【邦画】「この子の七つのお祝いに」
https://youtu.be/8yXSO8gCwOE?si=jbcEf-gbBlmRR-_e
増村保造監督の、最後の作品「この子の七つのお祝いに」(1982年)が、今、YouTube・松竹公式チャンネルで観れる。
すでに鑑賞済みではあるが、映画というよりは民放TVの2時間ドラマみたいで、とにかく主演の麻矢役の岩下志麻と、その母親役の岸田今日子が、まさに怪演で不気味で、トラウマになりそうなのだ。
原作の斎藤澪のミステリー小説は知らないけど、要は、父親と別れて、狂った母親に、「お父さんは私達を捨てた悪い人よ。恨みなさい、憎みなさい。大きくなったら必ず仕返しをするのよ。絶対に許しては駄目」と毎日言われて虐待された少女が、大人になって言われた通りに、殺人に手を染めて、父親への復讐を図るが、実は、母親は実の母ではなくて、自分は本当の母親から誘拐された子供であり、長い間、騙されていたことを知って、人格が崩壊するという話だ。
岩下志麻の女子高生姿や、ラストの、狂って転げ回って「通りゃんせ」を呟く姿が、もう痛々しくて笑っちゃう。やり過ぎだよ。
加えて、岸田今日子の、眼を見開いて、麻矢の前で、恨み言を呟く姿が恐ろし過ぎる。針で写真の父親の顔を刺して、「この苦しみを覚えてなさい」と麻矢の頬に焼けた鉄箸を当てるなんて。
このように、しょっちゅう恨み言を聞かされて育った子供は、必ず心の病に罹るであろう。やはり、子供にとって母親の存在は大きいものだ。
映画は、増村監督にしては、通俗的過ぎるようで、今一つだったなぁ。
狂人と化した女の情念の深さは伝わるけどさ。部屋に並べてある日本人形もメッチャ怖いっ。血だらけシーンもいっぱいあるし。
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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。