三菱電機×コペルニクのバイク+冷蔵庫@インドネシアは「リバースイノベーション」の凄く良い事例という話
素晴らしいリバースイノベーション事例を発見しました!
リバースイノベーションとは
「途上国で最初に生まれたイノベーションを先進国に逆流させる」という、従来の流れとまったく逆のコンセプトであり、時に大きな破壊力を生み出す。
リバースイノベーションの考え方は以前から好きなんですよね。インクルーシブデザインの発想もそうだけど、普通に考えていたら生まれない「逆転の発想」から生まれるものは面白い。
ビジャイ・ゴビンダラジャン教授のリバースイノベーションは愛読書です。
まず、三菱電機×コペルニクのバイク+冷蔵庫@インドネシアの事例が紹介されている、こちらのニュース記事をぜひ呼んでください↓
三菱電機が「バイクに冷蔵庫」。途上国の貧困・富裕層、2つのニーズを満たす
補足記事→インドネシアに『冷やす価値』を届ける。途上国の食と暮らしを変える、デザインの力
※この事例がリバースイノベーション と呼ぶのかはわかりませんが・・・
貧困層が抱える課題を解決し、富裕層のニーズを満たすという構造が美しい。
図解するとこのような感じ。
なぜこのような美しいサービスができたのか?
記事を読み込んでいて感じたのは、徹底的にユーザーと向き合い、ユーザーと共に創り、改善してということを、泥臭く繰り返しているということ。
下の図のデザインプロセスに注目です。
デザインプロセス
【共創】評価や実験というプロセスを現地の人と共同で行う
機能
冷蔵庫の充電はバイクのバッテリーを活用すること可能 バケツ構造になっていて、バケツのように丸洗いできる
解決課題
田舎から来る魚売りの人々が魚の鮮度を維持できず捨てざるおえない
→魚が傷まず、夕方まで販売できるようになった
田舎の人が収入を得られない→所得向上に貢献
→1日の収入が5割上がった人も!
常識に捉われずユーザーと向き合うこと
この三菱電機のイノベーション事例から学べることは、常識に捉われずユーザーと向き合うことの大切さ。
インドネシアの田舎で暮らすユーザーの行動を徹底的に観察しているから、生活者の根本的な課題解決ができるソリューション提供→結果的に富裕層のニーズも満たすという流れが生まれている。
リバース・イノベーションは発明からではなく、忘れることから始まる。
学んだこと、見てきたこと、最大の成功をもたらしてきたことを捨て去り、富裕国でうまくいった支配的論理を手放さなくてはならない。
観察フェーズで常識に捉われた見方しかできないと、ソリューションもありきたりのものになってしまいます。
この三菱電機×コペルニクのバイク+冷蔵庫@インドネシア事例のように、ユーザーの抱える課題・ニーズと丁寧に向き合い、常識に捉われないデザインアプローチを毎日意識していきたい!
リバースイノベーション の参考事例
新興国発がイノベーションの発生地?リバースイノベーションとは
リバースイノベーションは有効か?GEとインドタタ車の事例から読み解く
追記:ビジネスモデル図解
ビジネスモデル図解制作委員会にて、チャーリーさんが公開していたツールキットを活用して、本事例のもつくってみた!
まだまだ改善の余地がある感・・・