政治の世界で「価値観の押し付け」は当たり前「価値観同士の折衝」が政治です
最近、政治活動家の人も「正義の反対はもう一つの正義!( -`д-´)キリッ」みたいな、「お前、どこの中二病患者やねん!」というような言動を平気で言う様になりました。
最近の日本では、ネトウヨからリベラルまで「価値観の押し付けは良くない!」という大合唱です。
ネトウヨはヴィーガンに向かって「価値観の押し付けをするな!」と叫び、リベラルは学校での国歌斉唱や国旗掲揚について「価値観の押し付けをするな!」と叫び、Twitterではどちらもかなりバズっており、マスコミもしばしばこうした主張を好意的に取り上げています。
爆笑できるのは、風俗廃止やAV廃止が議題に上ると、突如としてネトウヨとリベラルが“共闘”して「価値観の押し付けをやめろ~!」と仲良く叫ぶことです。これは変態男とビッチの共闘でもあります。
この変態たちも、「慰安婦」問題では「慰安婦の強制連行はなかった!」「いや、慰安婦は強制連行されたから問題だ!」という不毛な議論を繰り返しています。因みに、ネトウヨの支持する自民党が「日韓慰安婦合意」を締結しちゃいましたので、この議論はリベラル側の大圧勝となっています。
どちらも「売買春自体が問題」とは絶対に言いません。岸田首相と仲良しの宮沢洋一税調会長がSMバーの領収書を経費で落としていてもスルーです。敢えて言及しても「公費なのが問題で、SMバー自体は問題ではない!」という、変態擁護の主張をする始末です。
さて、こう言う変態たちの主張に「正義」はあるでしょうか?(嘲笑)
「価値観の押し付けは良くない!」という主張のナンセンスさを示すためには、もう少し“お堅い”話題をしてみましょうか。
「人を殺してはいけない」ということに異論のある方は、まずいないでしょう。厳密には、これすらも「価値観の押し付けだ!」と言うアホが出てくるかもしれませんが、流石にそういう人間はまだ表で力を得てはいないようです。
しかしながら、これに「例外なく」を付けると、恐らく人々の価値観は四分五裂するはずです。
国民の約8割が死刑存続を願っている国です。「悪い奴ならば殺しても良い」と多くの国民は考えていることになります。
不思議なのは、我が国では人を3人殺せば死刑になることが多いと言われていますが、もっとたくさん人を殺している習近平国家主席や金正恩「委員長」を殺そうという声が出てこないことです。多くの国民は「悪人を死刑にするのは良いが、極悪人と戦争をするのはダメ!」という、摩訶不思議な価値観を持っていることになります。しかも、そんな摩訶不思議な価値観を憲法や法律にまで書き込んでいるのです。
話を戻すと、世の中には文字通り「例外なく人を殺してはいけない!」という価値観の人は、います。
そういう人は死刑や戦争は勿論、正当防衛で人を殺すのはダメだと考えます。
一方で、「悪い奴は殺しても良い!親の敵を討って何が悪い!」という価値観の人もいます。今では少数派になったとはいえ、江戸時代ではむしろ主流派でした。
では、この両者が「価値観の押し付けはやめろ!」と言い合ったらどうでしょうか?
況してや「正義の反対はもう一つの正義」等と言って「皆さんはどちらも正義の味方です!」等と言おうものならば、社会は大混乱に陥ります。(笑)
さらに我が国では「お腹の中の赤ちゃんはいくら殺しても問題ない!」という価値観の人がいます。彼らをフェミニストやプロチョイスと言い、彼らは「女性の権利ガー!」「望まない妊娠ガー!」と叫びはしますが、それはあくまでも“表向きの主張”であって「望まない妊娠を減らすために性犯罪者予備群を全員去勢しましょう」というと反対しだします。
つまり「変態男の性欲」が「赤ちゃんの命」よりも大切だという、極めて異常な価値観の持ち主です。「違う!フェミニズムは女性の権利を守る主張だ!」と言い張りたいプロチョイスの方は「望まない妊娠をさせた男を全員去勢」する法案に是非とも賛成してください。どうせしないことを判って言っていますが。(笑)
このように「価値観の違い」というのは歴然と存在します。
しかし、社会ではルールを制定しなければなりません。そして、あらゆるルールには価値判断が伴います。
そこで、政治の出番です。政治の本質は「価値観の折衝」をして法律を制定することです。
それを理解できない中二病患者が、何か新しい法律ができるたびに「価値観の押し付けをやめろ!」と騒ぎだします。
ここ近年は、あるプロチョイスの方(複数)が「自殺を止めるのも価値観の押し付けだ!」等と騒いでいます。
なるほど、お腹の中の赤ちゃんを殺すことすら「自己決定権」として許容されるならば、自殺も「自己決定権」の行使になって仕舞いますね。そんな「自殺OK」の価値観を認める人に「正義」とやらがあると言うのは、ただの中二病患者です。
なので「価値観の押し付けをやめろ!」と喚く人がいたら、言うべきは一言です。
「バカは黙っとけ、お前見たなバカに参政権を認めるという歪んだ価値観の押し付けに文句を言っていないだけ、有難いと思え。」
しかし、こんな「正論」を言うと大炎上するので、実際に言うのは控えなければなりません。正論を封じ込めようとすることこそ「価値観の押し付け」のはずですが、そんな難しいことを理解できる中二病患者はいないので我慢しましょう。