注目を集めているバフェットコードと提携※バフェットコードは個人投資家のペインを解決するために開発されたようです。
採用との相乗効果
・SPEEDAアナリストの分析手法に関するコンテンツを増やしてアナリストコミュニティをつくる→優秀なアナリスト採用→サービス品質向上につなげる
といった打ち手は、SPPEDAの事業概要を踏まえて考え得ることです。
以上、ユーザベース、その中でも事業を支えているSPEEDAのマーケティングトレースでした!
最後まで読んで頂きありがとうございます!
ちなみに、Newspicks大好き人間ですので、宜しければフォローお願いします!